P機能

P機能を発揮する

P機能は生産性向上です。これはチーム全体、組織全体の生産性を高めるということです。自分個人の仕事の生産性を高めるということではなく、チーム全体、組織全体の生産性を高めるということです。生産性とはそもそも何かというと、これはインプット分のアウトプットのことになります。

インプットの例としては、時間、人手、材料、お金です。こういったものを通じて、アウトプット、売上、生産高、利益、これらを最大化していくという考えです。したがって、より少ない、インプットでより多くのアウトプットを出せれば、生産性が高まっていきます。生産性を向上させるということは、まず組織の生産性を意識します。上司はP機能を発揮し、組織全体の生産性を最大化するように、自分と部下の時間を使います。

どこに注目するかというと自分の時間の使い方です。自分に時間を使うか。部下に時間を使うかその差が出るわけです。これは仕事の定義の問題でもあります。自分の仕事って一体何か。それは自分個人の生産量を最大化する。そういう仕事の定義の仕方ではなく、組織全体の生産量を最大化するという仕事の定義の仕方を持つと、部下のために時間を使うという考え方も出てきます。

この前者の働き方をする原因の一つが、人事の評価制度にも影響します。管理職の評価といえど、評価の対象です。実態として、プレイヤー業務の成果で評価している会社は結構あります。

会社の評価制度に影響を受けます。ですから、人事評価は組織全体の生産性を評価対象とするときに、ここを評価対象としなければいけません。ところが、プレイヤー業務を評価対象とする会社が結構あるわけです。だから、多くの上司はプレイヤーの働き方をするということにもなってしまいがちです。そういうところを調整して、この組織全体の生産性を最大化する。最大化した人が高い評価を受けることができればよいです。

ドラッカーが3つの組織への貢献という話をしています。社員は自分の努力や評価に焦点を合わせようとします。そうではなく、組織への貢献に焦点を合わせます。

まず、直接の成果、売上、利益などに対する貢献。これが日常業務。通常業務をやることによって、売上、利益という成果に貢献していきましょう。努力ではなく成果です。

それから、価値への取り組み、部署の業務効率や生産性の向上、新たな技術の開発、品質の向上、今のやり方よりもさらに改善していきましょうということです。

そして、人の育成です。

この3つに焦点を当てなさいということを言っています。

組織の成長というのは何かを考え、自分は組織に貢献しているかをメンバーに意識させます。こういうふうなことを言わないと社員は自分の努力とか評価に焦点を合わせます。

どういうことかというと、市場は競争が激化します。よって、経営者は競争に負けないように、利益や、生産性と、そういった成果を出していかなければいけないとなります。ところが、現場の方は、自分はこれだけ努力をしているんだから努力を認めろと言うのです。いや、努力をしていても、それが利益とか生産性とか成果につながっていないと認めるわけにはいかないとなり、そうでないと市場では勝てない。他の会社には勝てない。だからしっかりと成果を残してくれると経営者は言いたいわけです。ところが現場ではこれだけ私たちは努力しているんだから努力を認めなさいというわけです。そのようにドラッカーが言っているわけです。自分の努力や評価に焦点を合わせるのではなく、成果に焦点を合わせたいのです。

いろいろな競合企業が台頭しています。会社の生き残りをかけて経営者も四苦八苦になり、策を考えています。ところが現場は他の企業に台頭、会社の生き残り、そこまでは理解せずに、自分を評価しろ、あるいは自分の部署を評価してほしいとなります。それから市場のニーズが変化しているので、経営者は変化に対応していかないといけないとなります。一方、現場はですね、慣れ親しんだ方法でやらせてくれと、いちいち新しいことを覚えるのは嫌だと、変化に対応しないとしない。市場の将来性を考えていくと、今後の未来のことも考えて経営をしなければならない。現場では今のことで頭がいっぱい。未来のことなんか知らない。そんな風に意識で働いています。これだけ経営者と現場の間では意識の乖離というのが生まれているものです。だけども、放っておくと現場というのはこうなりますよという話です。

このようにならないように成果に意識を向けさせないといけません。そして市場。市場を見ろと、現場が市場を見ながら働く状況を作らなければなりません。そうしないと、組織の生産性というのは、高めることが難しくなります。つまり、努力が成果につながってなければ意味がないのです。現場は、努力を認めるということを求めます。経営者は、生産性が上がっていない努力を一生懸命やっていても、成果とならないので認めるわけにはいきません。そこに気づかせるというところは、やはり生産性を上げる上でまず大事なことになるわけです。

