離職の心理と対応

離職の心理と対応

チームや組織を成長させる上で、人の離職を防ぐというのは極めて重要なことです。離職で悩む会社が多いです。人はどういうふうなことが原因で辞めていくのか、そしてその離職を防ぐためにはどんな対応をしていけばいいのかというところを考えていきます。

まず、離職の動機というのは、人間が本能的に抱く欲求に紐づいています。欲求というのは無限にあります。無限に種類はありますけれども、その欲求の中でもとりわけ根源的なもの、これをERG理論という形で。

表すことができます。このERG理論、まずはERGのE、生存欲求。これは安心して安心安全に生きていきたいという欲求です。ビジネスでは給料や労働条件が影響します。次にRの関係欲求。他者と良好な関係を築き、認めてもらいたいという欲求です。そしてGの成長欲求能力を上げ、苦手を克服し、創造的・生産的でありたい、さらなる可能性を追求したいという欲求であります。この3つの欲求が、クリエイトアルダファが提唱したERG理論という形で提唱されています。この欲求の話でいくと、マズロンの欲求段階説というのが有名な話であります。マズロンの欲求段階説、これは5つあるのです。晩年6つ目を発表しました。6つ目はこういうところに該当しているんだけれども、ただ5つとか6つとかあると現場で使いにくいのです。現場で使う知識はシンプルに越したこともないのです。崇高な理論でいくら学んでも、その理論が複雑で、明日から現場で使えますかとなると、それは難しいのです。だからこそ、シンプルなものに越したことはないのです。その欲求段階説を現場に使いやすくするために、さらに進化、発展させたのがこのERG理論です。よって、この3つをそれぞれの欲求段階説の進化バージョンというふうに捉えていればよいです。そして、公欲という欲求も付け加えます。これは私は学ばせたい。喜ばせたい、社会に貢献したいという欲求ですが、この成長欲求、関係欲求、成長欲求、これは自分がいい思いをしたいという私欲に該当します。こちらの公欲なわけです。自分がいい思いをしたいというわけじゃないと、ただ人に喜んでもらいたいと、あるいは社会の役に立ちたいと、これをまた人間が本能的に持つ欲求なのです。

やはり仕事にやりがいを感じる時ってどんな時ですかという質問に対して一番多い答えは、それは人から感謝された時、お客様から感謝された時、あるいは同僚から感謝された時、そういう風な時に仕事をやりがいを感じるという人が非常に多いです。あとは成長を実感する時、あるいは認められた時、そういう時に仕事の仕事にやりがいを感じるという人はいます。十分な給料を払ってくれて、健全な労働環境で働いて、そしてちゃんと会社が自分のことを認めてくれて、そして成長させてくれる。さらには、人に喜んでもらえるような仕事ができると。こういうふうな職場で働きたいというのは、各社で働く方が会社に対して抱くニーズなのです。それが人間の根源的欲求につながるものです。よって、この4つの欲求をきちんと満たすようなマネジメントの仕方をすることが、離職防止につながります。それは人間の本能的な性質だからです。

したがって、このうちの一つでも満たされないと、それが離職の動機となります。リクナビNEXTが出している離職の理由の建前ランキングがあります。どういう風なことを言って人は辞めていくかというと、1位がキャリアアップしたかった。これ成長欲求に関するもの。仕事内容が面白くなかった。これも成長欲求に関する問題。労働時間、環境が不満だった。これは生産欲求に関する会社の経営方針や経営状況、これは効力など。こういったところが上位に上がっております。

一方で、リクナビネクスト、退職理由の本音ランキングというものがあります。これを見ていきますと、1位が上司の仕事の仕方が気に入らない。これも関係欲求に関するのです。上司との関係に関するので、それから労働環境、労働時間、労働環境が不満だった。これ、生産欲求に関します。上司、同僚、後輩とうまくいかない。

