中途採用であっても不明点が多く、親しい人もおらず、不安から離職しやすいため、次のケアを行います。中途採用30代40代で入ってくると、そういった方は新人さんとは違うのだから、即戦力として期待されている、とは言ってもわからないところはいっぱいある。親しい人もいない。だから不安です。孤独です。 なので、お手並み拝見といった形で突き放さないことです。一定期間メンターを設けるなど、相談しやすい状況を作ります。そして、うちはこういうことを大事にする会社ですと、社内の文化とか価値観を説明して、、早く馴染めるようにします。これをちゃんと教えてあげないと、会社によって習慣や考え方が違うのです。前の会社で当然のようにやっていたことを、こっちの場合ではやってないと。でもそこに気づかずに前の会社のようなやり方をしていると、だんだん周りから白い目で見られてくると。その辺に気づいたりしても、なかなか良い関係を築きにくいわけですね。あれこれ、この会社って何こういうことやらないのですね。あるいはこういうことやっちゃいけないの、そういう暗黙の了解みたいなところはあります。それはなるべく早めにお伝えします。 そして中小企業の社員さんは、大手から来た人間は自分たちを見下すだろう、偉そうにするだろうと警戒します。これよく聞きます。大手、上場企業から今度は中小企業に転職してくると、中小企業の人たちは構えるのです。凄そうな奴が来るぞと。俺たちのことを見下すんじゃないかなと。上場企業のやり方を押し付けるんじゃないかなと、そういう風な警戒をするということはよくありがちです。そして警戒するだけだったらまだいいんですけれど、心を閉ざすことになります。冷たく接するとか、あいつは敵だみたいな言い方をして仲間外れにするとか、そういうようになる会社もあります。よって、中途採用社員にその旨を伝え、自社の社員から教えを請う姿勢を促します。本当に中小企業の社員を見下すような態度を取ったりするのです。俺は上場企業からやってきたんだと。お前らレベル低いなと。なんだこのやり方。前の会社ではこんな風にやっていたんだと。だからこういうふうにやりなさいと。俺が教えてやろうかみたいに、上からものを言う人は本当にいるのです。もう中小の社員からすると、もう引いてしまいます。勘弁してくれと。お前は何様だという気持ちになります。そういったことはわかっていない。もうせっかく中小企業に来てやったのに、みたいなですね、そういう態度をとる方もいます。もうそれをプライベートでも言うと。本当に中小企業の社員の人にとってはプライドを傷つけるのです。絶対やってはいけないのです。だからこそ初めにそういうことを言っておかなきゃいけないのです。あなたがこの会社に早く馴染めるようにするためには、あえてこういうことをお伝えさせていただきます。我々の社員から教えを乞うという姿勢で関わってください。やはり上場企業にいた、そういったところのやり方というのは、非常に優れたやり方をしていたと思うし、いい制度もたくさんあったと思うし、場合には優秀な社員の方もいたと思います。そこと比較すると、それはうちの会社は物足りないと感じるかもしれない。ただですね、我々の社員から教えを乞うと。そういう姿勢を持たないと、彼らには彼らのプライドがあるんだ。それを傷つけて、上からものを言うようなことをすると、あなたがこの会社で馴染めなくなっちゃう。それはあなたにとって良くないんだ。だからこそ、そういうふうな意識で社員に関わってほしい。これは本当にもうあなたのためにもってですね、初めのうちに言わせてもらいます。こういうことをですね、言うのです。こういうふうなことに注意してください。 だからこそ、もうこういうことをはじめのシーンを最初に言うと、そういう話をすると分かります。まさにそれで、辞めてしまう人います。長く定着しないというのです。中小企業に上場企業から来た人、長く定着しないという話はよく聞きます。やっぱりこういうふうなことになっちゃうのです。中小社員の側は警戒する、プライドを傷つけられたりするとですね、カチンとくると、逆に外部から来た人はですね、中小を舐めて見下すような態度をとる、そういう人もいます。もうそれでは、中途採用はうまくいかなくなってしまいます。だからこそこういったところをはじめにお伝えをしておきます。これ離職を防ぐ上にそこも大事なのです。
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タイプ別離職防止
次は「年代別」「意識別」「離職理由」の傾向という話になります。社員を20代、30~40代、50代、この3つのカテゴリーに分けて、さらに仕事に対する意識の高さが高いか、普通か低いかと分類をします。そうすると、20代の仕事に対する意識が高い人、20代の意識が普通な人など、9つのタイプに分類できるわけです。この中でもとりわけ、興味を持たれるところというのは、20代、30代~40代、こういった人です。離職を防ぐというところではないので、そのカテゴリーの人たちを中心に、離職の理由と対応を説明します。 まず20代の上位の離職の防止ですが、この人たちは若くして仕事に対する意識が高いという人です。こういった人たちは、会社の未来を担っていくような貴重な人材です。こういった人たちのニーズの傾向としては、やはり成長欲求が強いです。時代に応じたスキル経験を身につけたいという意識が強いです。早く経験を積むために、たくさん仕事をさせてほしいという人も多いです。こういった人たちは、就職する前の段階で、自分はこういうふうなキャリアを歩んでいこうというキャリアプランみたいなものを作って、そのキャリアプラン通りに経験を積もうと、知識を得ようというふうに考えている人も多いです。よって、離職を防ぐための対応策と、どういうスキルや経験を積みたいのかを聞き、その内容に応じて仕事内容、仕事量を調整します。それから、時代の流れに合った事業ビジョンを示し、今後の時代に必要なスキルなどが習得できることを伝えます。 若い人にはAIにはすごく敏感です。大学の講演では、終わった後、質問に来る人はAI関連の質問、あとはブラック企業です。ブラックの業界はどこですか、ブラック企業はどういう会社ですかという質問です。AIかブラック企業、どちらかに関する質問が多いわけです。それぐらい皆さんAIに敏感です。それぐらい時代が変化していくということを分かっているのです。だからこそ、その時代の変化に対応すべく、「我々はこういうビジョンで経営を進めていきます。よって、時代の流れに必要なスキルを身につけることができます」こういったところをしっかりと伝えて、本当にスキルを身につけてあげないと、辞められてしまう可能性があります。 それから、下積みの仕事でも、この仕事が将来どういうキャリアに生きるのかを説明し、期待していることを伝えます。若いうちは下積みの仕事をやってもらなきゃいけない理解してもらいます。ただ、成長意欲が強い人というのは、この下積みの仕事というのは、自分がやりたい仕事と違うと考え、自分のキャリアプランと違うとなり、これで欲しいスキル、欲しい能力が身につくのかと思って、こういう仕事がずっと続くのかなと思っちゃうのです。そう思うと、話が違うとなり、入社する前はこのような仕事をさせられて、もらえる、こういう経験が積めると聞いたから入ってきたのに、なんだこの仕事ばかりと、つまらないとそう思ってしまうと辞めちゃうのです。しかも、こういう人たちというのは、他の会社から手が出るぐらい欲しい人材なので、転職活動すると転職決まるのも早いのです。そうならないように、ここでどんなスキル経験を積みたいのかを聞いた上で、そういうスキル経験を積みたいのであれば、将来こういう仕事をしてもらおうと思っていると説明し、そのために、まずその下積みの仕事が大事であること、この下積みの仕事が、あなたがやりたい将来の仕事のベースになること、ここがこういうところにつながるんだと。なので、そういうふうな意味合いもあってこの仕事をやってもらうんだと。そこをよく意識した上でこの仕事をやってほしいと。この一言があるかどうかで、その仕事に対する価値とかやりがいがずいぶん変わるのです。こういったコミュニケーションをきちんと取ることですね。 それから20代中位、ルーキーの離職防止ですけど、このカテゴリーの方はですね、仕事に対する意識、まあ普通ぐらいです。ニーズの傾向としては生存欲求と関係欲求です。労働環境はすごく重視しています。そして若い人はとにかく残業が嫌いです。プライベートを重視するわけです。夜7時には家にいたいというのです。夜7時に家にいて、何するのと聞いてもですね、明確な答えがあるわけではないのです。ダラダラ動画を見たり、そういう状況でも夜7時には家にいたいというのです。残業がとにかく嫌いな方が多いです。ですので、残業や休出出勤を嫌うと、また分からないことが多いので、質問や相談したいのですが、叱られると心が折れるので、叱らないでほしいと。この20代の若い方は、時代の変化もあって、学生時代に、先生から叱られるというか、もうきつく叱られるという経験が非常に少ないわけです。今はそういうことを経験してないのです。なので、親からも先生からもきつく叱られるとか、怒られるとか、感情をぶつけられるとか、そういうふうな経験がないのです。よってそういうことに関する免疫もない。そういう方々が社会に入ってきて、上司から叱られる。そうすると、叱られるとか怒られることに関する免疫がないものですから、簡単に心が折れちゃうわけです。それでやめますとなったり、やめるとも言えないから転職代行サービスを使う、こんなケース増えてます。対応策としては、残業や休日出勤をさせないように業務配慮を調整します。 とはいえ、やってくれる仕事がたくさんあるんだとしたら、入社3年目ぐらいまではまずは残業させない。ある程度仕事に対するキャリアもついてきて、仕事もこなせるようになってきて、社内の人間関係も十分にできてきたタイミングで、残業させるぐらい仕事をしてもらうのはまだよいです。けれども、入って間もない段階でとにかく残業はさせない方がいいです。 それから話しかけやすい雰囲気を作り、質問・相談があったらウェルカムな対応をします。1日1回はわからないところは「ない」「大丈夫」と声をかける。それから「メンター」をつけて相談しやすい状況を作ります。何かわからないことがあったら、この人に聞いてねという、もうメンターをつけると、部下も聞きやすいのです。その人に聞けばいいんだと、わからないところがあったら、何でもこの人に聞けばいいで、その人がわからないところは、その人が他の人に聞いて、どうにかしてくれるかは、とにかくわからないことがあったら、まずこの人に聞いてという人を作っておきます。部下は質問しやすいです。プライドを傷つけないように叱ります。 20代の意識の低い人の離職の防止です。この人たちはですね、さっきと意識の普通ぐらいのことと同じです。残業したくない、休出出勤したくない、わからないことが多いので質問を相談したいし、叱らないでほしいと。こういった方はむしろ上司の関わり方に注意が必要です。得意な仕事をするとか、成功体験を得るなどによって仕事が楽しいと感じると意識が高まる可能性もあります。上司の側は、この部下はやる気がないとか、仕事ができないとか、そういうふうにしてしまうと、もう部下と関わるのが面倒くさくなります。なんなら当たりがきつくなります。もっと言うと、成長を諦めるとなります。