動機付けの心構え
みせのさいじ
現在、日本は生産年齢人口がものすごく減っています。生産年齢人口というのは、 15歳から64歳の人たちです。この人口が2020年7、509万人いたのが2030年には6、875万人2040年には5、978万人、2050年には5275万人まで減っていくと見込まれています。つまり10年で1割ずつ減っていくことになります。我々の会社の社員も10年で1割ずつ減っていくと考えても良いです。それでも。会社として成長していかなければなりません。今後、時代に求められるわけです。よって、どんどん人手不足になっている会社が増えています。人手不足が原因で倒産っていうのは、毎年過去最多を更新し続けています。それぐらい今、日本企業というのは人手不足で困っています。
この人手不足で売上を伸ばせず、事業が縮小する会社はさらに増え、人手不足での倒産は毎年過去最多を更新しています。さらに、こうやって人が取れないと、人の取り合いになるわけです。人の取り合いになると、採用の際に提示する給料が上がるわけです。さらにそれが高騰すると言われています。そのため、人材育成と離職防止は一層重要になります。人が減っていても、組織を成長させていかなければなりません。業績を伸ばしていかなければなりません。今いる人のパフォーマンスを上げていかなければいけないのです。
さらに人件費がどんどん上がっていきます。人件費は上がっているのに、その社員の人のパフォーマンスは変わらないとなると、これは費用対効果がどんどん悪くなっていくわけです。場合によっては赤字に転落するかもしれません。給与が今後上がるのであれば、給与に見合ったパフォーマンスを発揮していかなければなりません。そのために、やはり、人を育てることが大事になります。そして、これだけ人手不足の中で人に辞められたら大変困ります。だからこそ離職防止というのは、これからますます重要なテーマになっていきます。今後は部下の育成、離職防止を重要な仕事と定義し、人が辞めない組織を作る会社が勝ち残りとなります。部下の定着。これは重要な仕事だということです。そういう認識を持っている管理職の方はどれだけいるのか、まだまだ多くはないわけです。部下の面倒を見る。そんなものは後回し。怒鳴り、自分は忙しい。気持ちはわかるけれども、そこで部下に辞められたら、会社が被るダメージたるものは、ものすごいことがあります。やめたらまた取ればいいじゃん。ところが取れないのです。前と同じ給料を提示しても応募が来ません。ニュースで賃上げのニュースがありますけれども、大手企業は過去最高の賃上げということになっています。どんどん人件費が上がっていきます。これだけ人件費が上がっている中で、人を採用するというのは、今まで通りの給料を提示しても応募が来ないのです。じゃあ、そんなに高い給料を提示できるかと、そんなに高い給料を提示できないとなったら、もう人が取れないです。だったら、人が辞めるということを全力で防がなければなりません。だからこそ、人が辞めない組織づくりというのは重要な仕事となります。部下を育て、離職を防ぐ人材の価値はさらに高まります。そういうふうなことにやっていく上で、部下の動機づけを行うということ。
動機づけというのは、意欲を高め、行動成長を促すというものになります。動機づけを行い、部下の意欲を高め、成長させた経験が、育成に関する自信となります。人を育てる力を高める。そのためには、部下の動機づけに継続的に取り組む必要があります。すぐに諦めては成果が出ません。ですが、部下の態度に感情を満たされると、継続的に取り組めなくなります。そうならないように、部下と関わる際の自分の感情とモチベーションを整える心構えが重要となります。これから部下と関わる上で効果的な方法を伝えていきます。そういうふうなことをやってみようと思っても、部下の態度が生意気だとか、部下はやる気がないとか、なんでこんな部下のためにそこまでやらなければならないのかとなります。こうなると、学んだって結局やらなくなります。要は、自分の部下の育成に関するモチベーションが下がってしまうのです。学んだって結局やらないのです。ですので、皆さんのここでの学びをですね、価値に変えていくために、成功体験に変えていくために、部下を育てるということに関するモチベーションを考えては考え、部下を育てるということに関するモチベーションを考えていかなければなりません。