まさに、関係欲求に関するの給料が低かった。これ、生存欲求に関する仕事内容も面白くなかった。成長欲求に関するのが、こういったところが上位を占めているわけです。この本音と建前、一番違うところはどこかというと、この関係欲求に関する部分です。本当の理由というのは、辞めている理由が多いのは、もう人間関係なのです。関係欲求を見ていただくと、これだけあるわけです。ところが建前、要はですね、関係欲求こんなちょっとしかないわけで、たった4%しかないわけです。こういうふうに人は辞めるときに、本当は人間関係の原因で辞めるのに、辞める理由として。そういうことは言わないのです。前向きに理由を言っていくのです。キャリアアップしたかったと。もっと違う仕事がしたいとか、こういう風な理由を言って辞めていくわけです。彼の本音は。キャリアアップしたかったというんですね。もっと違う仕事がしたいとか、こういう風な理由で言って辞めていくわけです。彼の本音は、人間関係というところが主なです。如実に見取れます。そう言って、生存欲求に関するもの、こういったところを離職の主な原因として挙げられるのが、退職理由の建前と本音の大きな違い。

上司同僚などの人間関係で悩ん関するですね。なぜかというと、なんでこんな違いが生じるかというと、離職の際は角が立たないように人間関係に関する不満は言わない傾向にあります。そのため、現場への切り込みなどにより、本当の離職届、理由を把握することが重要です。こういう風な現場の実態があります。辞めるときに上司が気に食わなくて辞めるというのが本当の理由。その上司に辞めますというわけです。上司なんで辞めるのというわけです。いやいや、あなたが嫌だからこう言えないのです。で、どういうかというと、いや、別の業界にチャレンジしたいと思いまして。こういうスキルを身につけたいと思いましてとか、親戚の仕事を手伝うとかなりましてとか、そういう風な角が立たない理由を置いてやめていくのです。つまり本当の理由は分からないのです。ただ言われた上司はそれを鵜呑みにするわけです。これだけの部下が辞めてんだよ。ところが本人は気づかない。そう言ってくれないわけです。で、違う理由を言って辞めていく。

親戚の仕事を手伝うことになりましたとか、そういうふうな角が立たない理由を言って辞めていくのです。つまり、本当の理由に気づけないでいます。あなたのその態度、あなたのその部下との関わり方が原因で、これだけの部下が辞めているんだよと。ところが本人は気づかないわけです。そう言ってくれないわけです。違う理由を言って辞めていくのです。

原因1、上司との関係が良くなかった原因について。

上司との関係が良くないの主な原因が、関係欲求が満たされていないことにあります。そのため、離職率を下げるには、次のような関係欲求を満たすコミュニケーションを取ることが重要であります。まずは声をかける。挨拶をする。

ある会社の話ですが、そこの会社、離職率が高いのです。挨拶をする文化がないのです。出社しても挨拶をしない、退社する時も挨拶をしない。そういうふうな挨拶がない会社というのは離職率が高いのです。なぜかというと、人間関係が希薄なのです。辞めるとなった時に最後の砦となるのは、やはり人間関係です。

辞めようかなと思っても、上司にはいつもお世話になっているしと、メンバーと離れ離れになるのは寂しいなと、そういうふうに思いが、なんとか離職を思いとどませるわけですけれども、人間関係が希薄な会社はそれがないのです。だから辞めようと思ったら、すっとやめれるのです。そういうふうな人間関係の希薄さというのは離職率を高めるわけです。では人間関係の希薄さをどう改善していくか。これ、まずは挨拶です。ちゃんと挨拶をする。そこの会社で挨拶するという文化を根付かせていったわけですけれども、そうすると離職率が下がりました。やっぱり後から改めて分かりました。挨拶があるというのは、離職率を低く保つ上ではすごく大事なことであります。

それから話を聞く、共感する、良い点を褒める、感謝を伝える、こういうふうなことは、部下との関係の中で大事にしていると思います。わかっていると思います。わざわざセミナーで聞くような話でもないと思います。ただ、こういったことというのは、知っているのとやっているのでは差が大きいと思います。ほとんどの人は知っているのです。これが大事なことは。ただやっていますかということです。そこが差がつくのです。大事とは思っているけどやっていないとか言うと意外とできていないというところが多いです。そしてここをちゃんと丁寧にやるだけで離職率は下がります。それぐらい大事なところです。そして質問にはウェルカムな態度で応じ、質問しやすい状況を作ります。新人など個別サポートが必要なメンバーには、メンターを割り当て、すぐ相談できる体制を作ります。メンターとしての対応を評価対象とすることも重要です。

