感情を整える3つの戦略 認識・意味づけ・制御
感情の認識
感情を管理する3つの戦略があります。認識は、どういった出来事に意識を向けるかです。意味付けは、出来事に対して、どういう意味付けをするのかです。制御は、生じてしまった感情をどういう風に制御するかです。
感情を管理する方法、この3つのアプローチを身に着けていく必要があります。
認識 ディストラクション
ディストラクションという方法があります。これは、何らかの感情が生じている際に、その感情とは無関係のものへ意識を向ける行為です。ネガティブな感情に気づいたら、それを生じさせることから、別のことへ意識を向ける先を変える。例えば、ネット検索で時間がかかり、イライラしたら、その画面を見るのをやめて、紙の資料に目を通す。ずっと画面の真ん中も見ていたらイライラ腹が立ちますが、この紙の資料を見ているうちに、いつの間にかにクルクルは終わっています。もう画面が切り替わっているわけです。そうすると、ネガティブな感情を味わずに済むわけです。
失敗した出来事を思い出し、その時にどういう風なことを考えているか、楽しいことを考えているか、あるいは苦しいことを考えているか、それぞれ人によって傾向があります。楽しいことを考えている人は、なんか楽しいことはないかな、なんか面白いことないかな、そういうところに意識を向けようとするのです。そういうところに意識を向けて、楽しいと,感情を味わっているのです。苦しいことに意識を向ける人というのは、なんか過去の苦しかったことなかったかなと、あるいは苦しそうなことがありそうだなとか、そういうことに意識を向けて、苦しいという感じを味わっているのです。自分が一人でいるとき、どんなことに意識を向けるかが、意識を向けがちか、観察してみてください。
自分の感情がネガティブだと気づいたら、さっさとポジティブに切り替わるように、ネガティブな感情を生じするところから意識をそらします。他者の悪い点が目についたら、良い点を探す。
他者と過去は変えられない。自分と未来は変えられる。
精神科医のエリック・バーンの言葉があります。ネガティブな感情が生じた時、自分の力で変えられないことに意識を向ける人は、精神を病みやすいです。他者はすぐには変えられません。他者を魔法のように変えられることができたらよいのですが、なかなかそうはいきません。過去はもう変えられません。一方、自分と未来は自分の力で変えられます。精神を健全に保つ人は、自分と未来に意識を向けるという傾向にあります。精神を病みやすい人は、変わらないことに意識を向けて、「変わらない、変わらない」と言って腹を立てたり、悲しんだりするわけです。他者に意識を向けて、「あいつが悪い、変わるべきだ」思ってしまいます。ところが変わらない。そして、腹が立つ。あるいは過去に意識を向けて、「あんなことをするんじゃなかった。こうしておけばよかった」と後悔の感情にずっと苦しめらます。それで精神を病んでしまいます。
なので精神を病みやすい人は、自分の力で変えにくいものに意識を向けて、そして変わらないことにネガティブな感情を持ついう傾向があります。精神が健全な方は、未来に意識を向けるのです。自分を動かして未来を切り開いていくという風なことをして、感情の状態を良い状態に保とうとします。他者と過去に意識を向け、ネガティブな感情が生じていることに気づいたら、自分と未来に意識を向け、自分と未来を変えると、こういうふうな意識の持ち方は、精神を健全に保つ上ですごく大事になります。ディストラクションというのは、感情の状態を良い状態に保つ上で、すごく効果的なアプローチです。
意味づけ 心理
これは出来事を認識して、その認識した出来事に対して、これは良いことだというふうに意味づけをしたり、これは悪いことだというふうに意味づけをしたり、その意味づけに合った感情が生じます。意味づけについては、その状況において変わるということがあります。人間万事塞翁が馬という話があります。馬が逃げる。他の馬を連れて戻ってくる。息子が落馬して、骨を折る、戦争に行かないで済む。一見良いことのように思うことが、実は悪いことになったり、一見悪いことのように思えることが、実は良いことだったり、その出来事の意味というのは、その時々で変わることになる。絶対的に良いことか、絶対的に悪いことというのがあるわけではなく、状況によって意味づけは変わることになります。