まず、一番大事なのは、自分のモチベーションへの関わりになります。部下のモチベーションを上げようと言って、そもそも部下のモチベーションを上げようという自分のモチベーションがなくなったら、結局やらなくなります。しかし、一番大事なのは、自分の部下を育てるということに対するモチベーション。自分のモチベーションです。これを高めることが一番大事になります。そのためには、心構えが大事になります。部下を育てることは、自分と向き合うこと。その経験が人間的成長をもたらし、人を育てる力を高めることになります。
部下を育てるというのは、そんなに簡単なことではありません。腹が立つこともあるし、もう途方に暮れそうなこともあります。だけれども、そういう時にグッと自分と向き合って、ここで諦めるな。ここで腹を立てるな。自分と向き合い、そしてまたモチベーションをグッと高めていかなければいけません。まさに部下を育てるということを通じて、何度も何度も自分と向き合わなければなりません。皆さんも今までそうだと思います。特に大変な部下です。大変な部下と関わる時というのは、腹は立つし、逆にヒヤヒヤさせられるし、途方に暮れそうになるし、そういう時にやってられるかと思う時もあります。だけれども、仕事だからやらなきゃいけない。しんどいなと、こういうふうなことを自問自答していることもあるかと思います。まさに自分と対話をしているわけです。その中で、自分を鼓舞して、ここで諦めるなと。ここで感情的になるなと。自分とちゃんと向き合って自分を説得できなければ、部下を育てるということに対するモチベーションがガクンと下がるわけです。もう知らんと、勝手にやると、自分は自分の仕事だけやってさっさと帰ろうと、こういうふうになりかねないわけです。ですから、部下と向き合うことというのは、自分と向き合うことなのです。
自分と向き合って、自分を説得して、そして部下を育てるということに対するモチベーションを下げずに、粘り強く関わっていくというふうなことができれば、皆さんは上司としても人間としても成長していくわけです。そのために必要な心構えを説明をしていきます。
まずは、部下と良好な関係を築き、モチベーションを上げ、成長させていくための関わりをくじけることなく、継続的に粘り強く行うためには、どのような心構えで臨めばよいのか。特に大変な部下。人は過去に大変な部下の方いらっしゃったかもしれません。そういう大変な部下、手がかかる部下、こういった部下の人を想定してみてください。こういうふうに継続的に粘り強く扱おうとしていくために、どのような心構えを持てばよいのか、考えていきます。どういった心構えで臨めばよいのか。粘り強く諦めることなく、部下の育成に関わることができるか。ここはすごく大事なところです。人間というのは、論理よりも感情なのです。頭で分かっていると。だけど、感情が許さないと行動が伴わないというふうな性質があります。よって、頭では部下の育成、しっかりやった方がいいと分かっているけれども、なんでこんな部下のためにやらなければいけないのかと、そういうふうにもう感情が満たされると、結局やらなくなります。よって、この人材育成について、リーダーシップを学ぶのはいいのですが、これを実践していかなければいけません。そこで実践できてないと、学んだことはどうせ忘れることになります。学んだ内容を実践して、上司としての成功体験を積んでいくことが大事です。その学びの重要性は、腹落ちます。腹落ちすると継続できるようになります。そのために、やはり実践をしなければなりません。部下の態度に感情が乱されると、もうやらなくなります。だからこそ、部下をどう育てるかを学ぶ前に、自分がどう粘り強く関わるか、その自分のモチベーションの維持の仕方というふうなところを知っておくことが大事になります。
