例証 物語を伝える
そして次に、例証の物語を語るというところを説明します。脳の性質の話からいきたいと思います。人間の脳の8割は大脳という脳が占めております。そしてその大脳は表面的に発達している部分と大脳新皮質と言います。ここは知性とか理性とか論理を扱うものです。そして、この中心の部分です。ここは大脳辺縁系と言います。ここは本能とか感情を扱う脳です。人間の脳の行動に最終的に影響するのは、この感情の脳だと言われています。なぜかというと、コアな部分が感情の脳なのです。なので、論理の脳がOKと言っても、
感情の脳が嫌だと言ったら、人はなかなか動こうとはしません。皆さんも経験はきっとあるのではないかと思います。やはり感情がOKと言わないと、人はなかなか動こうとはしないのです。逆に感情がOKというと、論理の脳が制御してなかなか言うことを聞こうとしない。衝動買いとかそれに該当するわけです。やはり感情というのは行動にすごい影響を、与えやすいのです。その感情の脳がそこまで影響に強いということを、人は感情が動くものに興味を覚えるという性質があります。感情が動かないもの、なかなか興味を覚えません。感情が動くと興味を覚えるものです。
そしてその感情を司る大脳辺縁系。ここは物語に反応しやすいという性質を持つのです。人間の大脳辺縁系は物語に反応します。だから人間は物語が好きなのです。映画もそうです。小説もそうです。物語が好きなのです。そして物語がある商品に興味を覚えやすいのです。ですから物語、事例がある商品には興味を覚え、価値を感じやすいのです。
では、その物語の効果について話をします。被験者を2つのグループに分け、Aグループには悲しい映画を見せ、この映画の主人公になったら自分はどうするのかという感想文を書かせました。Bグループには普通の魚屋の映像を見せ、日記を書かせました。こんな風にAグループとBグループを2つに分けました。そして、Aグループは感情が動くことをさせたのです。悲しい映画を見せた。感想文を書かせる。感情が動いているのです。Bグループは全然感情が動いていないのです。そしてその後、AB両グループ全員の蛍光バーカーテンのセットを渡し、それをいくらなら買うのか、いくらなら売るのか書かせました。その結果、AグループはBグループに比べて30%高い値段で買う。約33%安い値段で売るという。これが何が言いたいかと言いますとAグループの感情が動いているわけです。Bグループは感情が動いてないわけです。マーカーペンを買うとなった時により安く買いたいはずなんですけど、Aグループは、感情が動いていないBグループに比べて30%も高い値段で買ってもいいよということです。不利な状況でも受け入れられるよということです。そして、今度、売るときはなるべく高く売りたいはずなんですけど。ところが、感情が動いたAグループは、感情が動いてないBグループに比べて33%も安い値段で買ってもいいよということです。つまり、感情が動いているグループは、感情が動いてないグループに比べて不利な状況でも受け入れやすくなっているということがわかります。感情が動く物語を聞くと、人は説得に応じやすくなります。こういうことが実験の結果、明らかになったのです。
物語を語る 成果
どういうふうな物語を語るかというところについて、まずは大きな成果が上がった事例を表現します。これを物語として語ります。その事例について、お客様の感情や数字を交えて、ビフォーアフターが分かるように。
表現をします。これを報酬予測をする上でも重要になります。報酬予測については脳の性質です。正の感情が得られそうだというようにイメージできると、実際にその感情を味わいたくなり、その感情を味わうための必要な行動を起こそうとします。これが報酬予測になります。この商品を買うと、自分はこの商品を買ったら、こんなにいい状況が手に入るのかと、それが素晴らしい、きっと嬉しいだろう。楽しいだろう、便利になるだろう、このように正の感情が予測できると、商品に価値を感じます。ここで正の感情をイメージしてもらうために、他のお客様の成果が出た事例というのが、とても効果的になります。
実際にこの商品を買ったお客様が、このようになっています。これだったら、自分はそうなるかもしれない。このように、正の感情が湧きやすくなります。
例えば、このような事例です。住宅メーカーの話です。その住宅メーカーで、営業コンサルするように言われました。その営業のパンフレットと、営業のロールプレイングを見せてもらいました。そこの家は、空気のきれいさ、これが非常に高いです。クリーンな空気になるように、空気の循環を上手にする設計というのが得意です。よって、売り方は「空気のきれいさ」と言います。その空気のきれいさをどう表現したかということです。1立方センチメートルあたりに含まれている、ほこりの数を表す数値があります。その数が他の家と比べて極めて小さくなります。データで示します。「うちの家に住みませんか」「買いませんか」というように営業をしたら実感が湧かないのです。ピンとこないのです。数字上そうなんだろうね、きれいなんだろうね、ぐらいのものです。感情が動かないのです。
この営業の研修の中で、営業マンが20人ほどいらして、その方々に宿題を出しました。皆さんがこれまでお客様とやりとりの中で、お客様から非常に感謝されたエピソード、そのエピソードを書き出してみてくださいと言ったのです。非常に良いエピソードが2つありました。そのうちの1つがこれです。寺社が建てた家に住むことで、お子様の喘息がなおり、お母様が涙ながらに感謝を伝えてくれた。