そういうふうな態度が出てしまいがちなのです。だからこそ、上司の側が気をつけなければいけないというところがあります。そして当初はやる気がなくても、だんだん仕事がわかってきた、そして成功体験をどんどん積んでいったっとなると、仕事が面白いと思って頑張れるようになります。 対応策としては、基本的には先ほどの20代中位の方と同じです。上司が感情的になるとそっけなくなります。期待しなくなるなどの、上司の態度が問題を生じしやすいため、適材適所の配置により可能性を引き出します。この人の傾向というのは、そうするところです。この人も何らかしら得意なことがあるはずだと理解して、その得意なことを見つけて任せるようになるとよいです。 そして30代~40代の上位、エリート、意識の高い人の、離職防止です。この方々の傾向としては、成長要求を満たしたい。実績も自信もあり、経営職、独立も含め、新たな挑戦意識、意欲が高いです。自分の可能性を追求したいので、社内キャリアの頭打ちとかマンネリ化によって持続しやすいとなると、もうこの会社でいたら新しい経験できないなとか、新しい能力を身につけることはないなとか、もう成長できないなと思うとやめようと思うケースが多いのです。 対応策として、本人の希望に沿う社内キャリアのビジョンを見据えます。責任と権限を与え、組織を束ねることに関して挑戦をさせ、マネージャーとしての能力を伸ばします。フィードバックを行い、新たな成長を実感させます。実感すると、プレイヤーとしてはもう大切であり、経験、継続できることは一通り経験したとなります。これ以上新しいことを経験することがないだろうと思ってもですね、じゃあ今度マネージャーとして目標を与えるわけです。マネジメントを頑張ってみないかと。人を育てる、チームを成長させる、そういうふうなところに関して、これから経験を積んでほしいと。そういうマネジメントという視点から目標を与えていくと、本人はおお、こういうふうなことは新しい経験が成長できそうだなと、そう感じてもらえるとですね、まだまだこの会社にいようと思ってもらいやすいです。それから、会社としても挑戦する姿勢を見せ、ワクワクするビジョンを見せるとともに、挑戦の場を提供します。やはり、この社内キャリアの現状維持とかマンネリ化、これを生じさせないためには、新しい経験ができる機会というのは与えるというのがまずは大事です。 そのためには、会社としても成長していないとか、なかなかそういう機会って与え続けるのが難しいです。だからこそ、会社としても挑戦する意欲を見せる必要があります。 そして、30代~40代の中位、現場牽引者の離職の防止です。この方々の傾向としては、関係要求、成長要求を満たしたいと、30代から40代ですから、管理職になって会社の要求に理不尽さを感じること、管理職になった途端、もう会社からの要求が厳しくなる。もう君はマネージャーなんだから、君はもう部長なんだから、課長なんだから、今まではそこまで言われなかったのに、もう幹部になった途端、会社がとやかく言ってくると、言い方もきつくなると、そこに理不尽さを感じること。そして社内キャリアの頭打ち感は離職要因になりやすいとなります。自分がこの会社にいて、せいぜい部長止まりだなとか課長止まりだなとか、こんな風な社内キャリアの頭打ち感、これが出てくると未来が見えないわけです。面白くないわけです。 また、同世代の上位者ほど成果を出しておらず、会社から必要とされていることが気になります。エリートの方々、この人たちほど、成果を残せていない。だからこそ、昇進の速さにも差がつき始める。もう同期の人は部長なんだと、自分はまだ課長だとか、あいつはもう役員まで行くなとか、自分はもう役員はないと、そういうふうなところが見えてくるのです。自分は本当にこの会社に必要とされているのかなと、いいように使われているだけじゃないかなと、そういうふうに思ってしまうと、そんなふうになっていくのですね、やめようかなというふうに思いがちです。対応策としては管理職だからといってプレイヤー業務の忙しさを考慮せず、マネージャー業務をさせていないか、行ってよいかと確認します。この上位の方々は、仕事が大好きなんです。仕事どんどん任されていけるんです。どんどん頑張ってやっちゃうんです。だけど、この人たちは、そこまで仕事が好きじゃないんです。なので、そこそこしていればよいというような考え方の人たちです。けれども、プレイヤーの業務がもともとあって、そして管理職になったのだからといって、そこにそのままマネジメント業務が降ってくるとなると、この仕事が一気に増えるわけです。そうなると、もうやってられないとなり、自分はそんなに仕事好きじゃないんだと、それで辞めてしまうというふうなこともなりかねるので、業務量に要注意というところです。 それから、新たな役職を任せる。新たな好きな経験を積ませるなどにより、社内のキャリアの頭打ちを感じさせない。とはいえですね、社内の役職というのは、もう数が決まっています。なので、今、役員がいてですね、部長が一定となった時に、その人たちが辞めない限り、昇進させることができない。そんな状況で長く時間が過ぎていきます。だんだん社内キャリア頭打ち感っていうのを感じてしまいます。であるならば別の職員を設ければいいのです。例えば部長、課長、係長みたいな役職しかないのであれば、部長補佐とか課長補佐とかそういう役職を設けて、課長だった人が部長補佐に昇進させるとか、係長だった人が課長補佐に昇進させるとか、そんな風にして新しい役職を設けてあげるだけで、また気分も変わってくるわけです。そして、うちの会社にはあなたが必要だと真摯に伝える。もうこれぐらい年次になってきますと、会社としての付き合いが長い。そういう相手に対してこういうようなメッセージを言わないんです。もうこんなことを言わなくてもわかるよねと、とにかくやることやって、そういうふうな雑な扱いになっていきやすいのです。まだ若手の人がちやほやされるかもしれませんけれど、30代~40代長く働いていると、そういった人たちに対してだんだん関わりが雑になってきがちです。そこが要注意なのです。やはりいくつになったって褒めてほしいんです。うちの会社にあなたが必要だって言ってほしいのです。そういうところをしっかりと伝えると、このタイプの方々は上位の方々ほど結果残せていないので、本当に会社から必要とされているかなというふうに思っているのです。気になるからこそ、余計にこういう言葉を言ってほしいのです。だからこそ、こういったところを面談とか飲み会に行った時に、そういう時にきちんと伝える。これはかなり大事なことです。
離職の心理と対応
離職の心理と対応 チームや組織を成長させる上で、人の離職を防ぐというのは極めて重要なことです。離職で悩む会社が多いです。人はどういうふうなことが原因で辞めていくのか、そしてその離職を防ぐためにはどんな対応をしていけばいいのかというところを考えていきます。 まず、離職の動機というのは、人間が本能的に抱く欲求に紐づいています。欲求というのは無限にあります。無限に種類はありますけれども、その欲求の中でもとりわけ根源的なもの、これをERG理論という形で。 表すことができます。このERG理論、まずはERGのE、生存欲求。これは安心して安心安全に生きていきたいという欲求です。ビジネスでは給料や労働条件が影響します。次にRの関係欲求。他者と良好な関係を築き、認めてもらいたいという欲求です。そしてGの成長欲求能力を上げ、苦手を克服し、創造的・生産的でありたい、さらなる可能性を追求したいという欲求であります。この3つの欲求が、クリエイトアルダファが提唱したERG理論という形で提唱されています。この欲求の話でいくと、マズロンの欲求段階説というのが有名な話であります。マズロンの欲求段階説、これは5つあるのです。晩年6つ目を発表しました。6つ目はこういうところに該当しているんだけれども、ただ5つとか6つとかあると現場で使いにくいのです。現場で使う知識はシンプルに越したこともないのです。崇高な理論でいくら学んでも、その理論が複雑で、明日から現場で使えますかとなると、それは難しいのです。だからこそ、シンプルなものに越したことはないのです。その欲求段階説を現場に使いやすくするために、さらに進化、発展させたのがこのERG理論です。よって、この3つをそれぞれの欲求段階説の進化バージョンというふうに捉えていればよいです。そして、公欲という欲求も付け加えます。これは私は学ばせたい。喜ばせたい、社会に貢献したいという欲求ですが、この成長欲求、関係欲求、成長欲求、これは自分がいい思いをしたいという私欲に該当します。こちらの公欲なわけです。自分がいい思いをしたいというわけじゃないと、ただ人に喜んでもらいたいと、あるいは社会の役に立ちたいと、これをまた人間が本能的に持つ欲求なのです。 やはり仕事にやりがいを感じる時ってどんな時ですかという質問に対して一番多い答えは、それは人から感謝された時、お客様から感謝された時、あるいは同僚から感謝された時、そういう風な時に仕事をやりがいを感じるという人が非常に多いです。あとは成長を実感する時、あるいは認められた時、そういう時に仕事の仕事にやりがいを感じるという人はいます。十分な給料を払ってくれて、健全な労働環境で働いて、そしてちゃんと会社が自分のことを認めてくれて、そして成長させてくれる。さらには、人に喜んでもらえるような仕事ができると。こういうふうな職場で働きたいというのは、各社で働く方が会社に対して抱くニーズなのです。それが人間の根源的欲求につながるものです。よって、この4つの欲求をきちんと満たすようなマネジメントの仕方をすることが、離職防止につながります。それは人間の本能的な性質だからです。 したがって、このうちの一つでも満たされないと、それが離職の動機となります。リクナビNEXTが出している離職の理由の建前ランキングがあります。どういう風なことを言って人は辞めていくかというと、1位がキャリアアップしたかった。これ成長欲求に関するもの。仕事内容が面白くなかった。これも成長欲求に関する問題。労働時間、環境が不満だった。これは生産欲求に関する会社の経営方針や経営状況、これは効力など。こういったところが上位に上がっております。 一方で、リクナビネクスト、退職理由の本音ランキングというものがあります。これを見ていきますと、1位が上司の仕事の仕方が気に入らない。これも関係欲求に関するのです。上司との関係に関するので、それから労働環境、労働時間、労働環境が不満だった。これ、生産欲求に関します。上司、同僚、後輩とうまくいかない。 まさに、関係欲求に関するの給料が低かった。これ、生存欲求に関する仕事内容も面白くなかった。成長欲求に関するのが、こういったところが上位を占めているわけです。この本音と建前、一番違うところはどこかというと、この関係欲求に関する部分です。本当の理由というのは、辞めている理由が多いのは、もう人間関係なのです。関係欲求を見ていただくと、これだけあるわけです。ところが建前、要はですね、関係欲求こんなちょっとしかないわけで、たった4%しかないわけです。こういうふうに人は辞めるときに、本当は人間関係の原因で辞めるのに、辞める理由として。そういうことは言わないのです。前向きに理由を言っていくのです。キャリアアップしたかったと。もっと違う仕事がしたいとか、こういう風な理由を言って辞めていくわけです。彼の本音は。