部下の動機づけを行うためにどうすればよいか動機づけこれは意欲を高め、行動、成長を促します。動機づけを行い、部下の意欲を高め、成長させた経験が育成に関する自信となり、人を育てる力を高めていくことになります。そのためには、部下の動機づけに継続的に取り組む必要があります。
すぐに諦めては成果は出ません。まず、上司が上司として成長していく必要があります。その機会を部下と関わりを通じて見ていくわけです。部下が一人前に育ったという経験が、これがまさに成功体験です。
この成功体験を得ると、上司も上司として成長していくことになります。そのためには、部下が動機的に継続的に取り組む必要があります。すぐに諦めては成果は出ません。
ただし、部下の態度に感情を乱されると、継続的に取り組めなくなってしまいます。そうならないように、部下と関わる際の自分の感情とモチベーションを整える心構えが重要となります。結局、考え方を習っても、自分のモチベーションが下がってしまうと、部下の育成に関するモチベーションが下がってしまいます。学んでも、結局やらなくなります。したがって、部下を育てること、部下のモチベーションを高めていくと、そして離職を防ぐこと、そういうふうな関わりをやっていこうという、その気持ちを持続するためには心構えが必要となります。部下を育てることは自分と向き合うことであり、その経験が人間的成長をもたらします。人を育てる力を高めていきます。部下を育てることは、自分と向き合うことということになります。部下のことをどうこう言う前に、まず自分だと。自分がどう行動するか、自分がどう関わるか、部下との関わりを通じて、自分と向き合うということがとても大事になります。
心構えとしては5つあります。先に自分を変える。時間の使い方を考える。意味を考える。部下の成長は諦めない。見返りを求めない。
まず、部下に変わりなさいと、あなたがこうすべきだ、ああすべきだと、そのように言う前に、まず、自分が関わり方を変えていくことです。自分が改めるべき点があれば、素直に改めることです。素直な上司というのは尊敬されやすいです。素直な上司というのは自分に非があると思ったら改めるのです。あるいは素直に謝るわけです。これは自分ができてなかったから申し訳ないとこういうふうに改めていこうと思うと、この素直のところが、上司の人望に大きく影響します。素直ではない上司というのは、部下もなかなか尊敬しづらいです。あの人、自分が間違っているのを分かっているのに改めようとしない。そのようなところがあると、なかなか人望につながりません。しかし、自分が改めた方がいいと思ったことは素直に改める。こういうことができる人というのは、尊敬されやすいです。人望が厚くなります。
次に、時間の使い方を考えます。ああした方がいい、こうした方がいいと、いろんな関わり方を学んでも、それを実行する時間が取れなければ、結果として実践はできないわけです。よって、時間を捻出する、そのために部下に仕事を下ろし、自分の時間の使い方を考えること、そのようなことが重要になります。
次に意味を考える。大変な部下がいるという場合、どんな部下であれ、そういう部下と関わることは必ず意味があるわけです。わざわざ大変な部下がいる、そこに必ず意味があります。その部下から何を学ぶべきなのだろうか、そのような学びを与えてくれる存在となります。先生と部下を捉えると、部下の部下に対する感情が変わってきます。人によっては、部下に対する定義を変えたら、部下に対する怒りというのがずいぶん減りましたという人もいます。部下の問題行動が少し面白く捉えることができるようになったと。これは課題だ。さあ、部下が課題を与えてくれたぞ。この課題は、どういう風な対応ができればクリアになったと言えるか。それを考えて、その課題をクリアすべき上司としてふさわしい対応をしていこう。まさにゲーム感覚に対応できるようになったという人もいます。自分のマインドが楽になります。そして、上司としてふさわしい対応が取れるようになります。これができるようになると、上司としての大きな成長になります。
それから、成長を信じ、諦めない。部下の成長を諦めてしまうと、部下はそれを感じ取ります。それで、モチベーションの低下を生んでしまいます。部下の成長を上司が諦めてしまうと、部下としてはモチベーションが維持できないわけです。部下本人が成長を諦めたとしても、上司は絶対諦めないという関わり方を持つべきであります。それができるまで、時間はかかりますが、人を成長させることができます。人を育てるということも、多くの可能性を高めるわけです。それによって、業績が良くなります。だからこそ、成長を信じ、諦めないことが大事になります。
