説得とプレゼンテーション

テーマは説得とプレゼンテーションです。プレゼンテーションも複数に対する説得であります。まず説得に関しては説得の三要素が重要であります。信頼、論理、感情です。

まず信頼について、信頼の有無は、説得の結果に大きく影響をします。人間的信頼と能力的信頼の両方を得ることが重要です。人間的信頼を持つ要素としては、あり方です。一貫性、根源的欲求の充足、私欲より公欲を高めること。次に関係構築における関係強化のコミュニケーションの関わりは説得は関係強化から始まっています。ここで良い関係が構築できて相手が説得に応じてくれる確率は高くなります。

ここで関係ができていなければ説得に応じてくれる確率もなかなか高くはなりません。よって関係構築について聞き手としての会話を弾ませるということが大事になってきます。そして関係強化。そこからさらに関係を深めていきます。解放性の法則を活用して新たな一面を理解し合ってそこから共通点を見出して、関係を深めていきます。その上で説得に臨むということができれば、説得に応じてくれやすくなります。

加えて、能力的信頼。これはまず普段の仕事ぶりから形成されます。それから、これまでの実績やお客様や周囲の評判、肩書き、資格、経歴、表彰歴、メディア出演。このようなところがしっかりと表現をしていければ能力的信頼がさらに高くなっていきます。この2つの信頼を得た上で説得に臨むということが信頼を得る上では大事になります。そして論理について理由付けと例証が大事であります。人は出来事の因果関係を探ろうとする習性があります。そのため理由を伴う情報を重要と認識します。人間は理由という情報がなんでうまくいかないのか、すごくなんでなんでというわけです。なんでかというと理由を知りたがるわけです。なので人間にとって理由という情報は重要な情報と認識されやすくなりやすいです。よって、何かを提案するときに、なぜならばという理由を伝えるかどうかで、その提案が通る確率は全然変わってきます。その話し方を理由付けと言います。そして、例証の提案をして、正当性を裏付ける事例を示します。こういうふうにしたいと思います。実際にこういう事例がありますというふうに事例を示します。事例を示せると、相当説得力が出てきます。よって提案・説得を行う上では理由付けと例証、これを合わせて行うというところを習慣づけすることが、人を説得できる確率が高くなってきます。例えばこのように進めます。今回、まず広告戦略に時間をかけませんと理由付け。事業立ち上げは、目の前の売り上げを取りに行くよりも、ブランドを確立することは大事だと思います。実際、a事業の立ち上げもしっかりとブランドを確立したことで、一気に事業が軌道に乗りました。このように、理由付けと例証を準備してから提案に臨むと、説得に臨むというところができるかどうかがずいぶん説得がうまくいくかどうかも変わってきます。

そして今度、感情の部分です。心理的リアクタンスという人間の性質があります。これは人は選択の自由を確保しようとします。一方的に命令され自由を奪われそうになると反発しようとします。自分で選びたいのです。人というのはなのでこうしろというふうに一方的に言われてしまうと、選択の自由が奪われそうになるので、反発しようとし、そのような性質があります。よって、他者説得のような、こちらの意見に従うような説得する方法を取ると、心理的リアクタンスが生じて反発されやすくなります。例えば、この仕事を明日までにやりなさいと言われたら、心理的リアクタンスが生じ、そんなの無理ですよと反発したくなります。そういうふうな心理的リアクタンスを生じさせない説得として、自己説得という説得の仕方があります。これは相手の意見を採用する形で説得をすること。「この仕事を明日までにやりなさい」ではなくて、これを明日までにやるにはどうすればいいと思うという質問をするわけです。そして、明日までですかもうそれだったらこういう方法しかないんではないですかと言われます。その方法でいいから明日までにやってもらえるかなと言うと相手は説得に応じてくれる確率がぐっと上がるわけです。こちらの方法だと心理的リアクタンスが生じにくくなります。よって、この心理的リアクタンスを生じさせない説得の仕方というのをできるようになると人を説得できる確率が上がってきます。

