第三者の本音の把握
「第三者の本音の把握」という重要なテーマについて説明します。コミュニケーションステップの精度を上げるためには、第三者の本音を把握することが不可欠です。各ステップにおいて、「どのような本音を把握したいか」という項目と、「ヒアリングやアンケート」といった具体的な把握方法をあらかじめ決めておき、得られた本音は必ず記録に残します。
さらに、ステップを経て成約に至ったお客様には「購入をしようと思った理由」と「各ステップの感想」を伺います。もしお客様に直接聞くことが難しい場合は、知人に協力を依頼します。特にネガティブな指摘こそが重要ですので、それを謙虚に受け止める姿勢が大切です。こうした作業をコツコツと積み重ねられるかどうかが、ビジネスの成否を分けます。
以前、皆さんにコミュニケーションステップを考えていただきました。実際に試してみた結果、うまくいった場合もあれば、そうでなかった場合もあるでしょう。いずれにしても、うまくいったのであれば「なぜ成功したのか」を、うまくいかなかったのであれば「なぜ失敗したのか」を分析する必要があります。
その分析において、第三者の本音の把握が力を発揮します。ステップを試していただいた方に「率直なところ、どうでしたか」と尋ねるのです。例えば、無料診断やセミナーを受けていただいた際、その本音を集めて分析し、改善につなげていきます。これを丁寧に繰り返すことで、ステップの精度は劇的に向上します。
また、購入されたお客様に理由を聞くことは比較的容易であり、そこから得られる情報は非常に貴重です。一方で、商品の売上を伸ばす上で最も効果的なのは、「商品を買わなかったお客様」にその理由を尋ねることだと私は考えています。買わなかった理由が明確になれば、その課題に対処することで確実に成約率を上げられるからです。しかし、買わなかった方に理由を聞くのは心理的にハードルが高いものです。その場合は、まず購入されたお客様に「なぜ選んでくださったのか」を聞くことから始めてください。
体験講座であれば、「なぜ本講座に申し込まなかったのか」を、参加した知人に詳しく聞きに行ったことがあります。そこで得られた情報は、まさに目から鱗が落ちるような予想外の内容ばかりでした。
送り手の意図が正しく伝わっていないことは多々あります。「言わなくてもわかるだろう」という思い込みは禁物です。相手が異なる解釈をしないよう、きちんと言葉で説明しなければなりません。
ネガティブなご意見こそ「宝物」です。ホームページやパンフレットを見て「見づらい」「デザインが古い」「問い合わせ先がわからない」といった批判的な意見をいただくこともあるでしょう。「問い合わせ先はここに書いてあるじゃないか」と反論したくなる気持ちを抑え、お客様が「パッと見て分からない」と感じた事実を重く受け止めるべきです。より分かりやすい場所に配置するなど、ご意見に対して謙虚に改善を繰り返せば、成約率は着実に上がります。
売上が変わる鍵は、「面倒くさい」という感情を克服できるかどうかにあります。本音を把握する作業は確かに手間がかかりますが、やった分だけ成果が出る方法です。経営心理クラスでもこの点は繰り返しお伝えしています。
具体的な項目としては、以下の内容が挙げられます。
- お試し商品: 正直な感想、改善点、利用後に本商品を買おうと思ったか。
- 体験講座: カリキュラムの感想、改善点、本講座への意向。
- 無料診断: 内容の分かりやすさ、受けてみた正直な感想。
- セミナー: タイトルに興味を持てたか、個別相談の申し込み方法は分かりやすかったか。
特にセミナーのタイトルは重要です。興味を持てなかったと言われた場合は、「どのようなタイトルなら参加したいと思うか」と改善案まで聞くようにしてください。
必勝パターンはすぐに見つかるものではありません。試行錯誤を繰り返し、ヒアリングシートを活用してお客様や周囲の人々に本音を聞き続けることが大切です。 ヒアリングの際は、唐突にならないよう前置きを工夫してください。「現在、サービスの向上を目指して3分ほどアンケートをお願いしております」と一言添えるだけで、協力が得やすくなります。
身近な家族や友人に協力してもらうのも一つの手です。また、「改善案をレポートにまとめること」を条件に商品を無料で提供するモニター制度も非常に効果的です。私がホテルのコンサルティングをしていた際も、この覆面調査に近い手法で、売り手側では気づけない貴重な情報を集めることができました。 ターゲットとなるお客様と同じ属性の方から、継続して本音を集めていきましょう。