ここから大事な心構えの話をしていきます。まず一つ目が「先に自分を変える」ということです。他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる。これはエリック・バーンという精神科医の言葉です。精神を病む人は、他人と過去に意識を向けやすいということがあります。過去というのはもう変えられない。他人は魔法のように変えることはできません。その変わらないものに意識を向けて、あいつが悪いとか、過去が悪いとか、そこにずっと意識を向けると、そして他人が変わらない、あいつが悪いからダメなんだ、あいつが悪いからダメなんだと、その変わらない他者のせいに続けてしまいます。あるいは過去を悔いることがあります。あんなことやるんじゃなかったと、こうしておけばよかったと、そのように、変わりにくいものに意識を向け続けるというふうなことをやってしまいます。それが変わらないもんだから、ネガティブな感情がどんどん増幅していくわけです。そういうふうなことをやってしまう人というのは、精神を病みやすいわけです。精神を健全に保つ人は、自分と未来に意識を向けます。自分は自分の意識で変えようと思えば変えられます。未来のこれから変えられます。つまり、変えられるところに意識を向ける方が、精神も健全に保つことを、やりやすいわけです。
これをやっていくと、相手の本質が変わらなくても、自分が変化すると、相手との関係性を変えることができます。例えば、部下の性格とか、人間性とか、価値観とか、そういったものを部下と関わることで根本的に変えることができるかというと、それはなかなか難しいことになります。部下の本質というのは、なかなか変えることが難しいです。ただ、自分自身の関わり方を変えることによって、部下との関係性というのは変えることができます。関係性というのは、一方が変化すれば他方も変化することになります。よって、部下そのものの根本的に変えるのではなく、自分自身の関わり方を変化させることを通じて、部下との関係性を変えていきましょうとなります。関係性が変わると、人の発言に対する部下の反応も変わってきます。そして、部下の変化を求めるより先に、自らのあり方を変え、動機づけ効果を発揮する関係性を作ると、部下の成長を求める前に、自らの上司としての成長を心がけることになります。こちらの方が気分が楽です。もう部下にばっかり意識を向けて、部下が悪い、部下が悪い、部下がやる気がない、部下が仕事ができない、部下がそう辞める、全部部下が悪い。そして部下に対して腹を立てる。さらに人事に対して腹を立てる。なんでこんな人を採用したのだと。もっと優秀な人を採用してくれるよとなります。こういうふうなことをまたこれ他者のせいにしてしまいます。そういうのではなくて、自分がどう関われば部下は成長するのか。自分がどうあるべきなのか。こちらに意識を向ける方が感情的になりにくくなります。そして自分のメンタルも健全に保ちやすいです。部下が悪い。部下の成果を、部下の設定を他責にするほど感情というのは乱れやすいです。怒りとか悲しみとか不満。そういうふうな感情に満たされやすくなります。そうではなく、まずは自分のあり方を変化させ、関係性を変えていく方が良いです。
そして「素直力」をつけます。素直な人は助言を受けたり、学んだり、気づいたりした際に、勇気を持ってあり方や行動を変化させられることができます。素直でない人は、自分を変化させることに伴うストレスや、心理的抵抗に対する臆病さや余計なプライドから言い訳をつけるなどして、あり方や行動を変化させようとはしません。改める必要があると思ったら、素直に自分の関わり方、態度を改める必要があります。その素直さが、部下の心をつかむことになります。部下も上司の勇気や臆病さ、余計なプライドなどよく見ています。こういった点が人望に影響をします。やっぱり素直な上司というのは素晴らしいです。これは自分が間違っていたとか、自分が悪いと思ったら部下に素直に謝れる。そして素直に行動を改めることができる。素直に方針も変えることができる。これができる方というのは、やっぱり人望があります。人望がある人は影響力もあります。自分の言うことを聞いてくれやすくなります。ところが、自分のプライドを捻じ曲げられないがゆえに、言い訳をしたり、正当化しようとしたり、素直じゃないと自分を変えることができない。ことになり、頭ではやった方がいいとわかっているのに、プライドが許さんと言って、素直でないと、こういう人というのは成長が遅くなります。やっぱり素直な人というのは成長が早いです。これやった方がいいとか、これ改めた方がいいと思ったら、パッと行動に移せるのです。その人は成長が早いです。素直な人というのは、勇気があります。素直じゃない人は、勇気がないのです。自分を変える、変化させるというのは、やっぱり怖いものです。恥をかくこともあります。だけれども、自分が改めた方がいいと思ったら、素直に改めます。こういう人というのは、非常に勇気ある、かっこいい人だと思います。