原因1、当たりのきつさを改める。

言い方がきつい、きつい言葉を使う。愛想が悪い、イライラしている、相談しづらい。質問や相談されると、面倒くさそうに答える。こういう場合、部下は、この人は自分の気持ちを分かってくれないと思うわけです。そう思われてしまうと、面談で不満を話さず、離職率が高くなります。現在、ワンオンワンとか、面談をやる会社が増えています。離職を防ぎたいという目的で、ところがワンオンワンをやっても悩んでいることがあるかと、不満はあるとか、聞いたって、普段こういう対応をしている上司がそう言ってきても、部下は不満も本音も言わないのです。大丈夫ですと言います。本当は悩みがあるのです。不満はあるのです。でも、大丈夫ですとなります。そう言われて上司はそれは大丈夫ですと鵜呑みにするわけです。特に不満もないのです。悩みもない。じゃあ今まで通りいいねとマネジメントをしていくのです。急にすいません、お話がありますと言ってくるわけです。

パーソナル総合研究所の調査によりますと、上司との面談においてどれだけ本音を話しているかについて、41.6%が全く本音で話してないと回答しています。この本音で全く話してないというような面談とか、ワンオンワンでする意味ありますかという話です。今ですね、ワンオンワンのスキルを学ぶ会社が多いです。

研修とかやっています。ワンオンワンのスキル、部下の話を聞き方はこうしましょうとか、こういう風な質問の仕方をしましょうとか言っていますけれども、そこをいくら学んでも、普段がこんな状況だと部下は面談で不満も悩みを言わないのです。なので、もう普段から勝負が始まっているのです。メンタルの時だけ、どんなスキルをテクニック、スキルを駆使しようが、普段がこんな状況だと、面談とかワンオンワンをする意味がないのです。不満も意味も出てきません。だからこそ、普段のこういう状況から改めていかないと、離職率は改善することがなかなか難しいわけです。

今、採用難の時代です。人手不足の会社がすごい多いわけです。人が取れない。そういう時代で離職をもたらす人は、組織を衰退させる人なのです。どれだけ仕事を取ってきたって、どれだけ仕事ができたって、人を辞めさせる人というのは、辞めた後、人が取れないという状況だと、どの人数が減っていくのです。代わりの方を取ることができないとなると、ただ現場から人が減っていくのです。そうなると組織が衰退していきます。仕事を取ってこようにも、取ってきた仕事を誰がやるのも仕事が取れないと、そういう会社もいっぱいあります。仕事はまだまだ取るんだというところが、その仕事をやってくれる人がいないとなります。だから仕事を断ってしまいます。営業の人間には営業するなと言っている、そういう会社いっぱいあります。だからこそ、離職をもたらす人は、どれだけ仕事ができたって組織を衰退させる人なのです。そういうふうな状況をもたらす人はですね、組織に大きな弊害を与えるわけです。そうならないようにストレスを与えないコミュニケーションを取る力は、必須の力です。

例えば、スマホが普及し始めたとき、自分がパソコンを使えないんだと、今まで通りの方法でやるんだと言って、ITスキルを高めなかった方、だんだん相手にされなくなってきました。パソコンが使えて当然、パソコンが使えない社員というのは、ちょっと仕事を任せるのは難しいと、だんだん相手にされなくなっていくわけです。しょうがないからパソコンを勉強するかと習い始める人も出てくるんですけれども、それと同じです。パソコンを使う力と同じぐらい、今求められているのが、ストレスを与えないコミュニケーションを取る力です。この力がない人というのは、人を辞めさせるのです。そういった方々は組織を衰退させます。

ただ、この状況にもあるにもかかわらず、その自覚がないという人はいます。自分の言い方がきつくない、きつい言葉は使ってない、愛想は別に悪くない、イライラしているわけでもない、相談もしやすいんじゃないと質問、相談されても答えているよと。ただ、部下の側からすると、よくそんなこと言えますねという話です。本人は悪気はないんです。無意識のうちにこんな状況になっているという方、これはストレスを与えないコミュニケーションを取る力はないという状況です。ひいては組織を衰退させる人になりかねないのです。だからこそ要注意です。

