母性と父性

母性と父性

動機づけが効果を発揮する関係を考えていかなければなりません。しかし、褒められてもモチベーションが上がらない上司。叱られても素直に反省しようと思わない上司とは、どのような上司なのでしょうか。この点に関して、まずは利己的。結局、自分のメリットを考えて褒めるとか、叱るとか、こちらのことを思っていてくれてない。そういったところがあると、関係は難しいです。またドライ、それから一貫性がない、コロコロ考えが変わる、言うことが変わる、人によって態度が変わる、それから仕事ができないなど、人間的信頼、能力的信頼が得られてないと動機づけは難しいことになります。

また、部下と距離が近すぎて緊張感がない状況も動機づけば難しいです。部下とは緊張感を維持します。上司と部下は戦友であっても、友達ではありません。このことですが、部下と友達になってしまう人もいるのです。そうなってしまうと、動機付けというのはなかなか効果を発揮しません。会社に遊びに来ているのではないのです。友達づくりに来ているのではないのです。仕事をしに来ているのです。よって、仕事が高いパフォーマンスを発揮してもらわなきゃいけないわけです。そのために上司が部下に対して指導をします。部下をちゃんと管理監督するというふうなことが必要になります。その上司と部下の間で良い緊張感というのがなくなってしまうと部下はため口を言います。そして良い緊張感がない状況で部下を褒めたりしても部下は嬉しくはないのです。そういう緊張感がない状態で部下を叱ったり、部下は反省しようとも思わないのです。要は舐められてしまうのです。こういうふうな関係性というのは外発的動機付けの大前提としてあります。

上司の良い緊張感を持って仕事に臨み、部下の良い点は茶化さずに褒めて、母性を発揮します。改めるべき点はプライドを傷つけずに叱って、父性を発揮します。動機づけは普段のあり方と関係づくりが基礎となります。こういう風なところが意外とおろそかになりやすいのです。そしてどう褒めるか、どう叱るかという、コミュニケーションスキルの話だけで片付けようとするということが結構あります。もちろんスキルも大事なのです。けれども、その前提として、こういった普段のあり方と関係づくり、これがちゃんとできていないとテクニックだけ学んだって、そんなに部下の反応が良くなるかというと、そんな甘いものではないのです。

そのあり方を考える上で、母性と父性というような段階です。母性と父性という言葉は子育てに使われる言葉です。これは部下を育てる上でも同じなのです。母性と父性があります。母性というのは相手を守り、育て、見返りを求めず愛情を注ぎます。具体的に言うと、話を聞き、共感し、安心感を与え、見守るということです。相手を褒め、感謝し、労をねぎらう。関連する脳内物質はドーパミンです。

そして父性。これは善悪の区別をつけさせ、しつけや指導を行うことです。ルールや責任を全うさせ、正すべき点を正す。必要な時にきちんと叱る。怒るのではない。関連する脳内物質はノルアドレナリンです。

まずドーパミンですが、この脳内物質が分泌されますと、快感をおもてなし、モチベーションを高める、そして学習効果や集中力、創造性を高めるという作用があります。これはモチベーションが高くなって、学習効果も集中力も創造性も高くなったら、それはその人のパフォーマンスが上がることになります。部下のパフォーマンスを高めたければ、いかにドーパミンの分泌を促すかというところが大事なのです。部下のやる気を引き出し、部下をどんどんと成長させるのが上手い人というのは、部下の脳内からドーパミンを分泌させるのが上手いという風に言い換えることができるわけです。このドーパミンってどんな時に分泌されるか、そこが大事になってくるわけです。けれども、それが褒められた時、そしてなんと褒めた側も出るのです。上司が部下を褒めたら、上司の脳内からもドーパミンが分泌されます。そして目標を立てた時、何か目標ができたん時、ワクワクしませんか、よしやってやるぞと、あの感覚、まさにドーパミンが分泌されている時です。そして、その目標を達成した時、新たな経験をした時、十分なお金をもらえる時、こういった時にドーパミンが分泌されるわけです。ですので、この分泌を促す方法としては、褒める、感謝を伝える、目標を立てさせる、そして、その目標を応援する、新たな経験をさせる、給料を上げる、こういう風な関わりを通じてドーパミンの分泌を促すことができるわけです。こういうふうなドーパミンの分泌を促すような関わり、これを母性と言っています。

