父性の発揮について説明をします。やってはいけないことをやる。やるべきことをやらない。これらの行動は、組織の運営上、父性を発揮して改めさせなければなりません。
父性を発揮しない場合、この行動あるいは不行動は叱られないことを学習し。そしてまたそういうことを繰り返してしまいます。または繰り返される恐れがあるのです。これを見ている周りのメンバーが「あれ、あの人あれやっちゃってるのに叱られないんだ」あるいは「あれやってないのに叱られないんだ」というふうに学習していくわけです。そうすると、周りもこういうふうなことをやるようになり、あるいはやるべきことをやらなくなってしまいます。そうなってくると、統率が取れなくなってしまいます。よって、やってはいけないことをやる。やるべきことをやらない。こういった時には、しっかりと改めさせるコミュニケーションを取らなければなりません。
ただ。嫌われたくないという思惑が生じると、叱られなくなります。今、部下を叱れないという上司の方がすごく多いのです。なぜかというと、嫌われたくないと思うからです。あるいは、パワハラと言われる。あるいは最近の若い人はちょっと叱ったらすぐやめる。だから叱られないというふうにすごく多いのです。ただ、叱らなきゃいけない時に叱らないと統率が取れなくなってしまいます。そうなって、経営というのがかなり難しくなります。ですので、叱るというコミュニケーションは大事なコミュニケーションなのです。
叱るには、組織や相手の成長を強く願う気持ちが必要になります。叱るためには、自分の欲との向き合い方が重要にもなります。自分の私欲が生じると、それ嫌われたくないからです。私欲が強い人は、嫌われないように叱らないという対応を取るようになります。だけれども、本当に自分のため、本当に会社のためを考えたら、それは自分が嫌われたくないけれども、でもこれは誰かが言わなければいけないと言って、叱るというコミュニケーションを取るというふうな原動力になるわけです。つまり、叱るかどうかというのは、自分の欲との向き合い方といったところにも関係してくるわけです。
ただ、嫌われたくない。嫌われたくないという私欲だけの人をでは、叱らなきゃいけない時も叱れません。会社がどうなるか知ったことではない。自分は嫌われたくないんだ。だから叱れません。と叱った方がいいのは分かっているけど、叱れません。となります。なぜかというと、嫌われたくないからです。これ、私欲が強いことになります。そのため、欲との向き合い方というのが大事なわけです。
行動や態度について改めさせる必要がある場合、相手が望ましい行動や態度を取るのを待ち、その行動や態度を取った際、すかさず褒めて、今後もそうしてほしいと欲しい旨を伝え、その行動や態度を取ることを促す。叱る前に、まずこの方法で行動や態度を改めさせるというのをおすすめします。極力、叱るというコミュニケーションは取りたくないところです。ですので、極力叱るというコミュニケーションは取らない方がいいと思います。叱るというコミュニケーションを取らずに行動を改めさせることができれば、それに越したことはないわけです。それがこの方法です。この人のこういうふうなところを直してもらわなければいけないと思っていたら、相手がそれを改めた行動を取った時、そこをすかさず見逃さずに褒めるのです。さっきのああいう対応すごくいい。さっきのああいう風な動き方すごくいいと思う。ここをすかさず褒めるわけです。例えば、部下にきつすぎる部下が優しい対応を見せるとき、すかさずその対応を褒め、今後もそうしてほしいと伝えるとか。いつも期限に遅れる部下が期限前に仕事を終わらせたとき、それを褒めてその過程を聞いて、また褒めて、今後も遅れることなく終わらせてほしいと伝える。期限に遅れなかった。どうやって今回やったの?今回こういうやり方をしました。そしたら期限に遅れることなく提出できました。素晴らしいと、そのやり方素晴らしいと、今後そのやり方やってみようと。そうしたらもう期限に遅れることがなくなっていくと思います。そういうふうな形で、気持ちを込めて望ましい行動を評価していくという方法。この方法をまずはじめに、あの人、こういうことをやっちゃいけないんだけれど、なんとかですね。こうしてほしいんだけど、なんとかですね。そう思っていて、叱るというコミュニケーションはなかなかやりづらいと。そうなった時、してほしい行動、動きが見られたらですね、もうすかさず褒めます。いいねと。まさにああいうふうな行動をしてほしいと。なので、今後もそういうふうにしてほしいと。こういうふうにすれば、叱らなくても行動を改めさせることができます。
いつまで経ってもそういう望ましい行動をとってくれないということがあります。そういう場合は叱らなきゃいけません。その叱るというふうなことをやる上で、怒ってはいけないのです。叱らなきゃいけないのです。怒ると叱る、何が違うかというと説明をします。怒るというのは、目的は生じた怒りを相手にぶつけて相手を攻撃することです。目的は攻撃です。動機は自ら不快感、状態は感情的です。自分の都合の悪いことに対して腹を立てています。一方で叱るというのは、目的は相手のため、組織のためを思い、相手の行動を正すということです。目的は行動を変えるということです。改めさせるということです。動機としては、「公欲」や「思いやり」があります。「公欲」というのは、相手に良い思いをしてもらいたいと相手のためを思う気持ちです。状態としては、理性的。相手の行動を変えるために最適なコミュニケーションをとります。