車椅子に乗り、立てなかった人が施術後、その場で立ち上がることができ、涙を流して喜んでくれた。
組織コンサルティングの結果、顧問先の離職率が55%から5%まで変わり、その後0%になった。
そして、経営指導の結果、三者をV字回復させた。このような物語があります。いずれもビフォアアフターが分かるように話すことが大事です。
Before Afterがしっかりと分かるように話すことが大事です。意外とBeforeが抜ける人は多いです。Afterだけ話して、すごいだろうと、そもそもどうだったのか、そこが分からないとすごさが分かりにくいのです。よって、 Beforeもしっかりと話すことがポイントとなります。ビフォーアフターの変化がわかるようになります。
そして、成果が出た事例を表現するために商品やサービスを提供します。お客様がその商品やサービスを使ってどんな成果が出たのか。
もしかしたら、すごい成果が出た人がいるかもしれません。だけど、商品を売った後は、お客様とコミュニケーションを取ってませんという状況では、その素晴らしい成果を把握しようがありません。そういったこともありまして、理由の状況を把握。そのための商品やサービス、利用後の声を聞くためのアプローチとして、アンケート、それからセミナーや交流会などのイベント開催、アフターケアのための電話、訪問、打ち合わせ、これらのアフターケアのことについておすすめです。アフターケアもセットでの商品やサービスの提供となります。これを提案の段階でお伝えしていけば、お客様の違和感はなく、アフターケアを受けてくれます。その後いかがですか?何か困ったことはないですか?このようにコミュニケーションを取るわけです。電話でも良いです。リアルでもいいです。このコミュニケーションを取る中で、もしかしてすごい成果が出たという話をしてくれるかもしれません。うちの商品やサービスをお使いになられて、その後いかがですか?いや、おかげさまでこんな成果が出ました。私もびっくりです。本当にありがとうございました。というふうな成果が。
いるかもしれません。そのような成果、そこまで大きな成果ではなくても、とても喜んでくれる、満足してくれるという成果をたくさん聞くことができると、商品やサービスの自信がつきます。そして、そういうふうに本当にお客様のお役に立ててくれる商品を売るという仕事に必ず、やりがいを感じます。この自信について記録的な営業成績を残している営業マンについてよく聞くと、多くの人は自信と言います。その点については2種類あります。一つが自分が扱っている商品やサービスに対する自信。この商品やサービスは間違いないという自信。そしてもう一つが自分は売れるという自信、この2つの自信が大事だというふうに話をする人は多いです。この商品やサービスは間違いないという自信です。この自信はやはり使った後のお客様の話を聞かないとなかなか得られるものではないです。その商品やサービスは実際に効果が出たかどうかは、これはわかりません。
売るところまではお付き合いがあります。売った後は知りません。効果が出たかどうかもわかりません。という状況で、商品やサービスが間違ってないという自信が持てますかという話です。その自信を持つために、やはりアフターケアです。その商品やサービスを利用された後、お客様ともコミュニケーションを取る必要があります。そこで満足をしていただけるお客様が非常に多いとなると、商品やサービスに対する自信がつきます。それに自信があると、営業の時に提案の仕方が変わってきます。心の底から「おすすめできます」というように、感情が乗った言葉が出てくるのです。知らないと、商品やサービスがいいのかどうかもよくわからない。興味どうですかというのです。うちの商品でくれると、だから間違いないというのです。うちの商品どうですかお客様の伝え方が違うのです。やはりそういった間違いないという自信があると、言葉に感情が乗るのです。
この感情が乗った言葉は、とても説得力があります。それから、客単価や購買頻度を上げる提案を行います。そして、その後、「いかがですか」となったときに、不満点や要改善点が出てくる場合もあります。
商品やサービスを使っていくと、効果が出なかったよというふうに言われることもあります。そこでです。なんで効果が出なかったのか、ここを丁寧に調べていくわけです。詳しい状況を聞かせていただいて、ありがとう。詳しい状況を聞かせていただいて、そういうことなのですか。それは非常に申し訳ありませんでした。そのフィードバックが、商品の品質を高めるための情報になります。そういうふうなネガティブなフィードバックを集めて、それを品質管理につなげて、商品の品質を高めていきます。それをお客様の満足度をさらに上げていこうということがつながっていくわけです。そのネガティブフィードバックをもらうのはつらいです。苦しいです。だけれども、そういったところもしっかりといただいて、そしてより商品サービスの中身を見つめ直していく。
これを繰り返して品質改善が行われていくわけです。お客様の生の声を聞かずに品質改善しようと思っていると、それは売り手側の自己満足にしかなりません。品質改善にもなるわけ。それは売り手側の自己満足になりかねない品質改善にもなるわけです。そうならないように生の声を集めて、これ、すごく大事です。こういうふうな形で大きな成果が出た事例を把握していきます。