業界によっては高圧的な気質の業界であります。昭和の空気で上から下に向かってきつく言うよう、そしてノルマを与えて達成しなかったらきつく責めると、どうなるのか当たり前です。やっぱり業界によってそういう業界、いまだにあります。ただ離職率が高いわけです。特に若い人はデリケートの方が多いです。こんな対応されたらすぐ辞めちゃう。それでそう言って会社に悲鳴を上げ始めるわけです。もう若手がバタバタ辞めていくという、どうにかならないかとなります。もうそういう業界の人たちも意識を変えなきゃいけないのです。パソコンが使えないのと同じです。ストレスを与えないコミュニケーション。これができないっていうのはパソコンができないのと同じです。それぐらい大事な力なのです。その認識を持ってもらうことが必要です。

原因2、仕事が面白くない

仕事が面白くないということに関して多くの意見の中で主なものについて、5つピックアップしました。

➀仕事の内容が単調で変化がない。

②目標や目的がなく、成長ややりがいを感じられない。

③感謝や承認、レギュラーなどのフィードバックがない。

④仕事についていけない、仕事が進捗しない、

⑤仕事の裁量権がなく、やりたいようにやれない。

そして職務特性モデルという内発的動機付けが生じる仕事の心理的特徴があります。内発的動機付けというのは、仕事そのものが楽しいと感じる心理状態です。仕事そのものが楽しいと感じる際の心理的特徴です。これは職務特性モデルなのです。その研究結果分かったのは、人間が仕事が面白いと感じるためには5つの要素が満たされることが必要です。

➀技能多様性。複数のスキルが求められる。

②タスク重要性。仕事に意義ややりがいを感じる。

③フィードバック。手ごたえを感じる。承認の言葉がある。

④タスク完結性。始めから終わりまで一貫して携われる。

⑤自律性。自分の裁量で仕事を進められる。

この5つはしっかりと満たされている状況になると仕事が面白いと感じやすいという研究結果が出ているわけです。

仕事が面白いか面白くないかというのは、この5つの要素で決まると言っても過言ではないのです。ですから、部下に仕事を任せる時に、この5つの要素を満たすような仕事の任せ方というのができると、部下も仕事が面白いと感じやすいわけです。よくあるのは、仕事が面白くないという理由で辞めていくんだったら、もうしょうがないと言って諦める方いらっしゃるのです。

だって、うちの仕事ってそういう仕事なの。その仕事が面白くないと言うんだったら、もうどうしようもないと言うのです。諦める方いらっしゃるのです。ただ、仕事の内容だけで仕事が面白いかどうか決まるわけではないのです。この5つの要素を満たすように仕事を任せれれば、仕事が面白いと感じる可能性は十分にあるのです。

例えば、単調で変化がないというふうな仕事の任せ方ではなくて、いろんなスキルが求められるような仕事の任せ方をしたり、目標目的をちゃんと伝えた上で、この仕事の意義とかやりがいが感じられるように仕事を任したり、しっかりと感謝や承認、ねぎらいのフィードバックをしたり、仕事がついていけなくない、そのようなところをちゃんとケアして、仕事にちゃんとついていけるようにしてあげたり、裁量権を与えてやりたいようにやらせてあげたりすると、同じ仕事でも、仕事が面白いと感じておられることは十分にあるわけです。なので、仕事が面白いかどうかというのは、仕事の内容だけで決まるのではないのです。上司の仕事の任せ方、関わり方によっても仕事の面白は全然変わるのです。

原因2、フィードバックの影響

仕事の面白さは、仕事の内容に対する上司やお客様からのフィードバックの状況によって大きく変わります。

結局良いフィードバックがあったらそのことをまたやろうと頑張るわけです。楽しくなるわけです。成果のフィードバックがないとかあるいはネガティブなフィードバックしかないとかそういう場合はそのことをやろうとしなくなるのです。面白くなくなるのです。それと同じで、仕事もフィードバックがないとネガティブなフィードバックしかないという状況では、面白さを感じにくいわけです。よって、次のようなポジティブなフィードバックがあると、仕事が面白く感じやすくなります。仕事でもいいねを送る。そのいいねって、例えば、感謝ありがとうとか、助かるキーワードです。褒める、よくできているとか素晴らしいとか、ねぎらい、大変だったり、よく頑張ったとか。

人は何歳になっても褒めてもらいたい、そういう存在です。これはもう50代、60代、70代、20代の人でも褒めてもらいたいというのは人間の本能です。そういうフィードバックが欲しいのです。そういうフィードバックがあったら仕事が面白いと感じて、また頑張ろうと思えるわけです。