それから、見返りを求めない。これだけやってあげているのだから、ちょっと喜びなさいよとか、感謝の一言も言いなさいよとか、そのようなよいリアクションを見返りとして求めると、そのリアクションが得られなければ、腹が立ったり、悲しくなったりするわけです。見返りを求めるというところには期待があるわけです。これだけやってあげているのだから、きっと感謝してくれるだろうとか、あるいは喜んでくれるだろうとか、そういう期待があるところがあります。その期待通りにいかずに、反応がそっけないと、腹が立ったり、あるいは悲しくなったして、それで自分の感情が乱れてしまい、やってられるかアホらしい、なんでこの部下のためにそんだけやってあげなければならないんだと匙を投げたくなったりします。だったら、初めからよいリアクションというのを見返りとして求めない方がいいのです。部下のリアクションがどうであれ、上司としてやるべきことをやると、その方が自分が楽です。自分のためです。
このような5つの心構えをもってください。
部下の育成を継続的に取り組む必要があります。すぐに諦めては成果は出ません。そして、部下と向き合うことは自分と向き合うことになります。部下は上司に育てられ、上司は部下に育てられます。そうすると、上司としては成長は諦めず、自分に挑戦し続けることになります。ここの言葉の意味が分かるようになると、上司としての成長がかなり実感できることになります。部下と向き合うということを通じて、上司は部下によって育てられるものです。
もし、部下がみんな優秀で、ものすごいモチベーションが高くて、どんどん仕事を提案してくれて、チームの業績がどんどん伸ばしてくれると、自分が何もしなくて、部下がどんどんやってくれるという場合があったとします。そうすると、全く上司として成長している気が、しないと逆に悩むことになります。大変な部下、仕事ができない部下、やる気がない部下、こういった部下の方がいても、これは上司として成長するためのチャンスなわけです。そういった部下との関わりを持って、そういった部下が頑張って仕事をするようになった。仕事ができるようになった。そういうふうなケースが見られたら、それは上司としての成功体験です。そして、上司として成長したという実感を得られます。だからこそ、上司としての成長を諦めずに自分に挑戦し続けます。
そして、今日1日、上司として成長したかということを日々顧みます。帰り口で、今日1日上司として成長したかなとこの振り返りこれはすごく大事なことです。この振り返りをやっていく習慣を身につけていきます。
そして、動機付けには2種類があります。内発的動機づけと外発的動機づけです。
内発的動機づけは、行動が内面から生じる興味、関心や意欲に動機づけられ、仕事自体が楽しく、没頭できる、状況をもたらすものです。長期的な動機づけの効果があります。この内発的動機づけから仕事をしてくれれば、とてもありがたいです。けれども、なかなかそのようにはいきません。そういった部下には、外発的動機づけが必要になってきます。行動が、評価、承認、懲罰、強制などの外部からの刺激に動機づけられている状態のことです。行動の動機が何らかの見返りを得ることにあります。高く評価されたいから、褒められたいから、あるいは懲罰を受けたくないから、叱られたくないから、だから頑張ろうという。これが外発的動機付けです。どっちかというと、内発的動機付けによって、モチベーションを高く働いている状態が望ましいわけです。ところが、そうではない人に外発的動機付けが必要になります。
そして、この外発的動機づけでモチベーション高く仕事をしているうちに仕事に関心が生まれ、内発的動機づけへと変化していくということがあります。これを、エンハンシング効果といいます。
では、外発的動機づけによって、上司が関わってくれるからこそ頑張ろうという、そういう動機づけで頑張っていました。ところが頑張っているうちに、本当に仕事の要領がつかめてきて、だんだん上達してくる。それが上がっていくと、仕事が面白くなっていきます。仕事が面白くなってくると、自分の目標を設定して、自分で達成して、また自分で目標を設定して、自分で達成して、こういうことをどんどんやっていくようになります。そうなると、内発的に動機づけに変化していくことになります。この軌道に乗るまでは、しっかり上司が関わってあげなければなりません。成功体験を十分に得られない、そのような状況で状況では、上司も十分関わっていかなければうまくいきません。
ことが前に進まない。仕事が面白くない。でも、事業所をやっているとおとなしい。これでは、もう自分はこの会社に向いていないとか、働きやめてしまうかもしれません。一旦起動に乗ってもう一人で十分仕事をこなせるようになってきたようになると、仕事が楽しくなるのです。そこまでの間は、上司がしっかりと外発的動機づけで関わっていく必要があります。
部下が内発的動機付けによって高いモチベーションで働けていない場合はエンハンシング効果をもたらすことが上司の重要な役割となります。このエンハンシング効果を生じさせる上で効果的なのが承認や、応援などの言葉の報酬、そして仕事の任せ方です。外発的動機づけをやっていくとなった時に、要は褒めればいいのでしょうとか、叱ればいいでしょうとか、そんな簡単な話ではありません。
褒めれば、どっか喜ぶんですかしっかり言えば、どっか素直にいいことを改めてくれるんですかというと、必ずしもそうではありません。褒められても嬉しくない上司というのが存在してしまいます。叱られても素直に言うことを聞こうと思えない上司。そういうのがあるのです。こういう上司から褒められても嬉しくないし、叱られたって素直に言うことを聞こうとは思えない。つまり、外発的動機づけが効果を発揮する関係づくりというのが大事になります。
