社内調整型メニュー
さらに深く踏み込んだメニューとして「社内調整型」があります。これは、現場の実態や社員の本音が把握できない、あるいは経営者と従業員の関係がこじれているなど、第三者が介入すべき状況に適しています。コーチング型の関わりでは進展が見込めない場合に現場へ入り、調整を行いながら、経営者と従業員の橋渡しをします。
収益化のポイントは、一定期間現場に入るメニューがあることを伝え、具体的にどのような状況を目指すかを説明することです。報酬は、時間単価と訪問日数から月額で決定します。 例えば、時給を1万円とし、1日7時間、週2日の訪問を行う場合、週14万円となります。これを4週間継続すると月額56万円という見積もりになります。このように深く入り込む関わり方を提案することで、信頼関係がより強固になります。
具体的な成功事例:離職対策 ある会社では、離職率が55%に達し、1年間に何十人も辞めていく状況でした。現場のマネージャーは多忙で、対策としての面談も疎かになっていました。そこでコンサルタントが現場に入り、入社1年目の全社員と面談を行い、本音を聞き出して丁寧なケアを継続しました。その結果、1年で離職率は5%まで下がり、さらに翌年には離職者ゼロを達成しました。この成果を出したのは人事の専門家ではなく税理士の方でしたが、この深い関わり方によって会社から非常に感謝され、長期のコンサルティング契約に繋がっています。
社内調整型の具体例
- 社員相談役としての面談: 面談を通じて現場の実態や社員の本音を把握し、経営者に伝えます。
- 経営理念の浸透と目標設計: 経営者の意思を社員に正確に伝え、それを実現するための目標設計と達成支援を行います。
- 問題社員への対応: 課題のある社員と面談し、行動改善を促します。これは非常にニーズが高い分野です。最近では「採用したい」という要望だけでなく、特定の社員に「円満に退職してほしい」という切実な相談も増えています。
- 業務内容の把握とマニュアル化: 業務手順を把握し、効率的な進め方を確立してマニュアルにまとめます。文章だけでなく画像や動画を使い、PDF化して共有フォルダーに保存することで、教育の工数を大幅に削減できます。マニュアルがあれば新人は安心して仕事ができ、先輩社員も指導の手間が省けるため、組織全体のストレスが軽減されます。
- 採用戦略の構築と面接同席: 採用ミスは組織に大きなダメージを与えます。特に「採用すべきでない人」を誤って採用することは避けなければなりません。面接に同席し、第三者の視点でアドバイスを行うことは、経営者にとって大きな付加価値となります。
- 会議のファシリテーション: 第三者の立場で会議を仕切り、論点を整理して課題解決に向けた進捗管理を行います。部署を横断した全社的な観点からファシリテーションを行える人材は社内には少ないため、外部の人間が担当するメリットは大きいです。
経営者と従業員の橋渡し 重要な点は、経営者と従業員の双方から話を聞き、解決策を探ることです。往々にして、両者の話す内容は異なります。経営者が現場を詳細に把握していなかったり、自分を美化して話したりする場合もあります。現場の声を聞くと、全く異なる実態が見えてくることも少なくありません。 まずは双方の言い分を聞いた上で、相手に対する感謝や良い点を確認します。経営者が直接伝えると角が立つ内容でも、第三者が「社長は皆さんのこういう点を高く評価していましたよ」と伝えた上で、改善してほしい点や協力を仰ぎたいことを伝えると、スムーズに受け入れられます。お互いの印象を良くした状態で橋渡しをすることが、関係改善の鍵となります。
役員型メニュー
顧客企業の役員や社外役員に就任し、継続的に経営に関与する形態です。月に1回の訪問から毎日出勤する場合まで、形態は様々です。 役員に就任すれば役員報酬が得られます。経営責任を負うため、報酬は通常のコンサルティングより割高になる傾向があります。コーチ型や社内調整型から信頼を深め、最終的に役員就任を依頼されるケースも多く見られます。
役員就任に至る経緯の例
- 経営課題の継続的な提起: 税理士などが税金面だけでなく、毎月経営課題の特定とアドバイスを行う中で、信頼を得て役員に就任するケース。
- 社内調整の成果: 現場のマネージャー不在を補うために社内調整を行い、その成果が認められて役員に就任するケース。
- 会社設立からの関与: 設立時から体制の不備を指摘し、運営に深く関わり続けることで役員に就任するケース。
現在、東京証券取引所は上場会社に対し1名以上の社外役員の確保を義務付けており、社会的なニーズも非常に高まっています。