組織の成長のために、市場に勝つことが必須です。現場が市場を向いていない組織の生産性は低いです。組織の成長のために、組織の意識を統一して、全社員が市場と向き合い、成果に意識を向ける状況を作るということが大事なわけです。

そこで必要なのが、情報の共有と意見の採用です。社員の成果に関する情報がない場合、評価軸を努力とします。こんだけ努力をしているのだから、認めなさいというわけです。だからこそ、成果に関する情報を提供するわけです。あなた方の努力というのは、実際のところ、こういうふうな成果になっていますよと、評価の軸を成果に変えます。

例えば、成果に関する情報の例として、顧客からの評価、生産性、業務効率の状況、売上コスト、利益の状況、競合他社の状況、こういったところを現場に伝えるわけです。売上拡大、品質向上、業務効率改善などの意見を募り、優れた意見は積極的に採用する。また、情報の提供と意見収集の作業により、現場は市場と向き合い、市場で勝つことに意識を向けます。この状況を作っていくわけです。

よい意見に、やってみようというふうに意見を採用するわけです。こういうふうにしていくことによって、現場の意識を高めるわけです。我々は市場で勝たなきゃ意味がない、市場で評価を得なきゃ意味がない、この意識を現場に持ってもらうわけです。この情報の共有と意見の採用、すごく大事なところです。

組織全体の生産性を最大化するためにどう動くべきか、どういう仕組みを作るべきかを考え、行動に移し、指導をします。

例えば、営業部の例です。

営業部全体の売上の最大化を図る。

自分の営業成績の最大化ではなく、営業部全体の売上の最大化を図るためにはどうすればいいか。例えば、こんな働き方です。

自分がうまくいきたいと思っているんだけど、ちょっと待って、これは難しいかもとなれば、成約率の高い営業マンの商談プロセスについて、成約のコツをマニュアル化し、教育をする。

営業マンの得意分野に応じて案件を分配する。あるいは協力して案件を取る。

その営業マンが自分が取ってきた仕事なんだからといって自分が担当します。とやると、お客様が満足いく提案ができないかもしれない。

だけど、そこを営業部全体の営業が最大化することになれば、これは自分が取ってきた仕事ではあるんだけれど、分野の強い人にお任せしようということですね。

あるいは重要案件はトップ営業マンを同席させると、たまたま新人が取ってきました。すごい大きな案件取ってきた。だけれども、これは新人が取ってきたんだから新人が担当すべきだと。じゃなくて、そこはもうトップ営業マンを同席させると。何としても取りに行くと。こんな風にしてですね、各々が個人の営業成績を追求するんじゃなくて、営業部全体の売上を最大化。そこをですね、追求します。そのためにお互いが協力し合うわけです。誰か取ってきたから取ってきたとかではなくて、組織全体で考えていきます。

顧客の選択に不満を気づいていたら共有する。

経験の浅い部下に対して経験を共有し指導する。こういうことを通じて営業部全体の売上を最大化する。こういう行動をみんなが取るようにしましょうというふうに意識を積ませるわけです。

それからバックオフィスの仕事。生産性最大化は部全体の効率化と品質向上です。そのためにマニュアルを作り、引き継ぎなしで業務可能にする。このマニュアルがないとノウハウを属人化します。

この人に聞かないと誰もわからない。そんな状況では非常に業務が非効率になります。だからマニュアルを作ってみんなが配ればいいのです。みんなが引き継ぎなしで業務ができます。部下に専門知識や効率的な業務の進め方を教えます。進捗が遅れているメンバーがいたら、説明し、作業を自動化できるツールを探し、共有をします。メンバーが頻繁に使う資料やフォーマットなどを、皆が使いやすい場所にまとめて、使いやすい形に整理して、あとは工程の人が仕事を進めやすい形で制作物を後に回す。

こういう風な動きを通じて、部全体の効率化と品質向上を図ります。また、自分が率先してこういった動きを取り、部下がこの動きを取ったら、褒めて行動を強化し、全員に嫉妬をさせる。この褒めるということをですね、すごく大事になります。

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