キャリアアップしたかったというんですね。もっと違う仕事がしたいとか、こういう風な理由で言って辞めていくわけです。彼の本音は、人間関係というところが主なです。如実に見取れます。そう言って、生存欲求に関するもの、こういったところを離職の主な原因として挙げられるのが、退職理由の建前と本音の大きな違い。 上司同僚などの人間関係で悩ん関するですね。なぜかというと、なんでこんな違いが生じるかというと、離職の際は角が立たないように人間関係に関する不満は言わない傾向にあります。そのため、現場への切り込みなどにより、本当の離職届、理由を把握することが重要です。こういう風な現場の実態があります。辞めるときに上司が気に食わなくて辞めるというのが本当の理由。その上司に辞めますというわけです。上司なんで辞めるのというわけです。いやいや、あなたが嫌だからこう言えないのです。で、どういうかというと、いや、別の業界にチャレンジしたいと思いまして。こういうスキルを身につけたいと思いましてとか、親戚の仕事を手伝うとかなりましてとか、そういう風な角が立たない理由を置いてやめていくのです。つまり本当の理由は分からないのです。ただ言われた上司はそれを鵜呑みにするわけです。これだけの部下が辞めてんだよ。ところが本人は気づかない。そう言ってくれないわけです。で、違う理由を言って辞めていく。 親戚の仕事を手伝うことになりましたとか、そういうふうな角が立たない理由を言って辞めていくのです。つまり、本当の理由に気づけないでいます。あなたのその態度、あなたのその部下との関わり方が原因で、これだけの部下が辞めているんだよと。ところが本人は気づかないわけです。そう言ってくれないわけです。違う理由を言って辞めていくのです。 原因1、上司との関係が良くなかった原因について。 上司との関係が良くないの主な原因が、関係欲求が満たされていないことにあります。そのため、離職率を下げるには、次のような関係欲求を満たすコミュニケーションを取ることが重要であります。まずは声をかける。挨拶をする。 ある会社の話ですが、そこの会社、離職率が高いのです。挨拶をする文化がないのです。出社しても挨拶をしない、退社する時も挨拶をしない。そういうふうな挨拶がない会社というのは離職率が高いのです。なぜかというと、人間関係が希薄なのです。辞めるとなった時に最後の砦となるのは、やはり人間関係です。 辞めようかなと思っても、上司にはいつもお世話になっているしと、メンバーと離れ離れになるのは寂しいなと、そういうふうに思いが、なんとか離職を思いとどませるわけですけれども、人間関係が希薄な会社はそれがないのです。だから辞めようと思ったら、すっとやめれるのです。そういうふうな人間関係の希薄さというのは離職率を高めるわけです。では人間関係の希薄さをどう改善していくか。これ、まずは挨拶です。ちゃんと挨拶をする。そこの会社で挨拶するという文化を根付かせていったわけですけれども、そうすると離職率が下がりました。やっぱり後から改めて分かりました。挨拶があるというのは、離職率を低く保つ上ではすごく大事なことであります。 それから話を聞く、共感する、良い点を褒める、感謝を伝える、こういうふうなことは、部下との関係の中で大事にしていると思います。わかっていると思います。わざわざセミナーで聞くような話でもないと思います。ただ、こういったことというのは、知っているのとやっているのでは差が大きいと思います。ほとんどの人は知っているのです。これが大事なことは。ただやっていますかということです。そこが差がつくのです。大事とは思っているけどやっていないとか言うと意外とできていないというところが多いです。そしてここをちゃんと丁寧にやるだけで離職率は下がります。それぐらい大事なところです。そして質問にはウェルカムな態度で応じ、質問しやすい状況を作ります。新人など個別サポートが必要なメンバーには、メンターを割り当て、すぐ相談できる体制を作ります。メンターとしての対応を評価対象とすることも重要です。 原因1、当たりのきつさを改める。 言い方がきつい、きつい言葉を使う。愛想が悪い、イライラしている、相談しづらい。質問や相談されると、面倒くさそうに答える。こういう場合、部下は、この人は自分の気持ちを分かってくれないと思うわけです。そう思われてしまうと、面談で不満を話さず、離職率が高くなります。現在、ワンオンワンとか、面談をやる会社が増えています。離職を防ぎたいという目的で、ところがワンオンワンをやっても悩んでいることがあるかと、不満はあるとか、聞いたって、普段こういう対応をしている上司がそう言ってきても、部下は不満も本音も言わないのです。大丈夫ですと言います。本当は悩みがあるのです。不満はあるのです。でも、大丈夫ですとなります。そう言われて上司はそれは大丈夫ですと鵜呑みにするわけです。特に不満もないのです。悩みもない。じゃあ今まで通りいいねとマネジメントをしていくのです。急にすいません、お話がありますと言ってくるわけです。 パーソナル総合研究所の調査によりますと、上司との面談においてどれだけ本音を話しているかについて、41.6%が全く本音で話してないと回答しています。この本音で全く話してないというような面談とか、ワンオンワンでする意味ありますかという話です。今ですね、ワンオンワンのスキルを学ぶ会社が多いです。 研修とかやっています。ワンオンワンのスキル、部下の話を聞き方はこうしましょうとか、こういう風な質問の仕方をしましょうとか言っていますけれども、そこをいくら学んでも、普段がこんな状況だと部下は面談で不満も悩みを言わないのです。なので、もう普段から勝負が始まっているのです。メンタルの時だけ、どんなスキルをテクニック、スキルを駆使しようが、普段がこんな状況だと、面談とかワンオンワンをする意味がないのです。不満も意味も出てきません。だからこそ、普段のこういう状況から改めていかないと、離職率は改善することがなかなか難しいわけです。 今、採用難の時代です。人手不足の会社がすごい多いわけです。人が取れない。そういう時代で離職をもたらす人は、組織を衰退させる人なのです。どれだけ仕事を取ってきたって、どれだけ仕事ができたって、人を辞めさせる人というのは、辞めた後、人が取れないという状況だと、どの人数が減っていくのです。代わりの方を取ることができないとなると、ただ現場から人が減っていくのです。そうなると組織が衰退していきます。仕事を取ってこようにも、取ってきた仕事を誰がやるのも仕事が取れないと、そういう会社もいっぱいあります。仕事はまだまだ取るんだというところが、その仕事をやってくれる人がいないとなります。だから仕事を断ってしまいます。営業の人間には営業するなと言っている、そういう会社いっぱいあります。だからこそ、離職をもたらす人は、どれだけ仕事ができたって組織を衰退させる人なのです。そういうふうな状況をもたらす人はですね、組織に大きな弊害を与えるわけです。そうならないようにストレスを与えないコミュニケーションを取る力は、必須の力です。 例えば、スマホが普及し始めたとき、自分がパソコンを使えないんだと、今まで通りの方法でやるんだと言って、ITスキルを高めなかった方、だんだん相手にされなくなってきました。パソコンが使えて当然、パソコンが使えない社員というのは、ちょっと仕事を任せるのは難しいと、だんだん相手にされなくなっていくわけです。しょうがないからパソコンを勉強するかと習い始める人も出てくるんですけれども、それと同じです。パソコンを使う力と同じぐらい、今求められているのが、ストレスを与えないコミュニケーションを取る力です。この力がない人というのは、人を辞めさせるのです。そういった方々は組織を衰退させます。 ただ、この状況にもあるにもかかわらず、その自覚がないという人はいます。自分の言い方がきつくない、きつい言葉は使ってない、愛想は別に悪くない、イライラしているわけでもない、相談もしやすいんじゃないと質問、相談されても答えているよと。ただ、部下の側からすると、よくそんなこと言えますねという話です。本人は悪気はないんです。無意識のうちにこんな状況になっているという方、これはストレスを与えないコミュニケーションを取る力はないという状況です。ひいては組織を衰退させる人になりかねないのです。だからこそ要注意です。 業界によっては高圧的な気質の業界であります。昭和の空気で上から下に向かってきつく言うよう、そしてノルマを与えて達成しなかったらきつく責めると、どうなるのか当たり前です。やっぱり業界によってそういう業界、いまだにあります。ただ離職率が高いわけです。特に若い人はデリケートの方が多いです。こんな対応されたらすぐ辞めちゃう。それでそう言って会社に悲鳴を上げ始めるわけです。もう若手がバタバタ辞めていくという、どうにかならないかとなります。もうそういう業界の人たちも意識を変えなきゃいけないのです。パソコンが使えないのと同じです。ストレスを与えないコミュニケーション。これができないっていうのはパソコンができないのと同じです。それぐらい大事な力なのです。その認識を持ってもらうことが必要です。 原因2、仕事が面白くない 仕事が面白くないということに関して多くの意見の中で主なものについて、5つピックアップしました。 ➀仕事の内容が単調で変化がない。 ②目標や目的がなく、成長ややりがいを感じられない。 ③感謝や承認、レギュラーなどのフィードバックがない。 ④仕事についていけない、仕事が進捗しない、 ⑤仕事の裁量権がなく、やりたいようにやれない。 そして職務特性モデルという内発的動機付けが生じる仕事の心理的特徴があります。内発的動機付けというのは、仕事そのものが楽しいと感じる心理状態です。仕事そのものが楽しいと感じる際の心理的特徴です。これは職務特性モデルなのです。その研究結果分かったのは、人間が仕事が面白いと感じるためには5つの要素が満たされることが必要です。 ➀技能多様性。複数のスキルが求められる。 ②タスク重要性。仕事に意義ややりがいを感じる。 ③フィードバック。手ごたえを感じる。承認の言葉がある。 ④タスク完結性。始めから終わりまで一貫して携われる。 ⑤自律性。自分の裁量で仕事を進められる。 この5つはしっかりと満たされている状況になると仕事が面白いと感じやすいという研究結果が出ているわけです。 仕事が面白いか面白くないかというのは、この5つの要素で決まると言っても過言ではないのです。ですから、部下に仕事を任せる時に、この5つの要素を満たすような仕事の任せ方というのができると、部下も仕事が面白いと感じやすいわけです。よくあるのは、仕事が面白くないという理由で辞めていくんだったら、もうしょうがないと言って諦める方いらっしゃるのです。 だって、うちの仕事ってそういう仕事なの。その仕事が面白くないと言うんだったら、もうどうしようもないと言うのです。諦める方いらっしゃるのです。ただ、仕事の内容だけで仕事が面白いかどうか決まるわけではないのです。この5つの要素を満たすように仕事を任せれれば、仕事が面白いと感じる可能性は十分にあるのです。 例えば、単調で変化がないというふうな仕事の任せ方ではなくて、いろんなスキルが求められるような仕事の任せ方をしたり、目標目的をちゃんと伝えた上で、この仕事の意義とかやりがいが感じられるように仕事を任したり、しっかりと感謝や承認、ねぎらいのフィードバックをしたり、仕事がついていけなくない、そのようなところをちゃんとケアして、仕事にちゃんとついていけるようにしてあげたり、裁量権を与えてやりたいようにやらせてあげたりすると、同じ仕事でも、仕事が面白いと感じておられることは十分にあるわけです。なので、仕事が面白いかどうかというのは、仕事の内容だけで決まるのではないのです。上司の仕事の任せ方、関わり方によっても仕事の面白は全然変わるのです。 原因2、フィードバックの影響 仕事の面白さは、仕事の内容に対する上司やお客様からのフィードバックの状況によって大きく変わります。 結局良いフィードバックがあったらそのことをまたやろうと頑張るわけです。楽しくなるわけです。成果のフィードバックがないとかあるいはネガティブなフィードバックしかないとかそういう場合はそのことをやろうとしなくなるのです。面白くなくなるのです。それと同じで、仕事もフィードバックがないとネガティブなフィードバックしかないという状況では、面白さを感じにくいわけです。よって、次のようなポジティブなフィードバックがあると、仕事が面白く感じやすくなります。仕事でもいいねを送る。そのいいねって、例えば、感謝ありがとうとか、助かるキーワードです。褒める、よくできているとか素晴らしいとか、ねぎらい、大変だったり、よく頑張ったとか。 人は何歳になっても褒めてもらいたい、そういう存在です。これはもう50代、60代、70代、20代の人でも褒めてもらいたいというのは人間の本能です。そういうフィードバックが欲しいのです。そういうフィードバックがあったら仕事が面白いと感じて、また頑張ろうと思えるわけです。 このフィードバックを、ポジティブなフィードバックをきちんとするというところ、これも仕事の面白さにはすごく影響が出ると思います。 原因2、SL(Situational Leadership) 仕事の進捗の関与について、SL理論という理論になります。これはシチュエーショナルリーダーシップ理論、略してSL理論というわけです。これは部下の成熟度に合わせて仕事の任せ方を変えていきましょうという理論です。 レベル1、部下の成熟度が低い場合は教示的リーダーシップ 細かく指示し手厚く指導するという関わり方をしていきましょう。折を見て声をかけ、進捗をケアする。こちらの方から声をかけていきましょう。大丈夫とかわからないところないってそういうふうに。 レベル2、部下の成熟度、中になってきた。説得的リーダーシップ。 こちらの考えを説明し、疑問に答える程度ですね。関わりを方でいいでしょう。 レベル3、部下の成熟度が高くなってきた。参加的リーダーシップ。 より良い方法や今後の方針を一緒に考えさせる。目標やテーマを与え、現状のさらなる改善を伸ばすということで、もう管理職サイドに関わらせる。現場の1プレイヤーではなく、管理職の立場で考えさせるというふうなことをやります。 レベル4。自立し始めた。委任的リーダーシップ。… Continue reading 離職の心理と対応
成功の定義
経営者であれば成功を追い求めていきたいという気持ちがあります。自分にとってどういう状況になったら成功したと言えるのか、ここを明確にしておかなければなりません。ある意味、一番重要な意思決定基準になります。ところが、ここが明確でないまま意思決定をしている経営者があまりにも多いというのが現状であり、気がつくと取り返しのつかないことになっている人も多いわけです。 成功の定義について 成功とは、自らの価値観に沿って自己実現を行うことです。そのためには、自分は経営者としてどんな人生を歩みたいのか、その価値観を明確にした上で意思決定をする必要があります。その価値観が経営方針を決める上で最も重要な指針となります。その指針を明確にしないまま意思決定をする経営者というのは多いですが、それは人生の後悔につながります。どういう状況になったら成功すると言えるのか、ここに関して明確に定義をしなければなりません。 例えば、経営者にとっての成功について、売上を伸ばすことや、事業を拡大するということ。そういうふうな成功の定義というのはありがちですけれども、今後会社をどうしていきたいかというと、ほとんどの経営者は、売上を伸ばしたい、事業を拡大したいと言います。では、売上拡大したい、事業を拡大したい、何がしたいんですかと言ったら、そこの答えが返ってこないのです。何がしたいかわからないけど売上伸ばしたい、事業を拡大したいというのです。目的は何かわからないんだけど事業を拡大したいとなります。そういうふうな成功の定義を持って経営をしている人が多いわけです。 それは果たして自分の価値観に基づいた成功の定義なのかというと、そうではありません。よくあることは、世間の価値観というのがあります。世間の価値観というのは、小さな会社の社長よりも大きな会社の社長の方が偉いとか、事業を拡大した経営者の方が事業を拡大してない経営者よりも偉いとか、そんな世間の価値観というのがあります。この世間の価値観は自分の価値観と思い込んでしまっています。そしてそれを自分の価値観と思い込んで、一生懸命事業拡大に向けて頑張ってきましたとします。ところが、それで不幸になる経営者はいっぱいいるのです。こんなはずじゃなかったとなります。つまり、どういう風な経営ができていれば、本当に自分の価値観に基づいて成功だと言えるのか、ここを考えないまま、とにかく事業拡大と言って経営をしている人は多いわけです。成功には絶対的な定義はありません。 例えば、事業を拡大したら成功とかいう表現は絶対に変更しない。例えば、事業を拡大したら成功かというと、必ずしもそうでもありません。よって、自らの価値観があるのみです。これは経営をしていく上で最も重要な点です。自分は何が欲しいのかが分からないけど、とにかくお金が欲しい。事業を拡大したい。お金を手に入れました。事業を拡大しました。何がしたいのかがわからない。だから事業をとりあえず拡大しようと。絶対拡大しようとなります。事業拡大の目的がないまま拡大し、拡大後目標を見失うか、数字の魔力に取り憑かれる経営者を贅沢な悩みかもしれませんが、事業を拡大した後、目標がなくなる方というのはいるものです。経営者がまずはじめに考えなければいけないのは、一番重要な意思決定基準です。この意思決定基準を知らないまま意思決定をしている経営者にはなってはいけません。 幸せの研究 幸福の研究をしている心理学者マーティン・セリウマンによると人の幸せは3つの要素に分解できます。 快楽の人生。これは欲しいものを手に入れ快楽を追求することです。 そして夢中を追求する人生。これは長所を生かして没頭することです。 そして意味のある人生。他者や社会に貢献することです。 快楽で得られるポジティブ感情には「慣れ」があります。持続しにくく、短期的で限界があることが分かっています。快楽は、人生の満足度にはほぼ関係なく、意味の追求が最も強力であり、夢中の追求も強い関係がありました。つまり、幸福な人生とは、意味を持って夢中になれるものがある人生であり、快楽はその人生に花を添えるものというふうになります。 この快楽で得られるポジティブな感情には慣れがあり持続しにくい短期的で限界がある。これは脳の性質から考えるとそうなるわけです。脳というのはより強い刺激をもとめ、100億円いっても、飽きてしまい、110億円欲しいとなります。100億、110億、150億、200億、欲しいとなります。このように、快楽を追い求めていっても、キリがないのです。200億円といったら、今度は300億円生きたいです。 この意味のある人生、他者や社会にいかに貢献するか、そして夢中を追求する人生。自分の長所を生かして没頭できうるようなものを見つけるか、このようなことが人生の幸せといったところに一番強く影響をしてきます。快楽は花を添えるものであり、ここを経営に当てはめて考えていくと経営者のステージを考えていきます。 ステージ1、 事業を黒字化し。軌道に乗せるため努力を重ねる。ここは、がむしゃらにどうにか事業を黒字化したいとなります。軌道に乗せたいと頑張るステージです。 ステージ2、 事業を拡大し、称賛を集め、夢中を追求していきます。ある程度、事業が軌道に乗ってきた。お金の十分に稼げるようになってきた。そうすると、欲しいものを手に入れ、快楽を追求します。ずっとここにとどまる人もいます。稼いで、お金でいろんなものを買って、ここで快楽を追求し、続ける人もいます。 ステージ3、 快楽の追求に満足すると、人生の意味を追求し始め、他者や社会への貢献に関心を持つようになります。ここの状況になってくると社会貢献です。それに興味を持ち始めます。そういったところに人生の意味というのを求め始めます。 そして死の直前、 富も名誉もあの世に持っていけないとなります。いかに人の役に立てたか、人に喜んでもらえたかに人生の意味を感じることになります。亡くなる直前となりますと、ずいぶん価値観も変わってきます。そして、稼ごうとか、いくら稼いだお金、使う時間もないし、使いたいと言って欲しいものもないし、あの世に持っていけないし、お金はいっぱいある。だけれども人生の意味を感じないという人はいるのです。結局、人生で最後に笑う人は、死ぬ間際に振り返った時に、本当にいい人生だったなと心の底から言える人です。どれだけ稼いでいようが、どれだけ地位があろうが、心の底から本当にいい人生だったと言えない人は、成功者とは言いにくいわけです。 では、自分はどんな人生を送れたら、死ぬ間際に心の底から幸せだったと言えるのか。ここを先に明確にしてから、そこから逆算して経営の仕方というのを考えていくと、本当の意味での成功に近づくことになります。 そのためには、まず自分の価値観や自分の性質、ここを知らなければいけません。自分のことをまず知らなければいけません。ところが、自分のことを知らないまま経営を一生懸命頑張っているという人は、あまりにも多いわけです。 経営者としての成功の要素を考えていきます。自らの価値観に沿った経営者としての成功とは何かを考える上では次の3つの視点が重要になります。 1. 富や規模 富を築く事業規模を拡大するこれは言われなくても意識はされます 2. スタイル 自分のやりたいことをやりたいようにやる 3. ミッション志。社会的意義の高い事業を行う。 はじめの富や規模の追求というのは、ドーパミンの強化学習により、脳はより強い刺激を求め続けるため、いつまでも満足できないことがあります。これをドーパミンの強化学習と言います。ドーパミンという脳内物質が分泌されると快楽が始まります。気持ちがいいのです。そして快楽というのは、その味を一旦知ると、また味わいたいとなり、もっと強い刺激を味わいたいというふうになります。ドーパミンの強化学習でより強い刺激が欲しくなるのです。これは脳の性質によります。脳がより強い刺激を求め続けます。例えば100億円いって、それに満足したら今度は200億円欲しい200億円いって、それに満足したら今度は300億円欲しいとなります。いつまでたっても満足できないということがあります。 よって、十分に富を築いているし、事業も拡大しているのに、自分は不幸だと思う人もいるわけです。なぜかというと、ドーパミンの強化学習に陥ってしまっています。もっと強い刺激が欲しいという刺激中毒になってしまうわけです。 そして、ミッションや志がない人は、事業に飽きやすい、あるいは逆境で諦めやすいとなります。経営者の一つの傾向として、長く同じ事業をやっていると飽きる人もいます。