ネガティブな意味づけをして、ネガティブな感情を生じている場合に、これは実は良いことなのかもしれないと思い、悪いことなのかもしれないと捉えてそれによる意味づけを一旦やめると、感情が安定しやすくなります。
感情がネガティブになることであるかと思います。その時はまず、間違いなく何らかの出来事に対してネガティブな意味づけをしているはずなのです。それによって、ネガティブな感情が生じているわけです。感情の背景には必ず意味づけがあります。ネガティブな感情に気づいたら、その背景にある意味づけに意識を向けます。自分はきっとわるい意味づけをしてしまっているに違いないと、そしてその感情を一旦止めたければ、意味づけを一旦やめましょう。ネガティブだというふうな意味づけをしているのであれば、一切の意味づけを一旦やめてみる。どうやめるかは、これは良いかもしれないと、悪いことかもしれないというふうにして、意味づけをニュートラルにするのです。一旦やめてみるというふうなことを通じて、感情の状態を一旦ストップするという、こういった方法があります。この作業が馬のように、今は悪いことだと思っていることも、後になってみたら、良いことに変わる可能性は十分にある。なので、絶対に悪いことというのは基本的にはない。だからこそ、これは後になってみればいいことになるかもしれない。だから一旦意味づけをやめてみます。いいことかもしれないし、悪いことかもしれない。そういう状態にしてみると、感情は落ち着きやすくなります。
無分別智
この点について、仏教がその辺を解説しております。仏教というと宗教と思われ、日本では宗教に対して怪しいイメージを持ちがちなので、敬遠する人もいるが、仏教は宗教である前に、膨大な心理学、脳科学の体系なのです。科学、人間の心、脳の仕組みを説明した科学なのです。ものすごく,膨大な量なのです。その仏教の目的抜苦与楽という目的なんです。この仏教を作ったお釈迦様はインドの王子様でありました。ところがインドの国が大飢饉に見舞われて国民がバタバタ餓死するようになったのです。ものすごく苦しみを国民が味わっています。その苦しみをどうにかしてあげたいということで仏教を作ったのです。その仏教は善悪と正邪などの分別、これは意味づけです。分別によって苦悩が生まれるとすると、分別せず物事をあるがままに受け入れる智慧のことを無分別智と言います。無分別智により苦悩から解放されると出来事に対して意味づけが苦しみをもたらすので、良いとか悪いとかいう意味づけをしない。こういう練習が仏教の修行であります。良いも悪いも何の意味づけもしない。ただただ出来事をあるがまま受け入れるという、こういう修行があるんです。悪質に対して悪いという意味づけを付与しなければ、より苦しみに耐えられるようになります。自分の感情がネガティブだと気づいたら、ネガティブにしている意味づけが必ずあります。その意味づけを一旦やめてみる。これが無分別智という仏教の知恵です。
感情の好み
そして感情には好みがあります。陽気な音楽が好きな人もいれば、物悲しい音楽が好きな人もいます。同様に、陽気な感情が好きな人もいれば、物悲しい感情が好きな人もいます。そして好きな感情が味わえることに意識を向け、好きな感情が味わえる意味づけをし、好きな感情を生じさせて、その感情を堪能するという傾向があります。好きな感情を味わいやすい出来事を無意識的に起こしている可能性すらあるわけです。ですので、特定の感情に悩まされやすい人は、その感情が好みである可能性があるため、その感情が出てきたら、またその感情を味わいたいんでしょうと俯瞰的に捉えると楽になりやすいです。