このフィードバックを、ポジティブなフィードバックをきちんとするというところ、これも仕事の面白さにはすごく影響が出ると思います。

原因2、SL(Situational Leadership)

仕事の進捗の関与について、SL理論という理論になります。これはシチュエーショナルリーダーシップ理論、略してSL理論というわけです。これは部下の成熟度に合わせて仕事の任せ方を変えていきましょうという理論です。

レベル1、部下の成熟度が低い場合は教示的リーダーシップ

細かく指示し手厚く指導するという関わり方をしていきましょう。折を見て声をかけ、進捗をケアする。こちらの方から声をかけていきましょう。大丈夫とかわからないところないってそういうふうに。

レベル2、部下の成熟度、中になってきた。説得的リーダーシップ。

こちらの考えを説明し、疑問に答える程度ですね。関わりを方でいいでしょう。

レベル3、部下の成熟度が高くなってきた。参加的リーダーシップ。

より良い方法や今後の方針を一緒に考えさせる。目標やテーマを与え、現状のさらなる改善を伸ばすということで、もう管理職サイドに関わらせる。現場の1プレイヤーではなく、管理職の立場で考えさせるというふうなことをやります。

レベル4。自立し始めた。委任的リーダーシップ。

業務遂行の責任を委ねる、極力、口を挟まない。

こういうふうな関わり方をしていくことが、効果的なマネジメントにつながるというところ、SL理論として提唱されているわけです。これで当たり前のことのように思うかもしれませんが、意外とこれができていないというケースが多いです。

例えば、レベル1の部下に対して、レベル業務の関わり、委任的リーダーシップをするという方がいます。どういう方に多いかというと、プレイヤーとして仕事ができる人です。ご自身がプレイヤーとして仕事ができる人というのは、自分ができるものですから、丸投げしようとしまいがちです。

例えば、1から10まで仕事があって、2、3ぐらいまで説明すればわかるよねと、10まで言わなくてもわかるよねという形で仕事を合わせるのです。なぜかというと、自分はそれでできちゃうからです。自分の感覚を部下にも当てはめるわけです。全部説明されなくたって当然わかるよ。だから2、3ぐらいまで説明すればわかるよねとやっていってですね。ところが部下は1から10まで説明されないと分からないのです。でもそこで部下はすみません、それじゃ分かりませんって言えばいいんですけれども、なかなかそうも言えないとなり、分かりましたと言うのです。分かりましたって言っておきながら、分かってないのです。いざ仕事を始めてみたら手が止まるのです。あれ、なんでできていないのって急に言われると、すみません、まだ2割ぐらいしかできていませんと。何やってんの、どれだけ時間かかってるのと腹を立てるわけです。自分の感覚ではありえないのです。こんな仕事、半日待ったら終わるよね。ところが半日経ってもまだ2割しかできていない。何やってんだという、自分の普通の基準がすごい高いのです。自分だったらこんな仕事、半日でできると、これが普通と思ってるのですね。ところが部下からすると、この仕事は2日かかるっていうか、そもそも説明されていないとできない。その部下に対して説明をろくにしない。担当だから半日経って、どれだけできたって2割しかできないと。それで腹を立てると。よくあります。こういう風な状況で部下が辞めるケースも多いのです。

こういうふうに仕事ができる人というのは、レベル1の部下に対して委任的リーダーシップを取り出します。ここが要注意です。それから今度レベル4の部下に対して教示的リーダーシップを取ると、レベル4の部下というのはもう十分力量があるので、自分がやりたいようにやりたいのです。ところがそういう部下に対して、いちいち口を挟むと、これされると部下はうんざりするのです。ほっといてくれとなります。自分がやりたいようにやらせてくれとなるのです。こういうふうにレベルの部下に対して教示的リーダーシップを取るという人もいます。よって、ある程度は思うようにやらせてあげるというのも大事なのです。少々のことは目をつぶろうと、部下には部下のやりたい方法があると、大事なところはちゃんと手綱を引きながら、細かいところはごまかして、思うようにやらせてあげるというところも大事なのです。こういう風なリーダーシップを上手に取れるかどうかで、部下の仕事の面白さというのはずいぶん変わってくるのです。