次に、時間の使い方を考えます。現状、部下との信頼関係構築や意欲の向上、育成、ニーズや悩みの把握のために、どれだけ時間を使えているか、考えてみてください。例えば、部下により多く声をかけるとか、雑談をするとか、面談をする。ワンオーワンなど、ニーズ、悩みを把握する場を設ける。部下の話を共感しながら丁寧に聞く。部下に関心を示し、部下のことをより深く理解する。仕事ぶりをよく見て、良い点や成長の後を、褒める。部下の成長につながる仕事を任せ、フォローをする。
こういう風なところがやった方がいいというのは頭でわかっているけど、では実際できているか。
こういうことが大事だというのはわかっていても、時間がないとか、物理的に行動に移すことができないところはあります。だからこそ、こういったことに時間を取れるように、自分の時間の使い方というのを見直すことが大事です。どれだけ忙しくても、10分は時間を取れる。毎日10分でもこれらの時間を使うと、部下の動きは、変わることになります。10分毎日やります。たった10分でも毎日やったら部下が変わることになります。チームの雰囲気も変わっていくことになります。10分の時間すら取れないというのはなかなかいないと思います。どれだけ忙しくても10分は時間取れます。さあこの10分、今日は何をしようかなと、こういうふうなことに時間を使っていきます。10分でも毎日やれば、ものすごい効果を発揮します。そういう風にして、自分の時間の使い方というのを考えていくということも大事になります。なんとかこういったことをするための時間を捻出する。たとえ10分でもいいので、それを捻出します。時間を確保するには、仕事を部下に下ろすことが重要になります。部下に仕事を任せた場合、自分がやった場合と比べて、質、スピード、正確性などが低下する場合が多いですので、顧客満足度が下がるリスクを終えるか、自分でやるよりも時間がかかるリスクを終えるか、誤った処理がされるリスクを終えるか、これらのリスクが取れないと仕事を下ろせないとなります。やはり部下に仕事を下ろすのが苦手な方というのは自分でやった方が早いというふうに考えます。自分でやった方が早いというふうなことをいつまでもやっていると部下の成長の機会を奪うことになります。部下は仕事を任せてもらってその仕事を経験することによって成長していくわけです。だけども初めの方は、それはこちらが手取り足取り、教えなければ手間が教えなければならなく、手間がかかります。時間がかかります。確かに自分でやった方が早いです。だけれども、そこをなんとか部下に仕事を下ろすというふうなことをしていかないと、自分の時間を確保できないし、部下の成長はしないし、結果、チーム組織は成長していかなくなります。だからこそ、これらのリスクを負ってでも部下に仕事を下ろすということができていますか。時間を確保するために、これらのリスクを取り、責任を取る覚悟で部下に仕事を任せ、部下を育てる。部下が育てば、さらに仕事を任せられるようになります。今まで自分でやった方が早いという仕事を部下に思い切って任せてみたら、やらせてみます。そうすると意外とできていることもわかります。そこから部下にアドバイスをしながら、さらに上達をしていってもらった。そしたら、十分自分と同じぐらいのレベルで話せるようになってきた。かつ、自分にはない発想で、こういうふうなことにまで取り組むようになってきた。これは正直想定外だと、試してみるもんだなとなります。こういうふうな体験談があります。いざ任せてみると、想定以上のパフォーマンスを発揮してくれたという方が多いです。それによって、自分の手が空いた、手が空いたから、さっきのようなこと、部下との関わりに時間を当てていく。それによって部下のモチベーションを上げ、部下を育て、それが離職を防ぐということにもつながっていくわけです。