そしてもう一つ、父性。この父性の発揮の関連する同じ物質がノルアドレナリンです。けれども、ノルアドレナリン、これは心拍数を高める、緊張をもたらす、意識を覚醒させ、集中力を高める、強い毒性を持つ、こういう作用があります。このノルアドレナリンというのは、闘争ホルモンと言われるわけです。闘争ホルモンというのは、戦う意味の闘争と、逃げるという意味の闘争、闘争ホルモンというのです。このノルアドレナリンというのが、なぜ分泌されるようになったかと言いますと、人間というのは、昔、狩猟で生計を立てていたのです。獲物を取りに行くわけです。けれども、獲物を取りに行った時、逆に肉食獣に食べられるっていうことも多々あったわけです。そういうふうな時に肉食獣とたまたま出くわした、やばいと思って戦うか逃げるか一瞬で判断をして、そしていずれにしても高い集中力が求められるわけです。意識を覚醒させる必要があるわけです。一瞬で高い集中力をもたらし、意識を覚醒させ、そして心拍数を高めて戦える戦闘状態になるか、あるいは早く逃げる逃走状態になるか、一瞬でやらないと命取りになるのです。なので、やばいと思った時に、このノルアドレナリンを分泌させて、一瞬で戦える状態にしていく、あるいは逃げる状態にしていくというふうに、高いパフォーマンス状態を発揮させるということが、このノルアドレナリンという脳内物質の役割なのです。もしこれが分泌されなくて、肉食獣と出くわした、やばいと思っても、意識が冒頭しているとか、集中力が上がらない、心拍数も高まってこない。それですぐ食べられてしまいます。そうならないように一瞬に意識を覚醒させ、集中力を上げて、どうできるかの意思決定をして、しっかり行動を一瞬で取るようにしていかなければいけないとなります。これがノルアドレナリンがもたらす作用です。

このノルアドレナリンの作用を皆さんの過去にでも、感じたことは何回もあるのではないかと思います。分かりやすいのは寝坊です。朝7時半に起きないと間に合わない。ところがパッと朝起きてみたら8時半だった。8時半という時計を見てやばいと思っていて、ぼーっとしているか、眠いなやばいなと思っているか、そんなことないと思います。さっきまで眠かったけれど、 8時半という時計を見た瞬間、パッと意識が覚醒してやばいと言って慌てて満ちていこうとすると思います。一瞬で眠気が吹っ飛んで、すごく高い集中力が出てくると思います。あの時にアルアドレナリンが分泌されたのです。一瞬で集中力が湧いてくるわけです。ものすごいスピードで準備ができるわけです。ノルアドレナリンの作業が多いのです。分泌される時は、危機的状況に追い込まれた時、恐怖で強いストレスを感じた時なわけです。こうある時にまたモチベーションが上がるのです。