10年、20年、30年やっていると、もうこのビジネスに飽きたとなります。他の余計なことをし始めます。再度ビジネスを立ち上げるとか、余計な投資に手を出したりして、これでコケている人は結構いるわけです。事業に飽きる。そして何のためにやっているのか。それは稼ぐためでしょうとなります。それのためだけにやっている人というのは逆境で諦めやすいわけです。もうこのビジネス儲からないと思ったら。すぐにやめるのです。 けれども、この事業は何でやっているのかというと、社会にとってこれだけ良い影響を与えているんだと、お客様からこれだけ喜んでもらえているんだと、そういうすごく社会にとって大事な事業をやっているんだというふうな志やミッションが、ある人は逆境に陥ってもこれはやめるわけにはいかないこれだけの方々のお役に立てている事業なんだからとやめるわけにはいかない逆境でも踏ん張りやすいことになります。このスタイルやミッションや志、このようなところから成功の定義を考えると良いです。これを考える上では、死の間際に人生を振り返った時、どういった人生を過ごせば悔いがないのかこれをイメージするのが効果的であります。この機会に自分自身の成功の定義についてスタイルやミッション、志、ここを考えておく必要があります。 富や規模は言われなくても考えることになります。スタイルやミッション、志、何をやりたいのか、どいうようにやりたいのか、そして社会やお客様、周りの人にとってどういうような価値を提供しているのか、社会的意義というのをどういったものなのか、ここをよくよく明確にしておかなければなりません。気をつけなければならないのは、富や規模を追求するだけということです。これだけでは、どこまで行っても満足はしません。結局、ドーパミンの強化学習に陥るだけです。自分にとって、どういう経営ができれば、自分自身の価値観に基づいて本当に幸せだと言えるのか、ここをまず明確にしておく必要があります。これを実現するような意思決定をしていかなければなりません。 自分自身の性質を知る上で、 HSPという話があります。これは「Highly Sensitive Person」の略です。アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱している概念です。心の感度が高く、繊細で刺激に敏感な人を言います。どの国にも人口の15から20%の割合で存在しています。経営者でこのHSPの人は結構いるわけです。なぜかというとポジティブな特徴として、感覚が鋭い、物事の本質を見抜きやすい、感動しやすい、優れた創造力や直感力を持っている、孤独に耐えられる、やる気を起こしやすい。そのような経営者にとって必要な性質をかなり持っているのです。よって、仕事をやる人も優秀な人は多いかもしれません。ところが、ネガティブな特徴があります。刺激に敏感で疲れやすい。自己否定が強い。周りの目を気にする。他者の感情に影響されやすい。このようなネガティブな特徴もあります。 このHSPの人かどうかというところに関して、HSPの人の方が事業を拡大していくと結構辛いわけです。人間関係に疲れやすいのです。他者の感情にも影響されやすいのです。周りの目を気にするというので、HSPの状況で事業拡大をやっていくと、メンタルやられやすいのです。そして、仕事ができるのだけれども、わがままな人や、あるいは言うことが聞かない人。こういう人を採用したりすると、よりメンタルをやられやすくなります。なので、仕事はできるのだけれども、打たれ弱い、メンタルが弱い、それはもう、そもそも性質としてしょうがない部分があるわけです。 こういうタイプの人には、やはりこういうタイプに合った経営の仕方をしていかなければなりません。事業は拡大したものの、精神的に不安定になり、メンタルが崩壊し、そういう経営者もいるわけです。 HSP 、チェックリスト。 こういうふうなところ、自分自身の性質というのを知っていると、気が楽になったという人もいます。 事業規模と経営人生 そして、事業規模と経営者としての人生を考えることは大事になります。まず、事業を小規模にとどめるか大規模にしていくかというところについて経営者の役割は小規模だとプレイヤー、大規模だとマネージャーとなっていきます。収入、名声、リスクについては、小規模だと小さいけれど大規模だと大きくなっていきます。自由度というのはその逆です。小規模だと大きく自由にやれるところが、大規模になってくるとなかなか自由にやれません。人間関係については、小規模であればシンプルですが、大規模だとだんだん複雑になっていきます。このような一般的な考え方があります。 事業の規模は、自らの価値観や性格に基づいて決めている。HSPの度合いが強いほど、規模拡大は辛いものです。ですので、事業の拡大こそが成功だと言って頑張って拡大したものの、自由度がどんどん小さくなっていき、人間関係がどんどん複雑になっていき、HSPの人はこの他者の感情に影響されやすく、周りの目が気になり、自己否定が高まり、このようなところで自分がトップとして、いろんな多くの人が会社に入ってきて、そういった人との人間関係が複雑になってきて、メンタルがやられる話はよくあるものです。 私の成功の定義 1. 経営の根幹をなす価値観(クレド) 2. 事業目的と社会的責任… Continue reading 成功の定義
ニーズを喚起する
次にニーズを喚起するという話を行います。これはお客様がこういうニーズを抱いているところに関して、お客様本人の想定していないニーズを喚起していくというふうなアプローチです。 これを考える上で、まず動機のタイプについて話をします。商品を買うときに、動機のタイプとして「快の追求」と「不快の回避」という2つがあります。これは、快適の追求は世界の広さを知ることで、その中から自分にあった選択肢を見つけ出すということになります。例えば、美容院できれいになりたいと、飲食店なら美味しいものを食べたいとか、旅行では楽しい経験をしたいとか。もう1つは不快な回避です。そうなりたくないという動機です。商品を買うことでマイナスの状況を回避したい。苦しみとか痛みとかリスクといわれる不快を解消したい。この不快の回避の典型的な商品としては傘です。傘はなぜ買うかというと、雨に濡れるという不快な思いをしたくないわけです。だから買うのです。こういった商品は不快の回避の動機から買われやすい商品です。 そして、快の追求と不快感を避けるどちらが衝動が強いと思いますか?これは不快の回避の方です。不快の回避の方が衝動は強いと言われています。 そして欲のタイプがあります。私欲と公欲です。商品は自分のために買う、公欲は商品を自分以外の人のために買うという、こういうふうな欲のタイプもあります。私欲のタイプ、公欲のタイプ、これをミックスさせてニーズマストリックスというのを作ります。人間の抱くニーズ、主に4つあるということです。商品を買う際にも、お客様が抱くニーズも4つに分けて考えると良いです。 まず、「快の追求と私欲」。自分がそうなりたいというニーズ。この商品を買うとお客様、あなたがこういう思いができますよ。だから買いませんかというニーズです。 それから「快の追求と公欲」。自分以外の人にそうなってもらいたいというニーズです。この商品を買うことによって、あなたのお子さんがこんないい思いができますよ。あなたのお客様がこんないい思いができますよ。だから買いませんかというニーズの喚起です。 それから「不快の回避と私欲」。自分がそうなりたくないというのです。この商品を買うとあなたはこんな不快な思いから解放されますよ。だから買いませんかという提案です。 それから「不快の回避と公欲」。自分以外の人にそうなってもらいたくないというのです。この商品を買うと、あなたの周囲の方がそんな不快の思いから解放されますよ。だから買いませんか。 このように、お客様が抱くニーズを4つ分類できます。4つのニーズに沿って、お客様にとって魅力的な未来を提示し、反応の良い未来を中心に提案を行います。これにより新たなニーズにアプローチをできます。 公欲を満たす提案としては、贈答用の提案もあります。自分のために買うとなると、あんまり高いものを買うのは贅沢だと、安いものでいいやとなっています。人に贈るとなると、安物は買えない、ちゃんとしたものを買わなければとなるわけです。贈答用というふうに提案することによって単価が上がりやすくなります。
ニーズを理解する
商品の価値を伝える お客様に価値を伝えることが、新規のお客様を増やす上で大事になります。この価値の伝達ということは非常に難しいのです。例えば商品、サービス自体が持っている価値。これを100だとします。お客様が感じる価値は、100かというと残念ながらそうとは限りません。お客様が感じる価値というのは、もともとの商品・サービスの価値のうち、表現によって伝わった部分だけがお客様が感じる価値となります。表現というのは、ホームページやチラシ、パンフレット、パッケージの文言や写真、あるいは営業トーク、店舗ビジネスの場合は、店構えとか動画とか、こういう表現を通じて、お客様に価値を伝えるというふうなことをやっているんですけど、この表現というのができていない会社がとても多いです。 なぜかというと、表現について体系的に学んでいる人というのはあまりいないわけです。ホームページ、チラシ、パンフレット、パッケージ、これ、デザイナーさんにやってもらうから大丈夫というふうに思う人もいるかもしれません。デザイナーはかっこいいデザインは作ってくれます。ただ、売れるデザインを作ってくれるかというと、そうではありません。かっこいいデザインと売れるデザインというのは別なのです。だからこそ、この表現ってすごく難しいのです。 その表現をここはうまくできていないので、これは0.4だとするのです。100価値がある商品サービスなので、表現が0.4だとすると、お客様が感じる価値は100×0.4で40になるのです。それを50円で売ってたら高いと思われて、買っていただけないわけです。 じゃあどうするかというと、そういった場合は価格を下げるわけです。価格を下げたら利益が下がります。この100の価値を200にしますかと。それをやるとまたコストの手間がかかるのです。また利益が下がります。 そうではなくて表現を磨きましょうとなります。表現を磨くのは、そこまでコストをかけなくても磨けます。価値を伝える表現というのは、消費者の心理に基づいて作っていきます。それによって、仮に表現が0.4から0.8まで上がったとしたら、お客様が感じる価値は100×0.8の80になるのです。それを50円で売ったら安いと思って買ってくれるわけです。商品サービス自体は何も変わっていませんが、お客様が感じる価値が倍増しているということになります。何が変わったかというと、表現が変わっているわけです。それぐらい表現って大事なのです。だけど、おろそかにされやすいのです。 そして、リピーターと口コミ紹介を除き、良い商品が売れるのではありません。良さそうに見える商品が売れるのです。なぜかというとお客様はその商品を使っていないので良いかどうかはわからないのです。良いかどうかはわからない状態で買うかどうかを判断しなきゃいけないのです。その時に唯一手がかりになるのは表現なのです。これ以外の手がかりはないのです。だからここを磨かなきゃいけないのです。 ところが良い商品を作っていれば売れると思っている方が多いのです。