離職防止というのも、こういうふうなことをやっていくことが離職防止につながるわけです。けれども、こういうことに時間を当てられない、そこに意識を向ける余裕がない、部下の離職を防がなければいけないのは分かっている。分かっているけれども忙しいからしょうがないとなっている方もいます。そういう人が自分の仕事の一部を思い切って任せてみる。そしたら部下はことのほかよくできることもあります。じゃあもっと任せてみようと。そういうふうなところで任せてみて、自分の時間を捻出できて、そして、こういう関わりができるようになったら、部下との関係も良くなります。部下の動きも良くなりました。離職率も下がりました。そういうケースもたくさんあります。
部下に仕事を下ろすということは、大きな可能性を持っています。これが苦手なタイプという人も、中にはいます。どういうタイプの方というと、こだわりが強い方です。こだわりが強い方というのは、なかなか仕事を終わらせはしない。その細部にまでこだわる。そういうふうなところが、強い方というのは、なかなか仕事を任せられません。なので、こだわりが強い人と、結局は組織を大きくできなかったりするのです。組織を大きくする人は、どんどん部下に仕事を任せていき、リスクを取って、どんどん部下に任せるというか、部下にいずれ任せるような仕事を、初めから自分がやらないと、初めから自分、部下にやらせるというふうな方も中にはいます。短期間で会社を大きくしてきた経営者の人はいますが、やはりそういう動き方をします。極力自分で手を動かしません。人にやらせることになります。そして、自分からそういうふうな仕事というのは、人にやらせるようにとってきます。仕事をとってきて、自分でやるということは、初めからやらない。人にやらせるつもりで仕事をとってくる。そういうふうな時間の使い方にこだわっています。いかに自分の手を動かさないか。ここにこだわって仕事をしています。部下を徹底的に育てる。そうやって自分が手を貸さなくても、どんどん仕事が回るような状況を作っていきます。そういうふうな時間の使い方を、すごく重要な部分です。
次に「意味・理由を考える」というテーマで話をします。ある社長さんの話です。部下に悩まされ、散々苦労をした。ある時、なんでこんなに大変な部下がたくさんいるんだろうと疑問に思った。そしてこれは、大変な部下から「何かを学べ」というメッセージではないかと思うようになった。以来、経営がうまくいくようになり、その考え方は正しいと確信した。必要なことを学び終えると、そういう部下は自然といなくなるか、問題を起こさなくなる。そして自分が足りないことを学ぶために、また大変な部下が出てくる。そうやって部下は自分を成長させてくれる。部下は先生。そう思うと心が楽になり、部下の動きも良くなり、事業も拡大していった。このようなエピソードがあります。
苦手な部下ともうまく付き合い、成長させることができると、上司として成長をします。苦手な部下は、上司として成長するための学びをくれる「先生」と定義します。苦手な人から「先生」へと定義を書き換えると、その部下に対する感情の生じ方が変わります。この部下を持ったことには必ず意味・理由がある。部下の問題行動は、成長のための課題と捉え、どんな対応ができれば課題クリアとなるのかを考え、対応をします。ただ、自分の上司としての成長を諦めると、課題をクリアしようとも思わなくなります。ですので、自分の上司としての成長を諦めず、自分に挑戦をすることが大事です。
このように、部下を持った意味と動機づけに取り組む理由というものがあります。毎朝出社したら、心の中で先生に挨拶をしていきます。先生、今日もありがとうございます。今日も大変な課題を与えてくださるんですね。どうぞ今日もよろしくお願いします。そんな風に意識を変えていきます。捉え方を変えていきます。あの方は先生だと。私にとって大事なことを教えてくださるんだ。そのために課題をくださるのだ。そういうふうに捉えていくと、ちょっと面白いなと思います。ずいぶん気持ちの持ち方が変わるようになります。これで部下に悩まされていたという人もいますが、多くの人は「気が楽になりました」となります。