原因3、未来に影響を与える要素

この仕事の面白さ、この会社に明るい未来が描けないというところです。今までは仕事が面白くないというところに関して説明をしてみました。この会社に明るい未来が描けるかというところについて説明をしていきます。人は未来に生きる生き物です。これをよくよく覚えてください。人間はとにかく未来を影響を受ける生き物です。明日楽しいことがあると思ったら今が楽しくなるのです。明日辛いことがあると思ったら今が辛くなる。とにかく未来に影響を受けます。よって、この未来のマネジメントというのはすごい大事なのです。離職を防ぐには、この会社に居続けた場合の未来のイメージを明るくします。そのために明るい未来が描けない要素を解消します。

どんな時に明るい未来が描きますか。

自分の成長が期待できる。

新たな経験ができそう。

会社がビジョンを示している。

評価基準キャリアパスが明確である。

時代の流れに乗っている。

尊敬できる上司がいる。

給料や賞与が上がっている。

顧客から感謝される。

こういう時に明るい未来が描けるのです。

一方で明るい未来が描けないってどんな時ですかというと、結局出てきた意見はこれのほぼ逆だったのです。自分の成長が期待できない。

新たな経験ができなそう。

会社がビジョンを示さない。

評価基準、キャリアパスが曖昧。

時代に取り残されている。

尊敬できる上司がいない。

給料、賞与が上がらない。

顧客からクレームが多い。

こういう会社の状況だと、この会社に明るい未来が描けないということです。この未来が描けるかどうかというところに関して、成長意欲が高い人ほど自分の成長が期待できるとか、新たな経験ができそうとか、ここを重視します。

よって、この会社にこのままいても自分は成長できそうにないなと思ったら、優秀な方は辞めていきます。成長したいという方は辞めていきます。だからこそ、この会社にいたら自分はわざわざ成長できるというふうなビジョンを見せなければいけないのです。そういう仕事の任せ方をしていかなければいけないのです。

上司の姿に未来の自分を投影する

社会的学習理論という理論があります。これは、人は他人の行動を観察し、その結果を見て学習します。この社会的学習理論から、部下は上司の姿に数年後の自分を見ます。上司の働く姿を見て、「あ、自分も数年経ったらああなるんだな」というふうに社会的学習理論で学習するわけです。その上司が辛そうに仕事をしていると、愚痴が多いと、残業が多くて休日も働いていると、こんな仕事の仕方をしている上司を見たら、部下は数年経ったら自分はああなるのかなと、ああなりたくないと思ったら、早くこの会社を辞めなきゃと思うのです。部下は未来に絶望し、離職を考えるわけです。そうゆうような目で部下は上司の働く姿って見ています。ところがここが意外と盲点になります。上司の側は、私は部下には丁寧に指導してます、優しく接します、成長できるような仕事の任せ方しています、決してうちの会社給料悪くない、けれでも部下が辞めるって言ってくるんです。なんでだとなります。何が不満なのかというと不満はないです。ただ未来に絶望したのです。なんで絶望したのか。それは上司本人が辛そうに働いているからです。このまま順調に昇進していったら、自分はあのポジションになるよね。あのポジションになったら、ああなるのかなと思うわけです。ああなりたくないとなります。だったらもうなるべく早く辞めた方がいいと思ってしまいます。ここの会社でキャリアを積んだって意味がないと、そう思うわけです。こういうような状況に陥らないように、上司は自分の働き方を通じて部下に希望を見せなきゃいけないのです。明るい未来を見せなきゃいけないのです。あんなふうになりたいなと、あの上司羨ましいなと、そう思われるようにならなきゃいけないのです。

そしてビジネス、プライベート共にそういう状況になる必要があるのです。というのもビジネスがすごい大好きな人っているのです。もう仕事大好き人間。バリバリ仕事をして夜中もそこまでやってる。土日もバリバリやってる。でも本人は仕事が楽しくてしょうがないと。それでプライベートがというと、もう例えばボロボロと、その状況で部下はあんなふうになりたいなとはなかなか思えないのです。仕事もプライベートも充実している。そういう上司の姿を見たら希望が持てるわけです。よし、この会社で頑張ろうと思えるわけです。ところがその逆。もう辛そうに働いている仕事の愚痴が多い。会社に対する愚痴も多い。もうしょっちゅう会社の悪口を言っている。で、残業も多い。休日出勤もしている。こんな姿を見たら部下は絶望するわけです。よって絶望させないっていうことが大事になるのです。ただそうは言って。仕事の量が多くて残業せざるを得ないと休日は出ないと無理だという方がいらっしゃると思います。よってそういう状況で無理に明るく振る舞えとか楽しそうに振る舞えというのもなかなか酷なものがあります。