そしてプレゼンテーションの話になります。プレゼンテーションをこの順番で話をしていきます。まずは初めの挨拶、そして動機づけ。今から話す内容はしっかりと聞いた方がいいですよ。なぜならば、という話をするわけです。けれども、ここであるあるの話をします。うちがまさにそうだと、うわ、自分がまさにそうだと、そういう状況だと感じるような情報をお話しするわけです。そういうのに。あるのであれば、これからの話を聞いた方がいいですよ。なぜかというと、そこを話すと参加者の集中力がぐっと高めることができます。その上で、今からこういう風な流れでお話をしますというアウトラインを説明して、自己紹介、そして提案、こんな風にした方がいいですよ。なぜならば、と理由をつけます。そして実際こんな事例がありますよという例証。このような流れでプレゼンテーションをしていくと、ビジネスの目的の場合は次につながる。例えば個別相談とかですね。そういう形でしっかりと次につなげるためのオファーをしていきます。最後にありがとうございましたと挨拶をしておしまいとなります。

このプレゼンテーションにおいて意外と大事なのが自己紹介です。ここをさらっとやって十分しない人がいます。なぜかというと、自分のことをあまり皆さん興味ないだろうと思ってしまいます。自分の話をするよりも早く本編に入った方がいいだろうと。そういうふうに講師側、プレゼンテーターは思ってしまいますが、実はここはあんまり話さないという方が多いのです。だけれども、話し手が相手からの能力的信頼として人間的信頼を得られていると話し手の言葉が強い説得力を持つようになります。聞いている側は、まず「今あなたそんなこと話してるけど」とそれに関して、どれだけ実績経験があるのかというところが気になるわけです。何の実績も経験もない人が、ああした方がいい、こうした方がいいと言ってる。言っても、ものすごい実績ある人がああした方がいい、こうした方がいいと言ってるのとでは、その言葉が心に入ってくる度合いが全然違うのです。

どれだけの実績経験があるのかというところが分からないと、なかなか話が入ってこないのです。だから、ここはちゃんと伝えなければならないのです。その際に自慢と思われないように、周囲への感謝と謙虚を忘れてはいけません。感謝と謙虚を伝えると、こういう風な、実績軽減が得られたのも周りの方々のおかげなのです。本当にありがたいなと思っております。そして、人間的信頼、話し方に人間性が出ると、言葉遣いや姿勢に注意します。それから、成果につながった苦労話。ここができるとかなり共感を得やすくなります。この成果につながった苦労話で、まず苦労話を聞くと、人間は共感しやすくなるという性質があります。

そういう共感を生むオキシトシンという脳内物質が分泌されるのです。苦労話を聞くと、人の苦労話って結構聞くのが好きな人多いのです。そして、その苦労話を聞く中で共感が生まれて、そんな辛い状況からこういうふうなことに気づいて努力した結果、今はこんな風にうまくやれてますという話は、非常に共感を生みやすいのです。なので、人前でしゃべるという風なことをする人は、これまでずっとうまくいってきた順風満帆の人なのかなと思われがちですが、実は違うのです。もともと私はこんな大変な思いをしたんです。こんな苦労してきたのです。という話が聞けると、一気に共感が生まれやすくなります。親近感、好感が持てるわけです。そんな大変な状況だった私が今こんな風にしてうまくやれると、なぜ。そういうふうにできたかというと、今からお話します。これぜひ聞きたいなとなるわけです。それから仕事への思い、ポリシー、家族を大事にしている話。こういったところは人間的信頼を得やすくなります。なので、こういうふうなところを自己紹介でコンパクトに話せるように、準備しておくというところが大事です。提案、理由付け、例証について、こういうことに関してこうした方がいいですよというふうな提案をします。なぜこの提案が悩みを解決し、より良い状況をもたらすかということについて理由付けと例証を行います。このプレゼンテーションというのは、知的満足度と情緒的満足度の両方が高いと、プレゼンテーション全体の満足度が高くなります。