これが叱るです。
よって、今この相手の行動を改めさせるために最適なコミュニケーションというのは、どういうコミュニケーションなんだろうと、これを考えるわけです。それを伝えるのが叱るです。感情的である必要はないのです。むしろ、その最適なコミュニケーションを考えるということになります。論理的思考が求められますから、冷静であることが必要になります。理性的です。そして、叱る際は、絶対にプライドを傷つけないということが大事です。プライドを傷つけると、関係は大きく悪化し、その後の関係も難しくなってしまいます。ですので、プライドは絶対傷つけてはなりません。
ただ、怒るというコミュニケーションをとってしまうと、わざとプライドを傷つけるようなことを言ったりするのです。なぜかというと、プライドを傷つけた方が攻撃力が上がるからです。だからわざとプライドを傷つけるようなことを言うのです。でもそんなことも、言われた側を心に大きなダメージを負うわけです。これがずっと残るのです。そうなるとその後の関係も難しくなってしまいます。仕事もやりづらくなってしまいます。なので怒るというコミュニケーションは危険をはらんでいます。怒るのではなく叱らなきゃいけないのです。
その怒るにならないようにするために、どのような留意点があるのか説明します。フォールスコンセンサス効果。これは、相手の普通は自分の普通と同じと思い込む傾向のことです。この傾向が強いと、怒りを覚えやすくなります。人の数だけ普通の感覚が違うのです。ところが、このファールスコンセンサス効果が強い人というのは、自分が普通と感じていることは部下も普通と思っているに違いないと思い込むわけです。部下が自分の思うような動き方をしなかったら怒るわけです。なんでこれ、ここまでやらないのと、普通ここまでやるでしょうというわけです。その普通って誰の普通ですかとなります。あなたはそれは普通かもしれないけれども「私はそれは普通ではないんですよ」ということを部下は思っています。だけど上司の側は「普通ここまでやるんだろう」と言われなくてもわかるでしょう。「なんでやってないんだ」と腹が立つのです。ただこういうふうな場合というのは、これはそもそも上司の指示ミスにあります。上司がここまでやっていてくださいよと。こういうやり方でやってくださいよと。これを言ってない。そして、部下はやっていない場合、やってない部下に対して腹を立てる。普通ここまでやるだろうという。いやあなたの普通と私の普通は違うとなります。なので言われなくたって普通これをやるだろうという言い方。これは上司の自身の指示ミスの責任を部下に転嫁するコミュニケーションになってしまいます。それ、部下は言われなきゃわからないことです。その指示をやってなくて、部下ができていない。普通ここまでやるだろうと部下は怒られるのです。これはまさにフォールスコンセンサス効果が強い状況です。ですので、このフォールスコンセンサス効果が強い人は怒りを覚えやすいのです。部下が悪いと普通ここまでやるでしょうと。普通こういうやり方でやるでしょうと。部下が悪いと思えば思えるほど怒りが湧きやすくなります。そうではなくて部下が悪いとなっても、自分の指示の仕方に問題はなかったかなと振り返ります。その方が冷静に対処しやすくなります。
それから怒りの感情があるときは必ず一旦時間を置きます。怒りの感情を覚えているというときは基本、発言しないというのがおすすめです。一旦間を置くことで、特にメールやチャットとか怒りの感情を覚えている時は、もう送信してはいけません。特に夜の時間帯というのは、怒りを覚えやすい、感情的になりやすいという傾向があります。そういうデータがあります。なので、夜の時間帯にちょっと感情が安定していない状況に書いた文面というのは、送信はせずに一旦保存した方が良いのです。そして一晩寝かせて、翌朝その文章を見直しをして、それで問題ないと思ったら送信するわけです。だけど、結構な割合で朝見返すと、いやいや、こんな文章を送っちゃダメでしょう。だいぶ感情的だよ、これっていう風に見えると思います。
よって、夜書いた文章というのは一晩寝かせますというのが非常に効果的な方法です。
そして相手には相手の事情がある。相手の話を聞きその事情が理解できると怒りは和らぐことになります。また怒りが生じると怒りをぶつけて攻撃した。なります。攻撃してメリットあるのか、ないなら怒りをぶつけない。そういうふうに考えます。そして叱る前に叱る目的と話の進め方を整理します。叱っている最中も、 目的を意識し、怒りの手綱を引き続けます。このコミュニケーションの目的は何ですかと。部下を呼び出しました。言わなきゃいけないことがある。それは目的は何ですか?部下を攻撃することですか?違いますよね。行動を改めてもらうことですよね。目的は攻撃ではないよと。行動を改めてもらうためには、どういうコミュニケーションをとるのが最適なのか、これを冷静的に考えましょうとします。これを自分で自分に言い聞かせるわけです。目的は何だと、攻撃じゃないだろうと、行動を改めてもらうことでしょうと、これをずっと自分に言い聞かせるわけです。そうやって「怒りの手綱を」というのを引き続けます。こういうふうにして、「怒る」にならないようにするというのがポ