よって、これだけはやっちゃいけませんということを言っておきます。それが残業したとか、休日出勤したなどの忙しい自慢をするとすることです。これよくやりがちなのです。昨日も終電までやったよとか、土日も出たよとか、わざわざ部下へ言う。なぜかというと話のネタに使いやすいのです。部下はその話を聞いたら「え、マジですか」「終電までやったんですか」「大丈夫ですか」「いやもう体ボロボロだよ」と「いつ倒れてもおかしくない」ようなことを冗談半分で言って、その場の会話が盛り上がっていっても、部下は着実に未来に絶望していきます。自分も数年経ったらこうなるんだなと。仕事大好きな部下の方は、むしろそういう話を聞いたらテンション上がると思います。あんなふうになりたいと。早く自分も終電までやれるようになりたいと。土日も出るぐらい仕事を動かしてもらいたいと。そういうふうな方は、それでいいんですけれども、そうじゃない方は、もう勘弁してくれと、そんな働き方、自分には無理だと絶望するわけです。なので、こういう話はしないということです。残業したよとか、休日の出たよとか、こういう話はしない。そもそもそうならないように、ご自身の仕事を効率化して、AIとか使って、まずはご自身の働き方を健全な環境にしていくというところが大事です。

それから会社や経営陣、仕事に対する愚痴を言う、これも言っちゃいけないのです。例えば会社の悪口、経営陣の悪口を言う上司の方って言います。これは部下に言うと、こういうことも、話のネタになりやすいのです。居酒屋とか飲み会に行くときですね、仕事の会社の悪口とか経営陣に対する文句、これ話のネタになりやすいのです。ところがこれを言ってですね、部下はどんどん会社が信用できなくなっていく、経営陣が信用できなくなっていくのです。うちの会社って悪い会社なのかなと、そういうふうなイメージを持っちゃうわけです。そんなイメージを持ったら、この会社で長く働きたいと思えないわけです。そして辞めようとなるわけです。そして、部下に辞められて辛い思いをするのはその上司です。ところが、なんで辞められたのか。それは、上司が忙しい自慢をし、会社や経営に対する文句を言い、さらに仕事に対する愚痴を言うと、今やっている自分の仕事は辛いんだと、面白くないんだという愚痴を部下に言う。部下は「いや、ダメですね」とか「それはきついですね」とか言いながら、「まあ飲みましょう」みたいな感じで盛り上がるんです。けれども、着実に未来を絶望していきます。こういう風にはなりたくないと早く辞めようと思うわけです。ところが上司はそれに気づかないわけです。盛り上がっているから、部下と仲良くなれたと、会話が弾んでよかったと思って帰ると、ところが部下は着々と絶望していくわけですよ。だからこういうふうなことは言わないということが、一方で、憧れの上司とか尊敬する上司の存在は、部下に希望を与え、離職を防ぎます。

憧れの上司がいますかというアンケートで、高い確率でいると答えた会社は離職率が低いというデータがあります。やはり憧れの上司の存在というのは、社員に希望を与えます。上司の存在というのは、部下に希望を与えるのです。だからこそ、憧れの上司、尊敬する上司、こういった人たちが大事なのです。

では、憧れの上司、尊敬できる上司ってどんな上司ですか。

まずはやっぱり仕事ができる。そして人との関わり方、この関係要求を満たすコミュニケーション、ここしっかりと部下と取れていると、その上でしっかりと仕事ができる。そういうようなところがまず憧れの上司、尊敬できる上司に求められることです。能力的信頼と人間的信頼を得ていく。こういうふうにして部下に未来の希望を与える。こういう未来のマネジメントについて、今不満がなければ部下は辞めないかというと、今は不満なくても辞めるのです。未来に絶望したら辞めるのです。よって、今のマネジメントと未来のマネジメントと両方必要なのです。定着率がよくより組織が出来上がってくるのです。

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