特に日本人はです。日本人はものづくりの国です。良いものを作ろうという意識が強いのです。一方で商品をよく見せようという努力は薄いのです。欧米はうまいです。特にヨーロッパとかはうまいです。商品をよく見せるのは非常に長けています。 そういう点においては、日本人は意識の欠如というものがあり、日本という国は世界的に見ても珍しい商売の仕方をしていると言われています。それが良い商品を安く売ろうとするのです。こんなこと言ったら利益出ません。良品商品を作ればコストがかかります。それは安く売るのです。利益が出ません。そういうふうなことをやろうとしている国なのです。世界的に見ても非常に特殊な商売の仕方をしています。お客様からしてみればありがたいです。ところが、企業側からすると利益が出ないのです。他の国々は良い商品を高く売ろうとします。その努力をするのです。高く売る努力をするのです。ところが、日本という国は良い商品を安く売ろうとします。 表現の重要性、例えば同じ指輪でも、容器の見た目で価値の感じ方は全く異なります。指輪をきれいにする努力ばかりして、見た目を良くする努力をしていない人は多いです。良い商品でも、よく見えない商品には価値を感じない。商品をよく見せるために表現を磨いているかが大事になります。 報酬予測 商品の価値には、報酬予測という脳の性質があります。商品の価値を感じるメカニズムを理解する上で、報酬予測という脳の性質が鍵を握ります。これは、脳はその行動をとると正の感情が得られるイメージができると、その感情を味わうために行動を起こします。正の感情の例としては、満足感とか安心感とか、楽しいとか美味しい、便利、こういう風な正の感情がイメージできると、実際のこの感情を味わいたくなるのです。その感情を味わうために必要な行動を起こします。 お客様にその商品は、例えばこの商品を買うという行動を起こしてもらうためにどうすれば良いですか。それは、その商品を買うことによって得られる正の感情をイメージしてもらうということです。その正の感情をイメージできれば、実は味わいたくなるわけです。お金を払ってでもその商品を欲しいとなるわけです。よって、お客様が感じる価値というのは購入前の時点でイメージする購入後の正の感情についてお客様が感じる価値なのです。 例えば皆さん、何か商品を買うとき、この商品を買ったら自分どうなるんだろうという商品購入後の未来、これをイメージした上で買うかどうかを検討するというふうなことをやっているのではないかと思います。日常商品でも、高額商品でも、この商品を買ったら自分がどうなるんだろうと、自分の生活がどう変わるんだろうというふうなことをイメージして、そしてそのイメージの中に正の感情をイメージできたとき、この商品を買ったら、きっとすごく自分は満足しているんだろうなと、すごい楽しいんだろうなと、すごい便利なんだろうなと、この正の感情もイメージできたら、お金を払ってでも欲しいと思います。まさにそこに価値を感じるわけです。 逆にこの商品を買ったら、自分はどうなるんだろうという未来のイメージができません。そういう商品に手を出そうとはしないはずです。この商品を買って自分の生活をどう変わるのか。全然イメージができない。あるいはそれイメージはできるんだけれども、そこに正の感情を感じることが全くできないという商品に価値を感じることはないと思います。よって、まずは購入した後の、イメージができるか。購入後の未来がちゃんとイメージできると、そのイメージの中に正の感情がちゃんとイメージできると、この状態で初めてお客様は価値を感じるわけです。皆さんの普段の買い物をするとき、そういうことをやっていると思います。この購入前の時点で購入後の正の感情がイメージできるように提案の仕方が大事なのです。 お客様が欲しいのは商品ではないのです。商品を使うことで得られる正の感情が欲しいのです。よって、購入前の段階で確認しておく必要があります。購入後の正の感情がイメージできなければ価値を感じなくなります。その正の感情を明示するための情報提供をすると、売れている営業はこれがうまいです。 自己イメージ法 自己イメージ法に関する実験があります。これは、購入後の正の感情をイメージしてもらう方法です。 購入後の正の感情を維持したまま、提案したところ、成約率は19.5%でした。 ケーブルテレビを導入することによって、自分の娯楽のパターンがどのように広がるか、これを視聴者にイメージさせた場合、成約率が47.4%に上がりました。購入前に購入後の状況と正の感情をイメージしてもらうことで、成約率は2.4倍になっているのです。このように、購入後の正の感情をお客様にイメージしてもらうかどうかが、成約率はここまで変わることになります。 では、どんな状況になればお客様は正の感情をイメージできるのか、ここに関してお客様は商品を購入して望む状況が手に入るとイメージできると正の感情もイメージできます。ただ、どんな状況を望んでいるのか、これはお客様によって微妙に違うのです。この微妙な違いを沿う形で提案できるかどうか、ここが大事なものです。お客様はどういった状況を手に入れたいのか正確に把握するため、商品の購入目的や商品購入後にどんな状況になればよいかについて質問をします。この質問が大事なわけです。お客様は、こういう目的で商品を買いたい、購入した後はこのような状況にしたいということ、ここを聞くのです。そういう状況にしたいんですね。であるならば、うちの商品はお役に立てると思います。という説明をします。話が抽象的な場合もあります。その場合は、お客様が想像できる話しをこちらからしてください。そうすると、お客様の頭の中の思考を具体的にします。より解像度が上がるのです。具体的になればなるほど正の感情は強くなります。具体的になればなるほど欲しいという気持ちも強くなります。ポイントは話を具体的に進めていくところです。抽象的な話では買いたいという気持ちは強くなりません。よって、話が抽象的な場合は、「具体的には」と質問し、話を具体的にしていくことで、お客様は手に入れたい状況を明確にイメージし、正の感情は強くなります。 お客様、そういう状況になればいいんですね。であるならば、うちの商品はお役に立てると思います。うちの商品をお使いいただくと、こんなふうにその状況が実現できます。実際にこういったお客様の事例もございますと言えば、お客様は本当にこの状況が実現しそうだと思えるわけです。そうすると正の感情もイメージできるわけです。その状況を実現したら、自分は満足します、買ってよかったと満足してくれる、嬉しい、楽しい、便利というふうに正の感情をイメージできます。そういった実現した状況をイメージしやすくするために必要なデータや写真や動画なども見せると、こういった形で先に見せるのも良いです。お客様に何が欲しいんですか、話を聞き、先に聞くのであれば、「あれが欲しい」となり、提案をすればいいのです。その都度質問が必要です。 そして、購入後手に入れたい状況がどのように実現していくかを時系列で示すとイメージしやすくなります。また、事例を示すと、正の感情を類似体験できます。正の感情を疑似体験でき、説得力が増します。 購入後の具体的な状況を示します。購入後の進め方、担当者や場所の写真などを示し、購入後の状況を具体的にイメージできるようにします。例えば、この商品やサービスを買われた後、さあ、どんな展開が待っているかというのをイメージできる情報を提供します。 このイメージができるかどうかで買いやすさというのは随分変わってきます。こういう風なところをよく整理しておきます。お客様がどんな状況を手に入れたいか、その手に入れたい状況がどんなプロセスで実現していくか、ここを説得力のある形で示します。その説得力をさらに増すのが事例です。実際にこういうお客様の事例がございます。 こういうふうな提案の仕方ができると成約率がぐっと上がっていきます。
新規顧客を増やす
新規のお客様を増やす上で、説得が大事になってきます。商品の価値を伝えることや、その場でできるだけ具体的に、そして明確に伝えることが必要です。商品は買いませんかというのが一つの説得なわけです。 説得においては、アリストテレスの説得の三要素というのを重視しています。この説明の説得の三要素は、2300年前にアリストテレスが「弁論術」という本を書き、その本は人を説得する上で、この感情をこう使えと詳細な記述があるわけです。その「弁論術」という本は、いまだに欧州の知識層の間で、ディベートやプレゼンテーションのバイブルとして読まれています。2300年間ベストセラーと名著の中の名著などです。その中で人を説得する上で特に大事なのは3つだと言っているわけです。それがエトス。話し手の徳、信頼性。話し手は相手から信頼を得ることが必要であります。そしてロゴス。ロジック、論理、話は理由付けや推論、例証を用いて論理的に議論を展開することが必要となります。そしてパトス、感情、情念、話し手は相手が抱いている感情を理解し、それに訴えかけ、共感を得ることが必要になります。つまり、信頼を得た上で論理的かつ共感を得られるように、感情に訴えかける必要があります。 この説得の3要素は、人間の脳の構造と一致しています。人間の脳は80%が右脳を使っていると言われています。人間の脳の8割は大脳が占めております。脳は表面的に発達している部分、これを大脳新皮質と言います。ここは知性や理性とか論理を扱う脳です。そして軸の部分、大脳辺縁系があります。ここは本能と感情を扱う脳です。このように、大脳新皮質を中心とする論理の脳と、大脳辺縁系を中心とする感情の脳の2つの種類の脳から、大脳は構成をされています。つまり、人を説得し動かすには、論理の脳と感情の脳から了承を得る、つまり論理的かつ共感を得るように話すということが大事になります。 提案のアプローチの全体像 まずは人間的信頼を得る姿勢が大事になります。お客様から心を開いてもらえる関わりを行います。 次にニーズを把握、喚起し、強化します。相手の感情を動かします。 そして、ニーズを満たせる理由を説明します。 そして、ニーズを満たした事例を説明します。その事例を通じて、能力的信頼の高さを伝える。 そして感情を出す事例。そして感情を動かす事例。 そして共感を生む。ポリシーを語る。ここでまた感情、共感を得るというわけです。 順番としては、信頼を得た上で、まずは感情を動かしに行きます。 そのように商品ができるんだと興味を持たれた後に「本当にできるんですか」「本当にできます。なぜなら」という理由を説明していくわけです。こんな事例もあります。事例をお伝えしていきます。そして最後にこういうようなポリシーで我々は仕事をさせてもらっていますと伝えて、共感を得て行きます。こういうような順番で提案をしていきます。 人間的信頼を得る姿勢 まず「人間的信頼を得る姿勢」というところがあります。心を開いてもらえる関係を作ります。そのために、相手に関心を持ち、相手の理解を深めます。相手のニーズに沿って、先にお役立ちをします。まずは人間的信頼を得るというふうなことをやっていく上では、相手に関心を持つということが、相手の理解を深めるというところから始まります。そのために、例えばホームページを見るなどして、事前に相手の理解に努めます。そして、相手の状況を深く理解するために質問を重ねます。2つの意識と6つの聞き方で話を聞きます。 2つの意識 聴き手が心構えとして常に保持すべき姿勢です。 