なんなら、今日その先生、課題くれなかった場合、物足りないということもそういう気持ちも出ます。そんな風にまで感じられるようになります。以前は部下の問題行動に関してストレスを抱えていて、もうメンタル病みそうだと言っていた人が今、部下が課題をくれなかったらなんか今日何も起きなかったんじゃないか課題をくれなかった物足りないなぁと思ってしまう。そんな風に考えている自分がいるとそう考えるときに自分はメンタル強くなりましたと気づくことになります。よって、どう捉えるかによって、感じ方が全然変わることになります。大変な部下の方は先生です。さあ、その先生から何を学ぶか。これは人の自分自身の意識次第とも言えます。そういうのが変わります。そして、次の心構えがあります。
成長を信じる。諦めない。ある社長の話です。ここまで業績を伸ばすことができた理由は、人の育成に徹底的にこだわってきたからです。なかなか成長しない部下もいましたが、そういう人にはつきっきりで関わり、褒めて励まし、自信を持たせました。そういった関わりの中で、私は部下に対して、「仮に君が自分の成長を諦めたとしても、僕は絶対に諦めない」と伝えていました。その経験を通じて、人を育てる上で一番大事だと、気づいたことは、上司に愛があるかどうかということです。どこまで部下に愛を持てるか、それは自分に対する挑戦でもあります。
そして、ピグマリオン効果というものがあります。これは、他人から期待されることによって、学習、作業などのパフォーマンスが上がるという現象です。逆に、ゴーレム効果ということがあります。これは、周囲の期待が低いとパフォーマンスが低下するという現象です。人間のパフォーマンスは、他者からの期待の状況や、他者からどう扱われるかによって、大きく変わります。ですので、上司が部下の成長を信じているかどうかは、部下は上司の言葉を言葉の端々、仕事の任せ方などから感じ取ります。心から部下の成長を信じることが重要です。上司が部下をどう見るかによって、部下のパフォーマンスは全然変わることになります。上司が部下のことを、この部下は優秀だ、この部下は大きな可能性を持っているというふうに見ているか、この部下は仕事ができないと、どうせそうなると意味がないというふうに見ているのか。この上司が部下をどう見るかによって、部下のパフォーマンスは十分変わってくるということになります。ですので、心から部下の成長を信じることが重要です。まさにこちらの方です。部下本人が自分の成長を諦めたとしても、自分は絶対諦めないというふうなことを宣言するわけです。そして部下は必ず育つというふうな信念を持つことです。徹底的に部下を育てた結果、企業にそういうことができると、この部下の成長を信じて諦めないとなります。上司側がまずこの意識を持つかどうかによって、部下の成長度合いもずいぶん変わります。人は自分は期待されてないなと思ったらモチベーションがガクンと下がるのです。そして仕事のパフォーマンスも下がります。逆に自分は期待されていると思ったらモチベーションも上がるし仕事のパフォーマンスも上がっていきやすいわけです。期待されているかどうかというのは部下もすごく気にするところです。それは皆さんも上司の方がいるのであれば、その上司から期待されているかどうか、すごく気になるところであります。そういうふうなところというのは、上司の言葉の節々とか仕事の任せ方から部下は感じ取るわけです。この部下はすごく優秀だから期待しているという部下に対する言動や仕事の任せ方、この部下はどうせダメだという、部下に対する言動や仕事の任せ方、やはり違いが出てくるわけです。そういうところを部下は見ています。ですから、心から部下の成長を信じることが重要であります。
部下のやる気と成果は、上司の関わり方や指示の出し方によって大きく変わります。部下が活躍できていないのならば、それは上司にも責任があるわけです。やる気がない、仕事ができない、それは全部部下が悪いというふうに部下のせいにする人も中にはいます。そう考えるのではなく、自分自身の上司としての関わり方を改善すると、どんな部下にも、何かしら得意なことはあります。その動力を見出し、その能力に合った仕事をさせることで、部下の可能性は開花します。部下の成長を諦めることは、上司としての成長を諦めることにもなります。部下の成長を諦めず、上司として成長することが大事です。そして、見返りを求めないという話に入ります。