このモチベーションの上がり方は、あれをやりたい、これをやりたい、だからやろうではなく、やばいというモチベーションの上がり方です。やばいやんなきゃという分泌を促す方法として、叱るとか怒りを表すとか不安を煽るとか、こういう風にしてやばいと思わせるところ、やばいと思って部下に仕事をさせる。例えばノルマを与える。ノルマを達成したら、達成しなかったら厳しく叱る。厳しく詰める。もうこれは、昔の営業会社では、そういうふうなところやってます。徹底的に部下を詰める。徹底的にノルマを達成させる。厳しい目標を与えて、何が何でもやらなかったら、ものすごい厳しく叱られる。そういう状況に部下は高いモチベーションを頑張るわけです。やらなきゃやばいとなります。ただ、このノルアドレナリンというのは、ものすごい強いモチベーションをもたらすけれども、残念なことに強い毒性があるのです。これがたくさん分泌されると、体が病んでいくのです。心身ともに蝕まれていきます。なので、短い期間では、すごく高い作用がありますが、すごく高い効果がありますが、けれども、長期的にこの効果が持続しにくいのです。なぜかというと、体が持たないからです。心も持ちません。ですので、今もあるかもしれませんけど、本当にこの営業ゴリゴリ会社というのは、もうとにかくきつい目標を与えて、徹底的に部下を詰めて、無理やり売ってこさせるという、そんな風にして軍隊のような会社を作る、それで無理やり仕事をさせるというふうなことをやってました。ブラック企業です。そういうふうなやり方で部下のモチベーションを高めるって、いう方法もあるのです。ただ、今の時代、そんなことをやっていたら、部下はどんどん辞めていきます。今、転職先はいっぱいあるわけです。非常に良い待遇で転職できるところ、若い人だったらいっぱいあるわけです。そんな風なやり方をしてくれれば、すぐ若い人は辞めちゃいます。だから今の時代にこれ合っていないのです。今の時代はドーパミンです。褒めて伸ばす。時にはノルアドネラリンが分泌されるような叱るというコミュニケーションも大事なところもあります。母性と父性の両方が必要が多いのです。

この点、母性と父性の割合、最適割合ってどんな割合かというところ、ワシントン大学名誉教授のジョン・ゴットマン博士の研究によりますと、人間関係におけるやりとりのポジションやりとりのポジティブ、ネガティブの適切な比率を研究した結果、親子は3対1 、上司部下は4対1 、夫婦は5対1 、友人は8対1としているいます。要はですね、三褒目一叱るとかですね。四褒目一叱る、そういう割合が最適であるという研究結果を出しています。そして、アメリカの心理学者マーシャロンロサダさん。

ですね。ロサダの法則では、褒めると叱るの割合が3対1を超えた時に組織を活性化するとされています。3対1というのは4対1 、 5対1こんな風になった時に組織を活性化する。いずれにおいても褒める方が叱るよりも多いわけです。こういう時に、人間関係、対人関係も良くなるし、組織も活性化する。つまり、母性をベースとして、必要に応じて父性を発揮する。こういう関わり方が望ましいと言われております。母性が父性を際立たせ、父性が母性を際立たせると、母性と父性を強く発揮できる人は強い影響力を持ちます。

ここでは非常に人材育成をしていく上では重要なところではないんですけれども。母性、父性を発揮していきますと、またまた出てきます。

まずこういったところを振り返るというところが部下育成の始まりです。結局はまず自分のこと、心からもそうですし、部下との関係性の築き方もそうです。結局は自分の意識、自分のあり方というところから始まるわけです。そこはちゃんとできてないまま、褒めればいいんですか、叱ればいいんですか、そんな簡単な話ではありません。まずは自分のところですね。意識とあり方をしっかりと整えた上で、どういうふうに動機づけをしていくのか、この具体的なコミュニケーションがあります。

自分自身の意識とあり方について説明をしてきました。この部下の育成開発に動機づけをしていくにあたり、重要なところ、動機づけが効果を発揮する。

関係づくり。

母性。話を聞き、共感し、安心感を与え、見守る。相手を褒め、感謝し、老後をねぎらう。

父性。ルールや責任を全うさせ、正すべき点を正す。必要な時にきちんと叱る。怒るではない。こういう

ふうなあり方のことを普段からした上で。内発的動機づけが生じる条件というところがあります。仕事が面白いと感じる条件です。

一定の難易度の目標がある。

成長、手応え、進捗を実感できる。

心理的達成感と自己効力感が得られる。

心理的安全性が確保され、裁量が与えられている。

人から感謝される。社会的に意義を感じる。

組織の全体像について、「父母も成功した(ふぼもせいこうした)」。

ふぼ、が父性・母性です。

も、が目標です。

せい、が成長のせいです。

こ、が功欲です。

し、が心理的安全性です。

た、が達成感です。

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *