コミュニケーションステップ
接点から成約に至る過程をステップに分け、接点から提案につなげる導線となるステップを設けます。各ステップにおいて、次のステップへの進行率を高めるようにPDCAを回していきます。ステップを分けることでPDCAを回していくという点が、大きなポイントです。
接点から提案、成約に至るまで、この導線となるステップを設計しなければなりません。例えば、お客様と会っても、すぐに提案はできません。面識を深めて、何度も連絡を取り合って、そして仕事につなげていきます。接点を得ているだけではなく、仕事につながるような動線を設計しなければならないのです。そのためには、どのような動線を設計していくかという点が重要になります。
接点の種類には、対面、名刺交換、Web、ホームページ、SNS、ブログ、パンフレットやチラシがあります。それらを通じて接点を得て、そこから動線のステップにつなげ、提案、成約につなげていきます。接点から動線のステップに進める確率をいかに高めるか、そして動線ステップから提案のステップに進んでいく確率をいかに高めるか、この2点についてPDCAを回していきます。
それぞれのステップを進める上で、成約に至るまでの確率を高めることが重要になります。つまり、それぞれのステップでPDCAを回す必要があります。そうすることで、結果として接点から提案サイクルに至るまでの、全体のPDCAが回せるようになります。このような考えのもとで、プロセスを分割してPDCAを回すという点がポイントになります。
この動線にあるステップを、6つのパターンに分けてお話しします。
- お役立ち 名刺交換をした後、打ち合わせや会議を通じて「お役立ち」を実践し、成約確率を高めて契約につなげていきます。名刺交換では事業内容を理解し合い、ニーズを把握します。個別の打ち合わせでは、事業内容、ニーズ、人間性を深く理解していきます。そして「お役立ち」では、相手のニーズを満たし、関係を築いていきます。 お役立ちの例としては、顧客・提携先の紹介、求める人材の紹介、ノウハウ・情報の提供、セミナー・交流会の紹介、相手のセミナーへの参加、集客の受付の手伝いなどがあります。対象顧客と会った際は、何かお役に立てないかを考え、関係を深めるためのお役立ち法を確立していきます。相手が喜ぶことを、こちらから先に提供します。 例えば、50代の方や20代の方など、対象顧客となる方と会う時に、何かお役に立てないかを考えて先に提供を行い、そこから関係を築いていきます。その際、対象顧客との関係を深めるお役立ち法については、ある程度事前に把握しておきます。「弊社の対象顧客はこのような人であり、こういう人と会ったときには、このようなお役立ちをする」というパターンを持っておくと、スムーズに実践できます。
- 無料診断 名刺交換やWeb、チラシから無料診断につなげて現状を診断し、問題の存在に気づいてもらうステップです。提案をする際には、この無料診断の結果を説明します。「今回診断した結果、このようなことが分かりました。こういった問題が見つかりました」とお伝えします。この問題を放置するとどうなるか、どのように解決するかを説明し、商品を提案します。 無料診断への興味を喚起する方法としては、「現在リスクが存在する可能性があること」「未対応である可能性が高いこと」「やりがちなミス」「利益や機会を逃している可能性があること」などを挙げ、「このようなことに気づける診断があるので、一度やってみませんか」と説明をします。興味を持ってもらうために、名刺の裏にこれらの内容を記載しておくことも効果的です。診断の例としては、チェックリスト、アンケート、分析、金額の試算などがあります。
- 試用機会 お試しの商品を試してもらうというアプローチです。名刺交換やWeb、チラシなどから、まずは試用機会への興味を喚起します。そこから提案、成約につなげます。試用機会では、無料または低価格の商品を試していただき、良さを実感してもらいます。目に見える形や体感できる形で、効果がわかることが重要です。 提案では、試用機会と比べて本商品はより効果が高いことを説明します。試用機会の例としては、お試しサンプル、体験セミナー、体験レッスン、短期間のコンサルティング、少量の商品などがあります。ポイントは、ニーズを完全に満たさない範囲にとどめるということです。お試し商品でお客様の問題を完全に解決してしまうと、そこからの発展はありません。本商品を買う必要性がなくなってしまうからです。あえて「すべてをやりきらない」という点がポイントです。