1.相手や相手の話に興味を持つ:心から関心を持って話の情景や心情を具体的にイメージします。人は関心を持つと自然と瞳孔が開き「目の輝き」として相手に伝わります。 2.安心して心を開ける場を創る:「ここだけの話ですが」「あなただから言いますが」といった深い本音や悩みを話せる心理的安全性を整えます。 6つの聴き方 「2つの意識」を体現し、相手に好子(行動を強化するポジティブな刺激)を与えるための具体的な行動技術です。 そして相手のニーズに沿って先にお役立ちをします。例えば、お役立ちの例としては顧客や提携先を紹介する。我々のビジネスにおいてお客様に対してこんなふうにお役立ち何かできませんかということです。先に一言二言、貴重な情報を提供するとか、こういうことだったらできますよとか、伝えます。 この人は自分の利益のためなら嘘を言う人だと思われると信頼を失ってしまいます。そうすると何を提案しても売れなくなってしまいます。 この人は自分の利益のためにそういう人ではないと思われると信頼を得て成約率がぐっと高くなります。やっぱりお客様というのは営業をしている人が本当に自分のために思って提案してくれているのかどうかここを見極めようとします。お客様「これおすすめですよ」と言っているけれど、本当にそう思っているかと、自分が儲けたいからといっているんじゃないかと、本当に私のために思って言ってくれているのかどうか見極めようとします。 自社の商品が本当にお役立ちに立てるかを確かめるため、相手の状況をよく理解します。その旨を説明した上で質問を重ねます。そのための質問を準備しておくことが大事です。 お役立ちに立つのが難しい場合は、仕事を受けないこともありますが、その時の姿勢や態度が大事になります。姿勢が信頼をもたらします。それがまた紹介にもつながります。
本音の把握
フォールスコンセンサス効果 売り手とお客様の感覚はずれているということを理解しなければなりません。フォールスコンセンサス効果という言葉があります。コンセンサスというのは、合意が得られているという意味です。フォールスというのは、偽物ということです。偽りの合意効果というふうに言われます。つまり、合意が得られてないのに得られているはずというふうに思い込む効果です。自分が普通、当たり前と思うことは、他の人も普通当たり前と感じているはずだと思い込む傾向のことを言います。自分の普通当たり前の感覚は、世の中の普通当たり前の感覚と一致していると思い込んでしまいます。この感覚はスタンダードである、世の中のスタンダードと一致しているというふうに思い込む傾向です。これが強い人というのは、コミュニケーション能力が低いことにもなります。つまり、相手の普通と自分の普通の違いを理解しようとしないわけです。自分が普通と思っていることは、当然相手も普通と思っているのでしょうという前提でコミュニケーションをするのです。相手に伝えると、その文脈が伝わらないのです。そして、商品を熟知している人は、商品を知らない人の感覚がわからないことにもなります。売り手の普通、当たり前の感覚は、お客様の普通、当たり前の感覚とずれていることを理解しなければなりません。 例えば、この説明で商品の内容や魅力が伝わるだろうと思っても、お客様はわからなかったりするのです。この感覚のずれを意識し、お客様の立場に立ち、お客様の感覚を理解しようとする人が売り上げを伸ばすことにもなります。ここのところがすごく大事なところです。売り手の自分は、お客様の普通、当たり前の感覚がわかってないというふうに自覚することが大事です。自分はその時点で、お客様の普通、当たり前の感覚を理解して伝えることが必要なのです。当然この説明でわかるでしょう、当然この対応で満足してもらえるでしょうというふうに思い込んでします。そうなると、自分の説明の仕方や対応の仕方を振り返ろうとはしない、改善しようともしないのです。これで問題ないと思い込んでいるわけです。ところが、お客様には伝わっていないし、その伝わっていないということにも気づかない。売れない原因がわからない。こういうふうになる人がなかなか売り上げが伸びないと困るわけです。売れている人は自分の当たり前の感覚とお客様の当たり前の感覚は違うというふうに理解します。だから自分はまだまだお客様の普通、当たり前の感覚がわかっていないとなります。だからこそ丁寧に把握しなければならないのです。そういうコミュニケーションを取られるのです。やはり売れている人は意識します。そこのコミュニケーションはすごく丁寧に取るのです。そのためにお客様に質問するわけです。丁寧に丁寧に質問して、お客様の感覚、お客様の理解度、お客様の現状、ここを把握しに行くのです。このお客様の普通、当たり前の感覚が自分にはわかって、いないという認識から、まずはスタートになります。 本音の把握 本音を把握すべき項目を挙げます。本音を集めることで、自分では気づかない目から鱗の情報が得られ、売り上げが劇的に伸びることになります。 売上を伸ばす上で、次の本音の把握は極めて重要であります。売上を伸ばすために、今後の対策を考える必要があります。 不購入理由 購入しなかった理由は何か、商品を買わなかったお客様になんで買わなかったのですかと聞くのです。これを聞いて買わなかった本当の理由が分かったら、あとはそれに対応するだけです。そして着実に売上を伸ばします。これが一番確実な方法です。商品を買わなかったお客様になんで買わなかったのですかと聞きます。これはなかなかハードルが高いです。 購入理由 購入理由は何ですかこれは聞きやすいです。商品を買われたお客様に、なんで今回買おうと思われたのですかと、これは聞きやすいです。そして、意外とこの理由、売り手側は把握できてなかったりします。 これが決め手だったんですか。それでうちを選んでもらえたのですか。そこは意外と売り手側も把握していないのです。もう売れたんだから、別にそこからコミュニケーションを取る必要ないじゃんと思うかもしれませんが、売れた理由って本当にわかっていますか。ここは非常に貴重な情報になります。 認知経路 どうやって自社あるいは自社の商品を知ったのですか。 表現 内容・魅力・購入方法が伝わっているか。例えば商談をした際にその説明でこの商品の内容や魅力購入方法が伝わっているか。ホームページチラシ、パンフレット。そこで商品の内容、魅力、購入方法が伝わっているか。これは売り手側は伝わっているはずと思い込んでいるのです。ところが本音を集めてみると全く伝わっていないということがあります。 満足度 満足度を上げるために何が必要か。お客様に商品サービスを使っていただいてどうでしたかと。 イマイチなところがあればそこに対応します。 追加ニーズ 他に抱いているニーズはないか。こういうふうなことについて本音が得られますと、売上が劇的に伸びることがあります。 その本音の集め方について、本音を集める対象として、ホームページ、パンフレット、チラシ、名刺の文言やデザイン。例えば、自社の会社のホームページをスマホで知り合いに見てもらって、うちのホームページ、どう思おうと本音をもらうわけです。わかりやすい、見やすいと理解できた後、買いたくなった後、聞けばいいのです。それから、名刺交換時や商品提案時の説明内容。商品パッケージの文言やデザイン、店舗の外装、内装、店舗の快適さ、あの店舗ビジネスをやっている方は、このあたりのところはお客様の本音を集めることがすごく大事です。自分は毎日のように店舗に行っているから、見慣れて麻痺しているのです。感覚が、だけど、初めて来られるお客様の目線から店舗を見てもらったときにどういう風な印象を抱かれるか、これは売り手にはなかなか気がつかない情報が得られます。 そして把握したい本音の内容について、説明がわかりやすいか、伝わったか、商品に魅力を感じたか、買いたくなったか、購入方法やどんな時に依頼するべきかわかったか、上記を改善するにはどうすればいいか、こういう風なことを聞くのです。どんな時に依頼すべきかわかったか、こういうのは要注意です。 こういうふうなところに関して本音を集めていきます。 本音の集め方として、例えばお客様へヒアリングアンケートを実施します。お客様と商談をした際に、商談の終わりに、今弊社の方でお客様にお伺いするようにしていることがありまして、2、3分お時間いただくことができますでしょうかと言って、今の私の商品のご説明はいかがでしたでしょうか。何かわかりにくい点はなかったでしょうか。何かここは改善した方がいいという点はなかったでしょうか。というふうな商談をします。商談の終わりにこうやってお客様の本音を集めようとしている姿勢は素晴らしいです。 お客様にこのようにお伺いすることによって、いろんな情報を得ることができます。それで非常に貴重な情報が得られるのです。良い商談ができたと思っても、ところがお客様からこうやってフィードバックをいただくと、全然お客様に伝わっていないということがわかることもあります。この方法では全然伝わらない、その伝える内容は正確に残す。そうやって自分の商談の仕方を見直し、分析をします。そのためにお客様に時間を取っていただいて、話を聞きます。この姿勢がとても大事です。 対象顧客と同じ属性の人から意見が望ましいとなります。そして、いただいた意見に反論はしない、謙虚に受け止めるということです。やはり本音を言ってもらった時にネガティブな意見って出てきます。ネガティブな意見こそ宝物です。ポジティブな意見だけでは正直そこまで参考にはなりません。ネガティブな意見こそ宝物です。ところが、ネガティブな意見をもらうのは怖いです。あるいは腹が立つこともあります。そういうふうな意見をもらったときに反論したくなるのです。例えば、この文章をパッと読んだだけでは全然意味がわからないんだけど、ということを言われると、なんでわからないんだ、こうやって書いているからわかるんじゃないこれ、こういう意味に決まっているんじゃないわかるでしょうと。反論したくなるのです。言い訳したくなるのです。だけれども、世の中のお客様はホームページを見てざっと読んでわからなかったら離脱します。言い訳させてもらえないのです。なので、その方がパッと見てよくわからなかったというのであれば、それは事実なのです。きっと他のお客様もそういう感じなのです。そこに言い訳しようがないのです。だから一切言い訳はしない。一切反論しない。そういうふうに感じられたのは事実なのです。それを真摯に受け止めて、ではどう対応すればいいと思うというと、改善提案をもらいます。この上記を改善するためにはどうすればいいですかこれを合わせていただくというふうなことをやっていくことは極めて重要だと思います。 「面倒くさい」「怖い」を克服せよ 本当にもう口酸っぱく。言っているのですが、ただやらない人も多いのです。理由は明確です。面倒くさいからです。あと怖いのです。ネガティブな意見をもらうのは、この3つの努力をやっていく上で、やっぱり面倒くさいとか怖い。そういう感情が克服できないと、努力の質にこだわろうとしません。今まで通りのことを今まで通りにやろうというような形で終わらせます。 新しいことを試みる、あるいは今までの内容を分析する、そして改善するというのは面倒くさいものです。そして怖いものです。そして、この本音を集めることもまさにそうです。面倒くさいのです。そしてネガティブな意見をもらうのは怖いのです。この感情がある限り、いくらこれが大事だと思ってもやりません。 効果的な方法なのにやりません。原因は面倒くさい、怖いが克服できないからです。
上司の感情が与える影響
上司の感情が与える影響 上司の感情の話が生産性向上につながるというところについてまず情動伝染です。これは感情は無意識のうちに相手に伝染するという性質です。自分の感情は相手に移ります。相手の感情も自分に移ってきます。無意識のうちに、これが情動伝染という性質なのです。特に、部下は上司の感情に敏感に反応するため上司の感情は部下により強く伝染しやすいという性質を持ちます。皆さんも上司がいらっしゃる方は上司の感情の状態って気になりませんか。オフィスに行くと上司が機嫌がいいか、機嫌が悪いかでここは気になるところだと思います。 部下のあなたは上司の感情に敏感になります。上司の機嫌が良ければ仕事も楽になります。機嫌が悪いと部下の方も萎縮して仕事がしにくくなります。こういう経験あるかと思います。それぐらい上司の感情は部下の状態に影響を与えるわけです。 組織の感情の流れは、川上の上司から川下の部下に向かっていくのです。感情が流れていくのです。源流は上司です。上司から良い感情も悪い感情も流れてくるわけです。部下に向かって、部下はそれを真に受けるわけです。ですから、上司は自らの感情が部下の感情に強い影響を与えることを自覚しなければなりません。 さらに、上司の感情の状態は業績や離職率に大きく影響するため、自ら感情の状態を良い状態に保つことは、上司の極めて重要な仕事です。いつも不機嫌であるというのは、業績や離職率に極めて悪影響をもたらします。職務怠慢と言っても過言ではないことです。別に機嫌が悪くても、部下に直接当たってるわけじゃないんだから、別にいいじゃん、関係ないじゃん、というふうに思う方もいらっしゃるかもしれませんが、直接部下とコミュニケーションをとってなくても、部下は上司が機嫌悪いなというのがわかるわけです。 例えばパソコンのタイプの打ち方一つでわかります。あるいは歩き方でもわかるし、なんならこの表情の微妙な変化、言葉尻、こういったところから把握します。あ、機嫌が悪いんだなと。 特に独り言は注意です。独り言は、上司の方のみならず、独り言が出てしまう人はいると思います。例えば、上司に今から説明しますよとか言って、その説明が終わって、部下の人にハイハイとだけ返事で終わらせるような人、結構いるんです。 なぜ業績離職率に大きく影響するかというところですが、上司の感情の状態が悪いと部下は次のようになります。 過度の緊張が論理的思考を司る前頭前野。前頭前野というのはおでこのところです。ここの脳みそというのは論理的思考をまとまります。この前頭前野というのは、強い感情が生じると動きが鈍るのです。例えば怒りとか緊張とか恐怖とか、あるいは飛び上がるような嬉しさとか。こういう強い感情が生じると、前頭前野の動きが鈍るのです。動きが鈍って論理的な思考ができなくなるのです。なので、皆さんも怒りに我を忘れているとか、緊張して頭が真っ白になったとか、あるいは飛び上がって喜んでいる最中とか、こういう時に論理的な思考をしてくださいと言われても難しいと思います。なぜかというと、前頭前野の動きが落ちているからです。なので、前頭前野をフルに働かせるためには、まず感情を整えることが必要なのです。感情が整っていないと、論理的思考が難しいんです。上司の機嫌が悪いと過度な緊張が生じて、これが前頭前野の動きを鈍らせて集中力や思考速度が落ちます。その結果、部下のパフォーマンスも下がります。 そして上司の感情の状態が悪いと部下は質問しづらいです。わからないところがあっても、上司に聞かれれば、ものの5分で終わるようなことでも、今の上司の機嫌悪そうって、聞いてよいかなと質問を躊躇します。こんなことをやっていたら5分10分が経つわけです。これが1日3回起きたらそれだけで30分部下の手が止まるのです。10人部下がいたら300分です。300分ということは5時間です。これが週5日営業日だとすると25時間。1ヶ月4週にすると100時間。100時間部下の手が止まるという、ものすごい悪影響になります。この非効率性を取り返すというのは相当難しいのです。そういうふうなことが上司の感情の状態で悪いと起きます。質問しづらいと質問の機会を伺う。自分で調べるなどしてすぐ質問した場合と比べて時間がかかるわけです。 さらに不明点を確認しないまま、質問しづらいですから、もういいやとこっちでやってしまえと間違った方向にするとさらに深刻な問題は報告しないですね。これやばいとやってしまったどうしようという報告を機嫌の悪い上司にできますかという話です。できないとなり、言えない。どうするかというと、隠蔽しようとします。 例えば、大きな不正の背景には、だいたい不正をした人の上司がパワハラ系なのです。あるいは、ノルマを徹底的に達成させる、達成できなかったらきつく詰める、というふうなきつい上司がいるケースも多いのです。 そんな上司にこんな悪い数字は報告できないと、どうしようと言って水増しして売上を計上するところですね。こういう数字の改ざん、あるいは問題の隠蔽、これを行っていくと、こういう不正をする人もやりたくてやっているわけじゃないんです。だけど、上司がそんなこと怖くて相談できないからといって、数字の改ざん、問題の隠蔽したりするわけです。 そして精神的な疲労が溜まりやすく。パフォーマンスが下がり、もう耐えられないと思うと離職をします。疲労には肉体的疲労と精神的疲労がありまして、肉体的疲労というのは精神が前向いているのであればある程度耐えられます。だけど精神的疲労というのはいくら体が元気でも耐えられないものは耐えられないのです。よって、精神的疲労、これが部下の離職を促進することになります。 ご自身の感情を整え、分からないところはないかと声を掛けをすることで、部下の業務効率や疲労度は改善されます。
目標の心理の活用
目標が持つ心理的効果 目標ができると、達成したいという動機(達成動機)が生じます。それがモチベーションをもたらします。目標を達成するとドーパミンが分泌され、快の刺激をもたらし、それが次のモチベーションをもたらします。 この目標の力を活用することを考えていきます。 目標設定理論というのがあります。アメリカの心理学者エドウィンロックという方が提唱した方法です。次の要件を満たす目標は、モチベーションを上げることになります。 ➀その目標が明確であること。具体的であること、数値化されていること。 ②その目標の達成がある程度困難であること。簡単すぎると目標はモチベーションは上がりません。 ③達成に向けてフィードバックがあること。達成したら褒めてもらえるし、達成できなければ叱られると。達成してもしなくても、何のフィードバックがないという目標は、モチベーションは上がりません。 ④本人がその目標に納得していること。 この4つで満たす目標は、モチベーションが上がるというわけなんです。これを活用して、目標管理制度というのがあります。これは、ドラッカーが提唱した方法であります。組織の成長目標を明確にするということをメンバー全員で話し合って決めるのもあります。量的成長、質的成長に関して、組織の成長像を明確にします。 そして、その成長像を表現するにあたり、各自の目標を明確にします。 そのために担ってもらいたい役割はこういう役割です。 そのために身につけてもらいたい能力、経験はこういうものです。 部下にとっての魅力的な未来をヒアリングします。あなたはこの会社でどういうことをしたいのですか。個人のメリット、そこを明確にしていきます。 この部下個人のメリットを明確にし、状況を踏まえ、 部下が自分の目標を設定し、組織の成長目標と自身の魅力的な未来をリンクさせます。 これらが組織の成長のために必要なことです。部下個人のメリットのために必要なことです。この2つを踏まえて、部下自身が自分の目標を設定します。その目標を達成すると、組織の成長にもつながるし、部下個人のメリットにもつながります。 そういう目標を設定してもらって、部下の目標進捗を把握し、達成を支援します。 部下の達成度を見て、組織目標を再設計します。 こういうふうなことをやっていくのが、目標管理制度になるのです。 まず、目標を設定する際に、メンバーの負荷状況に配慮する必要があります。部下自身を疲弊させないよう目標を設定する際は、現在の負荷の状況を確認します。 これ以上負荷をかけるのが難しい場合は、次のように負荷を減らす対応も必要です。 今の仕事をその部下の下の部下に下ろす 業務効率化を徹底する 利益率や重要度の低い仕事は断る 新規受注のペースを落とす やっぱり経営者の方は特に量的成長に向けてまっしぐらという人は多いものです。売上売上と。経営者の永遠のライバルというのは昨年の売り上げなのです。昨年の売り上げがまず比較基準になります。昨年より増やしたい。これやると毎年右肩上がりで上がり続けないと満足しないということになります。それを追求すべく、とにかく、量的拡大、量的成長、これをやるわけです。 けれども、現場のことを全然考えないと現場はもう無理です。これ以上仕事を取ってきたらパンクします。人が取れてないし、早く人を取ってください。わかってる、だけどなかなか取れませんと言って仕事ばっかり取ってくるわけです。 部下が疲弊するほどの仕事を取らないと利益が出ないという場合は、値上げを検討します。そもそも利益率が低すぎるから、こんだけ仕事をさせないと利益が出ないわけです。だったら、値段を変えることなく、値上げをして利益率を上げましょう。例えば、値段を倍にしました。お客様半分になりました。でも、売り上げは一緒です。価格は倍。お客さん半分でも売り上げは同じです。だってお客様が半分になってますから、業務量も半分になるわけです。半分の業務量で同じ売り上げが得られるものです。それが値上げの効果です。 効率化の仕組み作り 組織が成長するための仕組みを作ります。そのためのまず初めとなるのが、マニュアル、チェックリスト、フォーマットの整備です。優れた社員のやり方をマニュアル化し、上司が時間をかけずに社員が育つ仕組みを作ります。漏れやミスを防ぐチェックリストや各種フォーマットを整備します。 上司が時間かけずに社員が育つ仕組みです。これは、上手に作業するとなります。これは上手に作れた会社というのは非常に生産性が上がりやすいです。このマニュアルルールも含めて原稿文書を正確に残す必要があります。誰でも仕事ができるという状況ができます。わからないところがあるたびに上司に質問に行く。上司もそれに答える。この時間がなくなるわけです。自分で仕事ができるだろうと。そういうふうなことができると業務時間の削減効果は未来にわたって続くため、累積・削減時間は相当な時間となります。 また、部下はその都度上司に説明を求めなくてもいいため、ストレスが減り、仕事も効率的に進められます。社員が退職してもノウハウが財産として残ります。 マニュアルを整備すると、部下との会話が減るため、不明点がないか定期的に声をかけるようになります。マニュアルを見れば仕事ができるわけですから、上司との会話も減ると、その分わからないとかないかと声をかけていくということも必要になります。 それからITツールの活用です。例えば報告資料、議事録作成、これは報告対象となる情報や会議の音声をAIに読み込ませ、報告資料や議事録を作成すると、一瞬で見事な資料議事録ができています。AIを活用しましょう。