優れた知識とそれに関連する感情が動く物語。これをお伝えできるように準備するというところが大事なのです。知的満足度を提供するというところに関しては、できる方が多いと思います。こういう風な機能があります。こういう風な法律ができましたとか、こういう風なAIが誕生しましたとか、こういう知的満足度を高める情報提供をやる方は多いと思います。差がつきやすいのはここです。情緒的満足度。ここが特に日本人は苦手です。いろんな情報が入ってきました。なので一通りです。欲しい情報を得られたと。ただ、このプレゼンテーション、このセミナー、この講演、この研修面白かったと言えるかどうかというのは、普通ちょっと眠たかった。そんな風なことになりがちです。その原因は何かというと、情緒的満足度がない、面白くないのです。眠くなるんです。だから、この情緒的満足度が高くなるような話も盛り込まなければなりません。それが感情が動く物語です。映画でも小説でも、やっぱり面白いのは間違いなく感情が動きます。感情が全然動かない小説映画というのは眠くなります。いかに感情を動かすかというところがポイントになります。こういうふうなところに関して、例証の中で物語を語りましょうと、どういうふうな物語を語るかというと、自分が実際経験した事例を話すというところになります。この情緒的満足度を高める上で、相手の感情を動かすことが大事です。感情というのは伝染します。なので、プレゼンテーターが感情を豊かにしゃべると、その感情が聞き手にも伝染して、聞き手の感情も動きやすくなります。よって、情緒的に話すということは大事なのです。ところが、皆さんに情緒的に話してくださいと言っても、それはなかなか難しいと思います。そういうような、ちょっと自分のキャラじゃないとそんなことはできませんという方が多いと思います。なので、無理に情緒的に話さなくてもいいです。その代わりに、ご自身がすごく感情が動いたエピソード、これを準備しましょうと、こういう風にした方がいいわけです。なぜならば、私もこの方法でうまくいったからですということに関して、感情が動いたエピソードを準備して、当時の感情を思い出しながらしゃべります。そうすると、当時の感情が蘇ってきます。その感情をそのまま言葉に乗せて話せばいいのです。なので、無理に情緒的にしゃべるのではなくて、感情が動いたエピソードを思い出しながらしゃべるのです。そうすると、自然とその時の感情が蘇ってきて、感情が言葉に乗るということが起きやすいのです。だから準備が大事なのです。そういうエピソードを準備できるかどうか、あるいは自分のエピソードでなくても、他者のエピソードをビフォーアフターの変化が分かるように話すと、その他者のエピソードを聞いた時の自分の感情、「うわ、それ大変状況だ」とか、「それは本当に危ないよ、どうするの」というような、そういう気持ちでしゃべるわけです。それはビフォーアフターの変化が分かるように話します。こういうふうな例証の質がプレゼンテーションの質を左右します。こういう感情が動く事例を準備できるかどうかで、プレゼンテーションの質を左右します。というのも、プレゼンテーションの質で差がつきやすいのは、やはりここにあります。情緒的満足度と知的満足度は、皆さん情緒的に満足です。知的満足度は皆さんちゃんと準備されます。だからこそ、この情緒的満足度を高めるための例証の質。そこのための準備がポイントになるわけです。そして、人は感情が動くと集中力が高まります。感情が動かないと集中力が下がります。よって、知的満足度を高めるための理論の話をしていても、理論の話は感情が動かないので集中力が下がってきます。集中力が下がりきる前に、その理論に関する例証の話をして、感情が動くと、また集中力が回復します。そこに関して、次のテーマの理論の話をし、集中力が下がりきる前に、例証の話をして、感情を動かして、集中力を高めます。これを繰り返していきます。と、最後まで聞き手の集中力を高く保てます。よって、プレゼンテーションの組み立てとしては、こういうふうに理論の話をしなきゃいけない時もあります。これは伝えることがそもそもメインの目的です。

これだけでは眠くなってしまいます。なので、感情が動くような物語を間に織り込んでいくという構成ができると、満足度の高いプレゼンテーションにつながっていくということになります。結構このプレゼンテーションのところ、人前でしゃべる機会が多いんだなと思います。社内の研修とか、社内の勉強会とか、部下に対する指導とか、あるいはお客様に対する提案とか。いろんな場面でここを活用することができます。

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