- セミナー開催 Web、名刺交換、チラシからセミナーの存在を知っていただき、セミナーではお役立ち情報や商品理解を深める情報を提供します。そして個別相談につなげて、個別相談でニーズを整理し、商品の詳細へつなげるという流れを作ります。 セミナーのメリットとして、個別相談は「売り込まれる心配」がありますが、セミナーは参加者が複数いるため、心理的なハードルが低く参加しやすいという点があります。また、お役立ち情報を入手したいという動機で参加してもらうことで、Webでの薄い接点を厚くすることができます。さらに、ニーズの強化や事例紹介の時間を十分に確保できるメリットもあります。 Webからの集客については、セミナーを経由することが王道と言えます。セミナーは大人数を集客する必要はありません。5人中4人が個別相談に進むような形や、1対1で行う個別セミナーというやり方もあります。セミナーとして30分あるいは1時間といった時間を確保し、アポイントを取る方法も有効です。
- 宿題・フォロー 名刺交換や打ち合わせを通じて、今後の目標、ニーズ、悩みを把握します。そして宿題をいただいたり、あるいは宿題を出したりして、その解決に向けて対応します。必要に応じて相手にも宿題を出します。宿題を報告し合うために次回の予定も決まるため、関係が継続します。 相手の課題に関して、契約締結前の段階からすでに解決を始めてしまうのです。「このように進めていきましょう」と伝えて宿題のやり取りを行い、解決に向けて二人三脚で歩み始めるところがポイントです。共に歩みながら宿題をフォローし、進捗を確認して必要な対応を行います。課題解決に向けて共に進み、一定の成果を出すことで信頼を得ます。 その後の提案では、課題解決に向けて次にどのようなアクションを取るかを明確にします。同様の悩みが解決した事例を伝えると効果的です。フォローの段階で一定の成果を出すことが重要です。「この人に関わったら本当に効果が出た」「会社やプライベートが良くなった」と、成果を実感していただくことが大切です。 ただし、次に取るべきアクションを明確にしないと、「成果が出たので満足しました、ありがとうございました」と、そこで関係が終わってしまう可能性があります。今回の成果を踏まえ、次はどのようにしていく必要があるかを提示し、継続的な関わりの必要性を伝えます。
- SNSへの継続発信 名刺交換をした後のSNSでの交流から、成約への流れを作ります。1回の接点を次につなげることが目的です。SNSでつながってよいかを確認し、つながることで関係が切れないようにします。コメントやメッセージを通じて交流し、友人のように接してつながりを深めます。 そして、SNSで継続的に発信を行い、無料診断、セミナー、使用機会の案内を行います。何かあった時にまず思い出してもらえる関係を維持することが重要です。SNSは広く知ってもらうための拡散ツールとなります。この無料診断、セミナー、使用機会を活用して、広く認知を広めていきましょう。 また、ホームページ、ブログ、動画などで無料診断やセミナーを告知し、そのURLをSNSの投稿に貼って拡散していきます。投稿を通じて人間的な信頼や能力的な信頼を得ることが大切です。1回の接点を長く、厚くしていくことがポイントであり、関係維持が重要になります。
以上のような組み合わせを行い、自社の必勝パターンとなるコミュニケーションステップを確立していきます。接点から動線、そこから提案、そして成約につなげていきます。 動線には様々な方法があります。お客様の反応を見て、新たな方法を取り入れる「革新」と、今の方法を分析して磨き上げる「改善」を繰り返していきます。分析と改善を通じて軌道に乗せ、コミュニケーションステップを組み合わせて、ご自身の必勝パターンを確立していくことが成功の鍵となります。