これも一人でいる時、どんなことに意識を向ける癖があるか、これを分析してみてください。そこに感情の好みは出ます。もう楽しいという感情が好きな人が、楽しいことばっかり考えている。そこに意識を向けて、ポジティブな意味づけをして、楽しいな、面白そうだなと感情を堪能しています。でも、ネガティブな感情が好きな人、物悲しい、辛いとか苦しいとか、そういう感情が好きな人は、そういう感情が生じやすいことに意識を向けて、ネガティブな,意味づけをして、実際そういう感情を生じさせて、そういう感情を堪能しているのです。そして、「ああ、つらい。もう人生苦しい。」こんな風なことを堪能しています。結局、感情の好みというのがあるわけです。
ですので、ネガティブな感情が好みで、その感情を堪能することがだいぶ辛いというのであれば、もうその感情を堪能するのをそろそろやめればと、ネガティブな感情が好みなんでしょと、その好み、そろそろ変えればというふうに俯瞰してみるわけです。自分はこういう感情が好みだと、音楽も物悲しいバラードが好きなようなもので、バラードが好きだよね、失恋したことが好きなのね、それと同じように物悲しい感情が好きなのねと。そういう感情を生じさせて、今は堪能してるのねと、はいはい、別にそれもいいけどさ、あんまりやりすぎるとしんどいよ、健康にも悪影響及ぶよ、そろそろやめとけばよいよ、というふうにしてに俯瞰してその状況を捉えると楽になりやすいです。こういう感情の好みはあるといったところも知っておくと良いです。
どんな感情で過ごすか
そして生じる出来事は、コントロールできるものではありません。ただ生じるすべての出来事にポジティブな感情で過ごすことができれば、どんな出来事が生じるかは、さほど問題とはなりません。コントロールできないことよりも、コントロールできることに意識を向けます。何が起きるかよりも、どんな感情で過ごすかに意識を向けてください。どんな感情で過ごすか。ここに意識を向けるという話です。すべての出来事に対してポジティブな感情で過ごすことができれば、何が起こるかってさほど問題にならないのです。そしてどんな出来事が起きるかはコントロールできません。でも、どんな感情で過ごすかは、ある程度コントロールができるのです。だから、こっちに意識を向けましょう、という話になります。
人生の質は、起きた出来事の内容よりも、どんな感情で過ごすかの方が大事なのです。人生の質を高い状態に保ちたければ、起きた出来事よりも、どんな感情で過ごしたのかに意識を向けます。
意味づけの達人は、人生の達人となります。どんな出来事が起きても、ポジティブな意味づけが上手な人、まさに意味づけの達人です。こういった方は、ポジティブな感情で過ごすことができるのです。どんな出来事が起きたって、ポジティブな感情で過ごすことができます。まさに人生の達人であります。まずは、このような考え方があるということも知っておいてください。ぜひ、これを目指してください。
何が起こるかはさほど問題にならないと、何が起きたってポジティブな意味づけをして、ここから学ぶことがあるんだと、ありがたい、ありがたいと思い過ごしている。もう感情の状態がすごくいい状態で、いろんな出来事もむかえることができる。まさに人生の達人だなと思います。このようなところは、経営とかビジネスで成功するとかしないとは、また別次元の話なのです。人生の達人になると、ぜひ目標として持っていてください。
メンバーの感情をリードする
そしてチームが危機的な状況に陥ったとき、その状況に対して、リーダーがネガティブな意味づけをすると、メンバーの感情はネガティブになり、士気が下がります。リーダーがポジティブな感情づけをすると、メンバーの感情はポジティブになり、士気が上がります。危機的状況の時こそ、リーダーの本領を発揮すべき時なわけです。優れた意味づけで、メンバーの感情をリードし、危機を乗り切れると、メンバーから大きな信頼を得ます。部下を抱える方は、ピンチになったときは、そのピンチに対する意味づけをリードします、そして感情をリードするといったところを意識してください。ネガティブだと思い、そういうような出来事を起きて、本当にリーダーがそこにネガティブな意味づけをして、リーダーの感情がネガティブになったら、チーム全体がネガティブな感情になります。悪影響が大きいのです。リーダーにはそういう時こそ意味づけをリードする、そして感情をリードする、というリーダーシップが求められるのです。優れた意味づけでメンバーの感情をリードする力というのは、リーダーシップを発揮する上で極めて重要なことです。
感情を制御する
制御法1。メタ認知で感情と距離を取る。
メタ認知、高い次元から自分を見る。第三者の視点を持つ。自分の知覚、感情、思考などを客観的に捉える。パソコンを見る自分を認識する。机に向かっている自分を見る。緊張している自分を認識する。自分をはたから見て、今自分は何々に対してイライラしているといった形で実況中継し、感情と距離を取ります。感情や状態を言語化すると、感情のアクセル役である扁桃体の働きが抑えられ、感情のブレーキ役である前頭前野が活性化するため、感情が抑制されます。その後、把握した感情を解消するアプローチを取ります。
制御法2 「で」と突っ込む。
「で」と突っ込み、感情と距離を取ると、感情は収まりやすくなります。ネガティブな感情が生じた際、「で」と冷静に突っ込み、感情を突き放します。これにより、起きたことが取るに足りないことと感じられるようになり、冷静に対応しやすくなります。具体的には、部下の態度が生意気で、腹が立ったとき、「で」と突っ込む。パソコンが壊れて動かない、やばいと思ったとき、「で」と突っ込む。「今からプレゼンだ!緊張する!」と思った時、「で」と突っ込む。「売り上げは安定しない。今後が不安だ!」「で」と突っ込む。
制御法3 セルフトーク
感情は言葉とリンクしています。認知的不協和。矛盾する2つのことを。同時に認識した状態のことを言います。脳は認知的不協和を感じたとき、この状態を嫌うので、態度や行動、思考を変化させて、この不協和を解消しようとします。発する言葉と感情が矛盾している場合、その矛盾を解消しようと、どちらかを変化させようとします。ポジティブな発言を続けると、感情もポジティブになります。感情が変化し始めるのがわかると思います。「大丈夫、大丈夫。命まで取られるわけじゃないし」とか、こういう言葉を発してみます。そうすると、自分の耳でちゃんと聞くんです。そうすることによって、感情を言葉に引っ張られやすくなります。これを言い続けるというのも効果的です。そして、疲れたという言葉。私は基本的には使わないようにしています。疲れたというと、本当に感情もネガティブな感情は承知して、マインドも疲れてきます。私は、疲れたという言葉はですね、頑張ったという言葉に置き換えています。ヘトヘトになって家に帰ってきた、ああ疲れたと言いたくなるようなところについては、ああ頑張ったというのです。それだけで感情の状態が変わってきます。
それから、朝一番の最初に発する言葉。これはポジティブな言葉に決めています。「人生最高」と言ってから1日が始まります。そういう言葉を言って、自分の耳で聞くのです。そして感情がそっちに引っ張られる。そんな風にしていきます。セルフトーク。言葉を発することによって、自分の感情をそちらの方向にリードしていくアプローチです。
制御法4 深く深呼吸する
深呼吸について、感情は呼吸ともリンクしています。感情はいろんなものとリンクします。リラックスしていると呼吸は深くなります。怒りなど感情がネガティブになると、呼吸は浅くなります。ですから、感情は呼吸とリンクしているので、ネガティブな感情の時は、呼吸を深くすることで、ネガティブな感情は薄らいでいきます。その際は、息を長く吐くということを意識していると良いです。呼吸というと、吸うことを意識する方の多いですが、吸って吐くと思っている方も多いです。逆なのです。本当は呼吸というのは、「ほ」と呼ぶっていう字ですけども、呼ぶときには、息吐きます。吸うは吸うです。つまり、吐いて吸うのです。これを意識すると、呼吸がすごく楽になります。吸って吐くじゃなくて、吐き切ったら、力を抜くだけで、自然と息が入ってくるのです。呼吸法で大事なのは、吐くことなのです。吐き切ることなのです。吐き切って,力を抜いたら、吸おうと思わなくても、勝手に息が入ってきます。その勝手に息が入ってくる吸い方ができると、ものすごく深い呼吸ができます。ロングプレスの一番のコツは、吐き切ることにあります。吐き切って力を抜いたら、スッと息が入ってくる。その息で長く声を出し続けると、相当長く出せます。つまり、
吐く息を吸おうと思ったら、吐ききることなのです。感情を整える上でも、まずは吐くことなのです。ふーっとです。長くゆっくり吐いてく。そうすると、感情は収まりやすくなります。
なぜかと言いますと、脳は血中の二酸化炭素濃度が上がると、精神を安定させるセロトニンを分泌させます。感情が安定するわけです。なので、深呼吸は効果があります。なので、ネガティブな感情を認識したら、ゆっくり長く吐くということを意識してください。
制御法5 口角を上げる、上を向く、叫ぶ
それから、口角を上げる、上を向かう、上を向く、叫ぶという方法。これも非常におすすめです。感情は、
体とリンクしています。嬉しい時って自然と口角が上がります。口角って口の端っこです。ここが上に上がるほど、ほっぺたが上がって、にっこり顔になるわけです。そして上を向き、声が大きくなるというポーズをとります。落ち込んだ時、自然と口角が下がります。下を向き、声が小さくなると、こういう人間の性質があります。嬉しい時、バンザイをすると、あるいは飛び跳ねる。嬉しいことがあった時、体を大きくしようとするのです。感情がネガティブになった時、首をうなだれて肩を落とし、体をちっちゃくしようとするんです。こうやって感情と体はリンクしているのです。
中枢神経起源説と末梢神経起源説
中枢神経起源説というのは、感情の状態が体に影響を与えるという考え方です。具体的に言うと、嬉しいという感情があって笑うという身体反応が起きます。感情が先で、身体反応が後という考え方が中枢神経起源説です。そして面白いのは、末梢神経起源説です。これは体の状態が先にやって,それに合わせて感情が生じるという考え方です。笑っていると本当に楽しくなります。これが末梢神経起源説です。どちらも正しいと言われています。そして、末梢神経起源説を活用するわけです。口角を上げ、上を向き、腕を伸ばして大声で叫ぶと、感情はポジティブになります。声に出さなければ、心の中で叫ぶわけです。それによって集中力が上がります。これはすごい簡単な方法であり、効果抜群です。仕事を長くやっていて、だんだん集中力がなくなってきたと、心の中で大声で叫ぶのです。うわー。と叫ぶのです。心の中でもう本気で大声で、心の中で叫ぶ。それだけで脳が覚醒します。集中力が戻ってきます。こんな簡単な方法はない。というくらい簡単な方法ですが、効果的です。
口角を上げると精神を安定させるセロトニンというのが分泌されます。また意味づけもポジティブになりやすい。集中力の低下の時に先ほど覚醒し集中力が上がるなどで口角を上げる習慣というのはすごくおすすめです。もう常に口角が下がっている人はいます。それだけでネガティブな感情になりやすいです。それによって行動もネガティブになりやすい。そうではなく、口角を上げる習慣です。これをお勧めします。感情の状態を変えたければ、姿勢を変えるのです。
制御法6 上半身の力を抜き、丹田を意識する。
表現としては「頭にくる」と表現があります。それから「カッ」となる。これを表す表現として、頭に血が上る。それから緊張して硬くなることを「上がる」と言ったりします。こういうネガティブな感情の状態を表す言葉というのは、ことごとく体の上部を指すことが多いのです。「頭上がる」とか「上へ上へ」という言葉が多いんです。感情がネガティブな場合は、意識は頭の周辺にあり、上半身が硬くなりがちになります。逆に落ち着いた状態のことを、「腹が座る」とか「地に足がつく」と言ったりします。感情が落ち着いている状態を表す言葉は、体の下部を指す言葉が多いんです。上虚下実。こういう言葉ですね。あるんですけれども、これは武道の言葉で、「上虚下実」この状態を指していくと、すごく感情が安定しやすいのです。まず上半身の力を抜き、下半身を安定させます。その際に丹田を意識します。この「上虚下実」はスポーツの極意みたいなものです。丹田はおへその下10センチ、そこからさらに体の中に10センチそのあたりのことを丹田というわけです。丹田を意識すると、感情って収まりやすいのです。昔の武士は、この丹田を鍛えることを一生懸命やっていました。なぜかと言いますと、武士の人たちは普段道場で稽古しています。また稽古するものが木刀なんです。真剣ではないのです。戦場では、真剣で戦わなければなりません。
制御7感情を堪能する
感情を堪能すると、なんならもう堪能してしまえという方法です。映画を見たり、遊んだり、結局は感情を味わうためなのです。つまり、娯楽っていうのは感情を味わうことなのです。映画を見て面白いと思う。なぜかというと、感情が動くからです。感情が動かないものは面白くないのです。感情の動きこそが面白いになるわけです。この世は感情というアトラクションを楽しむための遊園地であり、その感情を味わいに来る。皆さんはこの地球に生まれてきました。
何のために生まれてきたか。感情というアトラクションを楽しむためです。嬉しさ、悲しさ、怒り、悲しみなどです。こういった感情を堪能しに来ているのです。感情の幅広さが人生を面白くします。感情が生じない人生ほど、つまらない人生はありません。そう考えたら、感情はギフトなわけです。ネガティブな感情が生じる際には、人生を,面白くするにはこういう感情も必要だよねと考え、その感情を堪能します。思い通りにいかないところが味わい深い。仮に人生は全て思い通りにいったら、もはや嬉しいとか楽しいとかいう感情すら生じなくなると思います。うまくいったり、うまくいかなかったり、このギャップがある中で、嬉しいとか楽しいとか、腹が立つとか、悲しいとか、こういう感情が生じるわけです。結局、感情を味わいに来ていると。そう思ったら、悲しいとか、腹が立つとか、焦るとか、そういう感情自体も堪能しに来てるんだと。だったら、もうせっかくだから堪能しようと。そういうふうに考えると、意外と楽なことだったりします。この世っていうのは、感情というアトラクションを楽しみに来ているのです。だから、どんな感情であっても、それを堪能すればいいんだと、それぐらいの気持ちでいると、かえって楽になります。
7つの制御法
制御法を7つお伝えしてきた。メタ認知する。で、と突っ込む。セルフトーク。深く呼吸する。口角を上げ、上を向き叫ぶ。上半身を脱力して、丹田を意識する。そして、感情を堪能する。まず、メタ認知から始めます。一通り実践してみて、感情の変化を観察します。自分にとって効果の高い方法を選んで、ネガティブな感情が生じた時のルーティンとしてください。これらを実践し、感情が収まった経験を繰り返すと、その方法はさらに効果を持つようになります。脳が本当にこの方法でやったら感情が収まるというふうに学習していくのです。その学習が進めば進むほど、本気でそう思い込むようになります。
感情の鍛え方。感情って使わないと衰えてしまいます。筋肉と一緒なのです。感情が動かず、表情の動きも少ない状態が続くと、表情筋が固まります。この顔の筋肉で、表情筋は感情とすごく連動します。感情は表情筋の動きに影響を受けるので、表情筋が固まったら、感情が生じにくくなるんです。そうなると、感じることに鈍感になってくるんです。自分の気持ちも分かりにくくなると、健全な精神を保つのが難しくなり、ネガティブな感情は解消しながらも、日々、嬉しいとか楽しいとかいった感情は、積極的に感じるようにします。そして表情筋をしっかり使って鍛えるのです。もう笑ってしっかり笑う。表情筋を鍛えます。その習慣は感情の好みを変える可能性もあります。