利己的、ドライ、一貫性がない、仕事ができないなど、人間的信頼、能力的信頼が得られていないと動機づけは難しいことになります。言うことがコロコロ変わる人とか、人によって態度が変わるとか、そして仕事ができない人とか、こういう風な人間的信頼、能力的信頼が得られないと、上司から褒められたって嬉しくないし、叱られたって素直に改めようとは思いません。こういう状況だと動機づけは難しいものになります。
また、部下と距離が近すぎて緊張感がない状況も動機づけが難しくなります。部下とは、良い緊張感を、維持します。上司と部下は戦友であっても友達ではありません。友達感覚で上司と接するというふうなことは、状況はあったりしますけど、緊張感がなくなります。こうなってくると統率が難しくなります。会社には遊びに来ているわけではないのです。仕事をしに来ているわけです。そして、パフォーマンスを発揮しなければならないのです。そういった状況で、友達感覚で上司のことを見始めると、これは統率が難しくなります。
よって、部下と仲良くすることはもちろん大事です。もちろん大事なのですが、上司として見られているのか、友達として見られているのか、このあたりを一線をしっかり守らなければなりません。そういう良い緊張感が現場にあるかどうか、そのためには、まず上司側が良い緊張感を持って仕事に臨むということが大事です。上司がだらけた雰囲気、こんな状況で上司が仕事をしていたら、部下も上司として見るのは難しいわけです。上司側が良い緊張感を持って仕事をする。その上で部下の良い点は茶化さずに誠実に褒める。そのことが大事です。
そして、母性を発揮します。上司も良い緊張感を持って仕事に臨み、部下の良い点は茶化さずに褒めて母性を発揮し、改めるべき点はプライドを傷つけずに叱って父性を発揮します。動機付けは普段のあり方と関係づくりが基礎となります。そういう上司の普段のあり方、そして部下との関係づくりこのようなところができてないと、褒めればいいんでしょう。叱ればいいんでしょう。褒めれば喜ぶか、叱れば言うことを聞いてくれるか、そんな甘いものではないのです。現場というのは、お手本通り、理屈通りいくわけでもないのです。もっとドロドロしています。そのドロドロのベースとなるのがまずは普段のあり方です。ここをしっかりできていない人の言うことは素直に聞こうと思えません。そういうあり方と関係性について。そういったところはものすごく大事になります。
意外と盲点になりがちです。母性と父性の発揮の割合についてワシントン大学名誉教授のジョン・ゴットマン博士は人間関係におけるやりとりのポジティブとネガティブの適切な比率を研究した結果、親子は3対1 、上司と部下は4対1 。夫婦は5対1 、友人は8対1としていますそれからアメリカの心理学者マーシャル・ロサダという方の意見はロサダの法則では褒める叱るの割合が3対1を超えたときに組織は活性化すると提唱されています。こういったところから、母性をベースとして、必要に応じて父性を発揮することが大事になります。
父性を発揮するといっても、特に改めてもらうべき点がないのであれば、無理に発揮する必要はありません。
環境が悪くなるわけです。ただ、ここを改めてもらわなければいけないというところについては、改めてもらうコミュニケーションを取ります。この叱るというところに関しては、母性が父性を際立たせ、父性が母性を際立たせていきます。母性と父性を強く発揮できる人は強い影響力を持ちます。
ただただ母性だけの人、優しい、まったくもって父性を感じられないという人は、母性を発揮してもなかなかそれは深く響かなくなります。一方で父性しかない人、まったく母性がない人、こういう人もまた父性を発揮しても、またそれもなかなか響くものではなくなってしまいます。やはり母性がベースにあって、その優しい方がガツンと叱った時、これは言うことを聞かなきゃいけないと思うわけです。あるいは普段厳しい父性の人が母性として優しさを見せてくれたら、そこにまたその優しさがしみるわけです。よって、母性が父性を際立たせ、父性が母性を際立たせる。その発揮すべき時に両方をきちんと発揮できるようにしていくというところが大事になります。
動機付けのポイントをまとめると、母性と父性、これを発揮して動機づけが効果を発揮する関係づくりをしていきます。その関係の上で内発的動機づけが生じる条件があります。一定の難易度の目標があることそして、手応え、進捗、成長を実感できること達成と自己効力感が得られること、心理的安全性が確保され、裁量が与えられていること、人から感謝され社会的意義を感じること、そのような状況を上司として作っていくことが大事になります。
母性により、話を聞き、共感し、安心感を与え、見守る、相手を褒め、感謝し、労を労う。父性により、ルールや責任を全うさせ、正すべき点を正す。必要な時にきちんと叱る。ただし、怒ることではないのでそのことには十分に注意しなければなりません。