怒りの背景には、必ず期待があります。期待を抱き、その期待に反する発言、行動をされると怒りが生じることになります。動機づけを行うにあたり、相手に見返りとして良いリアクションを求めると、それが得られなければ怒りが生じ、動機づけを行う意欲が失われます。これだけやってやったんだから、ちょっとは感謝しろよとか、ちょっと喜びとか、そういう見返りを求めて、その見返りが得られないと腹が立つわけです。なぜかというと、そこにきっと良い反応が返ってくるだろうという期待があるからです。その期待通りにいかないと腹が立つのです。怒りの背景には必ず期待があるのです。
ですから、だったらそういう風な見返りを始めから求めない方が自分が楽になるということになります。これは自分のためになります。自分がネガティブな感情に苦しめられないための知恵でもあります。動機づけは見返り。これは良いリアクションです。これを求めず、ただ相手のために思って行う方が継続しやすいです。いちいち腹が立ったり、悲しくなったりしません。部下の態度よりも、自分の感情に意識を向けると、その意識は上司としての大きな成長につながります。部下の反応がそっけないとか、感謝の一言もないとか、これに対する怒りが湧いてくるとか、悲しくなるとか、もう途方に暮れる、やってられるか、部下の育成に対するモチベーションがガクンと下がります。こういうふうなことになることなんです。ずっと部下に対してやるべきことをやり続けることができると。これ大きな上司として成長です。メンタルもすごく強くなっています。メンタルが強くなると、こういうことも言えるわけです。ただ、辛いことに耐えるとか、耐える力がつくという、聞きたい方もありますけれども、そもそも考え方を変えるところが、考え方を変えたらネガティブな感情すら発生しなくなる、なくなる。さっきの部下は先生だと。大事なことを教えてくれる先生であって、問題行動は課題なんだと。さあ、この課題をどう対応したらクリアなのか。こんな風に考えると、考え方を変えるとネガティブな感情が生じにくくなります。
その結果、周りからしてみれば大変な状況なのに、あの人、明るく元気に仕事をしていると、メンタル強いなというふうに言われると、こういうメンタルの鍛え方もあるわけです。こっちの方が時間がかかりません。即効性があります。
自分より下と思っている相手が失礼な態度を取ると、自尊心が傷つき、怒りが生じます。部下のくせに「なんだその態度は!」という怒りは上下意識が原因でもあります。部下に対して上下意識を強く持つほど上司には、敬意ある態度を取るべきという期待を持ちやすくなります。怒りが生じやすくなります。上下意識を強く持ちすぎず、上司、部下という役割が違うだけと捉えて、どちらが偉いわけでもない。
そして、組織を統率していく上で問題となる態度を取る場合は、上司としての役割を果たすべく叱ることになります。この上下意識というのがまた強いと、自分の感情が乱れやすくなります。完全に生意気だと、そう考えると腹が立つ。部下、上司、これはですね、上とか下とかいう言葉がつきますけれども、そもそも役割が違うだけなんだと。別にどっちが偉いというわけではない。こう捉えた方が、また自分が楽になります。そして自分は上司としての役割を果たすことになります。
動機づけの心構えがあります。先に自分を変える。時間の使い方を考える。意味づけを考える。成長を信じ、諦めない。見返りを求めない。部下の育成は継続的に取り組む必要があります。すぐ諦めても成果は出ない。部下と向き合うことは、自分と向き合うこと。部下は上司に育てられ、上司は部下に育てられる。上司としての成長を諦めず、自分に挑戦し続ける。
そのためには、この5つの心構えというところが大事なものです。この5つの心構えを毎日意識することが大事なのです。
「店の催事(みせのさいじ)」と覚えます。
見返りを求めない。
成長を信じ、諦めない。
先に自分を変える。
意味、理由を考える。
時間の使い方を考える。
この「みせのさいじ」を意識すると、自分の部下との関わり方が変わってきます。その結果、部下も変わってきます。チームも変わります。